(表3)のポートフォリオAをつくるには、正しい分散投資を行なう必要があります。
正しい分散投資のポートフォリオを作るには、
組み入れ資産の利回り間の相関関係が低いことが重要です。
理論的に図で示すと・・・
(図1)は、100%Aと100%Bが同じ業種の株式のようにほぼ同じ動きをする場合です。
この2つの商品で作ったポートフォリオ(50%A+50%B)は100%A、100%Bと同じ動きをします。
したがって、ポートフォリオを作ってもまったくリスクは低減しません。
AとBの利回りは完全な順相関関係(相関係数:+1.0)にあるからです。
(図2)は、100%Cと100%Dが金と米ドルのように、まったく反対の動きをする場合です。
この2つの商品でポートフォリオ(50%C+50%D)を作ると、
利回りのブレのない(リスクのない)ポートフォリオとなります。
CとDの利回りが完全な逆相関関係(相関係数:−1.0)だからです。
(図3)は、100%Eと100%Fが日本株と米国国債のように、
あるときは似たような動きをし、あるときは逆の動きをする場合です。
この2つの商品でポートフォリオ(50%E+50%F)を作ると、
E、Fそれぞれの商品の利回りのブレより利回りのブレが小さい(リスクの小さい)ポートフォリオとなります。
これは、EとFの利回りの間に相関関係がないためです。
現実には(図1)、(図2)のようなケースはありませんから、
(図3)のように、相関関係のない商品を組み入れてポートフォリオを作ることになります。
しかし、実際にそういう商品を見つけるのは難しいのです。
株式や債券や不動産といった資産の利回りの相関関係は一定ではありません。
相関関係のまったくない資産同士はめったに無く、
ほとんどのケースでは何らかの相関関係があります。
その相関関係も絶えず変化します。
あるとき相関関係のなかった資産同士が次の瞬間、相関の高い動きをすることもあります。
その逆もありえるでしょう。
過去の相関関係は単なるガイダンスで、保証してくれるものではありません。
特に、市場がパニックに陥るような状況では、
本来相関関係が低い資産を組み合わせてリスクの低減を図っていたつもりでも強い相関関係を示すことがあります(それぞれの資産がすべておなじ動きをする)。
そのいい例が2001年9月11日。このサプライズ的な事件直後は世界中のすべての株式市場は5%以上、下落しました。
国際的に株式市場に分散投資していても市場がパニックになるような状況では
一時的には何の役にも立ちません。
このように、十分な分散効果が期待出来る資産を選択することは実際には難しいものです。
現実の例として、長期にわたって調査した結果(表4)を見れば、
相関なしの資産群が存在することも確かです。
国際的に探せば、相関なしの資産の選択肢が増え、分散効果が高まると考えられています。
それが私が国際分散投資を薦める根拠です。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
http://www.yay.co.jp/index.html
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