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成長率にこだわらず次を見据えた中長期的な視点が必要では[2018年03月15日(Thu)]
 朝日新聞3月2日付け「異論のススメ」成長の「その次」の価値観から、かつてないこれほど大規模な経済政策をうってもこの程度しか経済が浮上しないともいえる。マネタリーベースを2年で2倍に増やしマイナス金利まで導入するという超金融緩和を行い、100兆円に及ぶ財政政策を行っている。しかし、国債を買い支えることで、事実上、日銀が政府の財政をファイナンスするという「禁じ手」に近い政策まで取っているにもかかわらず、である。デフレが脱却しつつあるが、当初の2年で2%のインフレ目標はとても達成されず、成長率も期待されるほどではない。賃金もさして上げっていないし、地方経済を必ずしもよくなっていない。いかに市中にオカネが流れ込んでも、人々はそれを将来に備えて貯蓄してしまう。したがって消費はさして伸びない。しかも人口減少・高齢化社会である。こうなれば、将来の市場の拡張は期待できないから、企業の積極的な投資は控えるであろう。つまり、どれだけ金融緩和を行っても、オカネはなかなか企業の投資には結びつかない。結果として、その資金は、金融市場へ流れ込んで、1部は国債に向かい、1部は投機的に使われるのであろう。実際、これほどの財政赤字なのに国債価格は維持されており、株式市場はバブル的様相を示している。日本の場合、1960年代の10%程の高度成長から、2000年代以降のほとんどゼロに近い水準まで傾向的に低下している。しかも、今日の人口減少を考慮すれば、多少の変動はあっても、この成長率が大きく跳ね上がるとは思えない。今日、われわれは、GDPでは測定できないものを求めている。それは、生活の質の向上、長期的に安定した仕事の場所、文化的な生活、教育、医療、介護、それに、人々の間の信頼できる関係であり、それを可能とする社交の場である。多様な地域の維持も含まれるだろう。家族や友人と過ごす時間や場所も求められる。もう少し大きな次元で言えば、長期的な防災を含む国土計画である。これほどモノが豊かになった社会では、金融緩和によって消費を喚起するのは難しい。人々が求めているものは、公共的で社会的な次元での豊かさである。それは容易にGDPの成長に反映されるものではない。ということは、ひとつの価値としての経済成長はもはや限界だということである。「その次」の価値観が求められているのである。032.JPG

 日銀が、現政権が継続することを考え、超金融緩和を継続しても成果が思うように出ていないというか、浮上しているという実感が乏しいのではないでしょうか。それでも成長率にこだわって税金を使って政策を推進するだけでいいのでしょうか。インフレが2%に達しないのは、政策をどんどん進めても賃金が上がらないため消費者の購買意欲につながらないのではないでしょうか。企業の内部留保を従業員に還元する流れが出てこなければ、いつまで経っても状況は打開されないのではないでしょうか。中長期的な視点に立ってGDP以外の指標を求めるべきではないでしょうか。異論のススメで述べられているように、生活の質の向上、長期的に安定した仕事の場所、文化的な生活、教育、医療、介護、それに、人々の間の信頼できる関係であり、それを可能とする社交の場である。多様な地域の維持も含まれるだろう。家族や友人と過ごす時間や場所も求められる。もう少し大きな次元で言えば、長期的な防災を含む国土計画を真剣に考えるべきではないでしょうか。国民一人ひとりのことを真剣に考えた政策を推進すべきではないでしょうか。029.JPG
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