ちかこ先生の科学で楽しく自由研究♪時計が動くふしぎ電池を作ろう [2015年08月04日(Tue)]
夏冬休み恒例となった“ちかこ先生の科学で楽しく自由研究♪”シリーズ。
今夏も開催しました! 8月2日(土)に『時計が動くふしぎ電池を作ろう』と題して行った本講座には親子15組、総勢33名にご参加いただきました。 講師はサイエンス・サポート函館 科学楽しみ隊の井上千加子先生です。 青年センター以外にもYWCAやはこだて工芸舎でも科学教室を実施しており、精力的に活動されています。 また各テーブルは他の科学楽しみ隊のメンバーさんがサポートしてくれました。 まずはいろいろな電池を見てもらいました。 種類や大きさが異なると用途なども変わります。 リチウムイオン電池を見て、「ガラケーの電池だ!」と言ったこどもさんがいました。 自分がこどものころは無かったな、と時代の流れを感じました。 ちなみに私はボタン電池を見て「ゲームウォッチの電池だ!」と思いました。 今のこどもたちには通じなくなっているでしょうね。。。 さて、いろいろな電池を見たあとは、電池の仕組みがどうなっているのかを知るためにマンガン乾電池の分解を行いました。 高学年はお父さんのサポートで自分で分解し、低学年は科学楽しみ隊の方々が分解作業を見せてくれました。 ボッチのある方がプラス、無い方がマイナスというシンプルな外見ですが、内部構造はなかなか複雑です。 13個ものパーツから成り立っています。 普段は見られない電池の内部を見たこどもたちの目がキラキラしていました。 そして、電池の基本構造について説明。 電池はプラス極、マイナス極、電解質で成り立っています。 内部の中心にある炭素棒が一見プラス極に思えるのですが、それは電気を集める役割をしているだけとのこと。 実際に炭素棒を抜いても電子オルゴールの音が鳴りました。 しかし豆電球は点きませんでした、、、そこで参加者のアイデアで炭素棒を再挿入すると、、、豆電球が点きました! こどもたちからも「おーっ!」と歓声があがっていました。 炭素棒が集電の役割を果たしているのがよくわかった瞬間でした! 仕組みを理解したあとで備長炭を使った電池の演示を行いました。 アルミホイル、食塩水、備長炭で簡易的な電池の仕組みを作り出しています。 電子オルゴールが鳴ったことで電気が流れていることを確認しました。 また、2つの備長炭電池を直列につなぐとこどもたちから「音程が変わった!」との声。 1つの場合は音が小さく音程も安定しないのですが、電池と一緒で2つつなげると電圧が大きくなり、音も大きく音程も安定します。 こどもたちはしっかり観察していますね。 電気の話で“ショートする”という言葉を聞きますが、実際にどういう現象が起こっているかということをスチールウールを使用した実験で観察しました。 繊維状で電気の通り道が細くなっていることで抵抗が大きくなり、熱をもって燃え始めます。 メラメラ燃えるスチールウールにこどもたちの目はキラキラ。 タコ足配線や電源コードのホコリが原因になるから気をつけてね、と日常に役立つ知識も教えてもらいました。 最後にふしぎ電池で時計を動かす作業に入ります。 まずは時計の配線をしていきます。 プラグをくっつけたらショートするから気をつけて、とさきほど学んだことを生かして作業を進めていきました。 銅線をくくりつけてからのテープ貼り。 細かい作業でなかなか難しいです。 ふしぎ電池の素材たちです。 素材を使う実験の前に電極についてお勉強。 電極には銅版と亜鉛版を使います。 銅版は使っていくと表面に酸化皮膜ができ電気の流れを阻害するので、表面を焼いて酸化銅にします。 これによって長時間電気が流れやすくなります。 何の素材でやってみたい?と聞いたら、「レモン!」という声があり、先生がレモンでふしぎ電池を作るデモンストレーションを行いました。 レモンに電極を差し込むと、しっかり時計の表示が点きました! それ以外にもどんな素材が電池になるのか。 野菜、果物、豆腐、ジュースなどなど、、、先生がいろいろな素材を準備してくれました。 また、これら以外に各家庭から電池にしたいものを持ってきてもらい、自由に実験してもらいました。 今回は実験用紙を使いました。 どんな素材で時計の表示が点灯したかをまとめました。 高学年はただ電気が流れる流れないではなく、どのくらいの電圧が生じているかをテスターで計って記録しました。 立派な自由研究になりそうですね。 今回の“ちかこ先生の科学で楽しく自由研究”はこどもたちの笑顔とともに終えることができました。 科学が苦手な子は科学好きに、科学が好きな子はもっと好きになってくれるとうれしいです。 また冬休みも企画していきたいと思っています。 ちかこ先生、科学楽しみ隊のみなさま、ありがとうございました! そして受講者のみなさん、ありがとうございました! はこだて国際科学祭2015プログラムのうち青年センターで行われるものをご紹介します!(科学祭ホームページより引用) ■【申込終了】キッチンサイエンス〜カラーマジックケーキ 8月22日(土)14:00-15:30 科学の力で色が変わるふしぎなケーキを作ります。どうして色が変わるの?そんな疑問をわかりやすく楽しい実験で解明します! ■バイオカフェ 土の科学と農業の不思議 8月23日(日)13:00-14:30 無機成分で育つのに有機農業とはこれ如何に?この問いから土のメカニズム、近代農業史に注目すると人間の知恵、自然の力が垣間見えます。農業現場を取材してきた記者と一緒に美味しい農作物の背景に迫りましょう。 対 象/子どもから大人まで 参加費/無料 定 員/30名 申込方法/事前申込不要、当日会場で受付 ゲスト:齋藤訓之(Food Watch Japan 編集長)、ファシリテータ:佐々義子(NPO法人くらしとバイオプラザ21) 主催/NPO法人くらしとバイオプラザ21 これ以外にもたくさんのプログラムが実施されます。はこだて国際科学祭2015(8月22日〜30日)にぜひご参加ください! スタッフ いけだ |