円谷 木の子園におじゃましました!![2017年02月20日(Mon)]
泉崎村の菌床しいたけ栽培農家「円谷木の子園」の円谷康夫さんにお話しをうかがいました。円谷さんは、以前は郵便局の職員でしたが、郵政民営化の前に早期退職をして菌床栽培を始め11年目になります。菌床栽培で菌床作りから始める栽培農家は県南地方でも4件しかなく、円谷さんは泉崎村で唯一の栽培農家です。
「円谷木の子園」の円谷康夫さん
菌床栽培しいたけは、45坪のビニールハウス3棟で約2万個の菌床が完全無農薬で栽培されています。12月から3月にかけて菌床を作り菌を仕込みます。4月から9月頃までかけて菌の培養を進め、9月頃からしいたけが発生し、収穫・出荷は4月頃まで続きます。
完全無農薬で栽培されています!!
円谷さんはJAや直売所に菌床しいたけ3kgを箱にバラ詰めした状態で出荷しています。菌床しいたけのバラ出荷規格・等級は、しいたけの大きさやカサの開きぐあいと細かく分かれ、C等級からS・M・L・WAの5段階あり、カサの開き方でS〜LサイズにはB〜ダブルAランクまで有り10等級あります。
「 細かく等級があります 」と円谷さん!!
福島県では農産物の安全安心のために現在も厳しい検査が行われています。震災による影響もあり、福島県で栽培されるしいたけは菌床によるハウス栽培が大半を占めています。現在は市場に並ぶ生シイタケのほとんどが「菌床栽培」によるものですが、しいたけの菌床栽培は、昭和40年代から開発が進み平成に入ると全国的に普及していきました。現在は一年を通して「生しいたけ」が安定生産され市場に出まわるようになりました。
円谷さんの栽培方法は、菌床の上部にだけしいたけを発生させる上面栽培を行っています。上部に出るしいたけに養分を集中させ、カサのしまった厚みのある良質なしいたけが栽培されています。円谷さんの栽培は、一つの菌床から約1sのしいたけが収穫されるところ800gぐらいに抑えています。「 収穫は少ないけど、良いしいたけだけを作りたい 」とお話しくださいました。
「 良いしいたけだけを作りたい 」と円谷さん
コロンと丸くみの厚いしいたけ!!
菌床の下をピンクのホースが通され
中を温かい溶液流れて温度管理されます
円谷さんが栽培した菌床しいたけは、今までに「福島県きのこ品評会」において「農林水産大臣賞 1位」を2回受賞しているそうです。みが厚く美味しいしいたけは固定のお客さんも多く、直接買いに来る方や直売所や飲食店などから、「円谷さんのしいたけは安くて美味しい」といわれるそうです。
ハウス内の菌床栽培しいたけも風評被害があり、震災以降3年ぐらいの間はほとんど売れなかったそうです。出荷の価格がもとにもどってきたのは昨年ごろからでした。「当時は出荷しても県産農作物は別棚にされてたからね。売れないよね。」と思い出しても残念そうでした。
円谷さんのしいたけはJA流通販売の他、泉崎村の「 直売 カフェこころや 」でも販売されています。「 直売 カフェこころや 」の移動販売でも大人気です
「 みが厚くて美味しい 」
「 安くて美味しい 」と人気です!!
しいたけは、日光などの紫外線を当てることで旨み成分のグアニル酸や香りが増し、しいたけに含まれるエルゴステロールはビタミンDに代わるといわれます。ビタミンDは免疫力を上げる効果がありカルシウムと一緒に取ることで吸収が良くなり、骨を強くする効果があるといわれます。調理の前に天日干しするなどがおすすめです。食物繊維も豊富です。
たくさん摂りたいですね
お忙しいところ時間をくださりありがとうございました。
文責 : mori