広島出身の佐々木さんはホーチミンで視覚障害者にマッサージを教えています。
在越6年目のベテランで、視覚障害当事者です。
訪問日が丁度日曜だったので学校は無し。
その代わり補講を見に来て欲しい、とのこと。
ホーチミンのとある路地裏に、最近開いたばかりの治療院がありました。
「この肩こりの原因は?」
「左首が痛い、と言いつつ、凝ってるのは右肩だね〜」
「それはなぜ? 原因は?」
など、4名の生徒と和気藹々と復習しておりました。
<補講の様子>
中央で佐々木さんに頭を抑えられてるのが日本で勉強したトゥイさん。
日越通訳もしてくれてます。
他は佐々木さんが現地で指導した卒業生。
みなさん熱心です。
ベトナムで治療院を開設する際の問題点に「営業権」というのがあります。
一つは、ビジネスをするための登録。
二つ目は、マッサージ店を開くための登録です。
このマッサージ店を開く為の登録が実は非常に困難です。
理由は、医者か伝統医療大学を卒業した伝統医療免許保持者しか営業許可を申請できないからです。
マッサージ店は、容易に風俗店に化けることがあるので、警察もそれなりに取締っており、その際、「営業免許を見せろ!」となるのですが、視覚障害者で医師免許、もしくは伝統医療免許を持ってる人はまだ居ません。したがって必然的に無認可営業になってしまうのです。
代替方法として、医師免許保持者に代理で登録してもらい、医者の名義で治療院を開設することは可能です。ただその場合、バックマージンが必要になり、それもまた対処が面倒です。
こんな現状でも、なんとかあの手この手で治療院を運営し、技術向上のため勉強も続けています。
日本財団では、その制度を変えるべく、政府とも協力して視覚障害者のマッサージ支援を考えています。今はタイで実施しておりますが、今後はベトナムでも具体的に取組めればと考えています。
佐々木さんの努力や多くの視覚障害者の努力が無駄にならないように、ベトナムの視覚障害者が少しでも自立できるように、これからも頑張りたいと思います。
応援よろしくお願いします!
千葉@ハノイに戻りました
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