CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

2019年07月25日

【イベントレポート】病と共に「はたらく」「生きる」を支えるシラベルワークショップ

日時:6月29日(土) 参加者:12人 会場:鶴舞中央図書館

鶴舞中央図書館で「病と共に「はたらく」「生きる」を支えるシラベルワークショップ」をにんげん図書館主催で開催しました。

シラベルワークショップとは・・
あるニーズを持つ架空の人(ペルソナ)に対して、おすすめする情報(本・ウェブ・冊子等)を協働で探してまとめるというのがシラベルワークショップ。
京都で開発されたのを名古屋で実施しました。

今回のテーマ
京都でのシラベルワークショップでは、まちづくりをテーマに行われることも多いと聞いてましたが、今回は、図書館が自分の生活、人生にとって身近なものであるということを体感してもらう、市民の生活に身近な情報について考える機会にしたいと思い、医療情報をテーマにしました。

そして、その情報を持つこの地域の専門家や支援機関にも出会える機会としたいと思い、地域の非営利組織と協働することにしました。がんの方が、生活や就労を継続することを支援する「仕事と治療の両立支援ネット-ブリッジ」服部文さんと、インディペンデントライブラリアンの小嶋智美さんにご協力していただきました。

シラベルワークショップとはどんなもの?

がん治療中の鶴舞花子さんを取り巻く2人への情報(図書館にある本やインターネットのサイト、人や組織)をラブレターとしてまとめてるというワーク。夫、鶴舞浩二さんと、花子さんの職場の上司である昭和和夫さん(名前考えるのが楽しかった!笑)。
そして、この事例は、現実のものと離れたものとならないよう、当事者の声にいつも接している、服部さんを始め、医療関係者と検討を重ね考えました。

まずは自己紹介、お互いを知る
参加者は超多様な方が集まり、福祉機関の支援職、看護師さん、デザイナー、お寺の坊守さん、図書館司書、中間支援NPO、こども関係のNPO・・みんなの強み、得意、好きを分かち合う自己紹介。そもそも「がん」の治療についてよく知らなかった・・ということで、「仕事と治療の両立支援ネットーブリッジ」服部さんに解説をしてもらい、疑問点を解消。

さぁ、図書館の棚へ行ってみよう〜と図書館のフロアーに旅立つ。皆さん本を探しに行きます。
「図書館でこんな宝探しみたいなことができるんだ!」と、楽しそうでした。
「いつも子どもの本のコーナーしか行かないのに・・!できるかな」と最初は不安げだったある参加者さんも、楽しそうに本を探しては持ってきます。

病気だから、乳がんだから医療関係の本!を集めるでもなく、病と生きる個人が病と向き合いながら生きるという視点で、餃子の本、料理の本、ホリエモンの獄中記(そんな視点もあったなんて!)・・を持ってきた人もいました。

当たり前で忘れがちなのですが、病気になった人は、その人の人格すべてが病になるわけではなく、いろいろな好きなこと、わくわくすることを持ちながら、生活し、生き続ける人です。
その人の助けになる情報は必ずしも病気の本ではありません。

こんな本があったら、楽しいかも?と思いを馳せ、発想を広げ、図書館にある本の森、インターネット空間を探索し、発掘してきてくれました。


65387598_1894213627344889_3540932259009789952_n.jpg




「お題のための本を探しに行ったのに、自分が借りたい本も見つけてきちゃった〜」という人もいました。実はそれは裏の狙いでもありました。自分が読みたい本ではないという切り口から偶発的に本が出会えることもあるのが図書館という場所です。


65454837_1894213684011550_3004125449396682752_n.jpg

そして、最後に情報のラブレターとして、鶴舞浩二さんと、昭和和夫さんに届ける情報源を模造紙にまとめて発表しました。
IMG_4329.jpg


感想も様々
図書館司書さんは、つい病気について聞かれたら、病気の棚をご案内してしまいがちだけど、いろいろな視点を持てることを感じた・・
お寺の方は、お寺と図書館の共通点がわかった・・
看護師さんは、患者さんの声を聴くということの大切さを感じた・・
いつも子どもの本の棚しか行かないから楽しかった!
服部さんからは、このワークショップ、医療関係者や病院にある図書館と一緒にもっとできないかな?!というご意見もいただきました。
それぞれに新しい視点を持ち帰ってもらいました。

善意を持つ人により情報は暴力にもなる
小嶋さんからはがんや、がんになった人のことを知る際に参考となる情報源、よくある医療の疑問や誤解に応えるために発信を続ける専門家のサイト、図書館の種類別の活用案内(病院にある患者図書室は一般の人も病気を調べるために利用できる、など)がありました。併せて、善意による情報提供であっても当事者を傷つけることがある、専門的な事柄はまず専門家を頼った方がよいという話もありました。

今回、当事者に医療情報を届ける立場になることで、「誰かのため」は本当か?ということを問う機会になればと思いました。でも、「知る」ことは助けにもなること。そんなことを日常の中で思い出してもらえたら嬉しいです。

小嶋さんが最後にお話してくださったスライドです。
誰かの支援に携わる方には是非読んでもらいたいです!

小嶋さんのスライドはこちらをクリックするとみられます。




この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック