第10回 子どもの人権と精神医療を考える市民の会・学習会「今こそOrderを問い直す―精神医療化を超えて」[2012年08月30日(Thu)]
「不登校」が問題になるのは、「多くの子どもたちが学校に行けるのに、学校に行けない子どもはおかしい」という考え方があるからです。
人と違う事をする事が許されない社会の中で、人と同じようにできない・したくないと思う事は問題にされます。
大勢の人がする事と同じようできなくてはいけないという圧力が、子どもたち・若者の生きづらさを作っています。
大勢の人がすることが正しくて、同じようにできない人は間違っているのでしょうか?
社会の求める姿が果たしてどうなのか、考えてみませんか?
子どもの人権と精神医療を考える市民の会が主催する学習会があります。
詳細は以下の通りです。
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第10回 子どもの人権と精神医療を考える市民の会・学習会
「今こそOrderを問い直す―精神医療化を超えて」
講師:石川憲彦さん
病気は英語でディジーズ(disease)。体が破壊されていくことを自分の体がイーズ(ease=楽)じゃないと実感する状態のこと。発達障害など精神医学が扱っているのは、ディスオーダー(disorder=障害) 。自分の状態がオーダー(order=秩序)に沿わなくなっていること。社会や他者によって決められた基準からはみ出しだしている状態をさしている。(石川憲彦さん)
・・disorderを治療(主に薬物療法)してorderに合わせさせるのが精神医学だとすれば、
私たち市民、不登校・ひきこもり・発達障がいと呼ばれるdisorder当事者は、自分たちを排除する社会の基準(order)そのものを問い直し、創りかえていく主体となりうるでしょう。
3.11以降、時代のorderが私たちにそぐわなくなっていることが、明らかになりました。
2003年の福岡第1回市民学習会から10年目を迎え、一貫して当事者の味方である石川憲彦さんを講師に、精神医療化を超える私たちの希望を語り合いませんか?
日時: 2012年11月1日(木) 18:30〜21:30
会場: 千代田区 いきいきプラザ一番町 カスケードホール
(千代田区一番町12 TEL03-3253-6311)
講師: 石川憲彦 さん(児童精神科・小児科医)
参加費: 1,000 円
主催:子どもの人権と精神医療を考える市民の会
(「子どもの人権と精神医療を考える市民の会」は、10年前から日本児童青年精神医学会総会に合わせ、安心して利用できる医療にするために、市民サイドから学習会を開いてきました。)
問い合わせ:090-5573-8028(市民の会事務局 脇坂幸)
090-3639-1862(事務局島根 木村衣月子 )
プログラム:
18:30〜18:40 開会 あいさつ
18:40〜20:00 石川憲彦さんのお話
20:00〜20:15 (休憩)
20:15〜21:30 フロアから
21:30 閉会
講師:プロフィール
石川憲彦(いしかわ のりひこ)
児童精神科・小児科医、林試の森クリニック院長
東京大学病院にて、小児科・精神神経科(病棟)の臨床に従事。
2年間マルタ大学医学部において研究に専念し、1996年より静岡大学で、
保健管理センター教授・所長などを歴任。
2004年、林試の森クリニックを開業。
主な著書に「子どもたちが語る登校拒否」(世織書房)、
「治療という幻想」(現代書館)、「子育ての精神医学」「子どもと
出会い別れるまで−希望の家族学」(ジャパンマシニスト)など。
「記録集“子どもと精神医療を考える”第1回市民学習会 精神医療は子どもの味方か?」
石川憲彦さんの講演部分より抜粋
diseaseとdisoder
精神科で病気のことはdisorderといいます。体の病気はdiseaseといいます。disorderとdiseaseというのは、どっちもdisがついています。diseaseのdisというのは何々じゃないよということです。 easeじゃないということ、easeは何かというと、easy、楽だ、気分よくリラックスしていて心地いい、簡単にいろんなことができるという意味です。diseaseというのは、なんか自分がeasyでない、楽じゃない、何をやろうにも簡単にいかない、熱があったりして、だからdiseaseです。
もう一つ精神科のほうはdisorderといい、orderではないよということです。orderというのは何かというと、決まりでありルールであり規則であり命令であり、つまり何かの命令や指令や順序や枠にはまっていられないよ、というのがdisorderなんです。easeじゃないよ楽じゃないよと考えると楽じゃない状態からどうするかということで医者と患者が一緒に考え易いです。当人がまず熱が出ていてeaseじゃない。ところがorderは難しいです。orderは当人の側からではなく外の側から出ている。私は医者嫌いで、病院に行くというと熱があっても家を脱走して、トラックの後に乗ったら遠いところに行ってしまって、迷子になったこともあります。私は医者嫌いだったからなんですが、orderが実は社会の秩序だったり、学校の秩序だったり、そして親子関係の家庭の秩序だったりして、私もこれを守れなかった。言うことをきけないというのがこの言葉の本質です。 精神科の病気というのは全部外の枠に添えないということではないし、体の病気は全部自分の内部からきているということではないことは一杯ありますが、この二つの言葉が全然違うということは頭に置いておく必要があります。(記録集p6)
orderの共有と交換
私たちは、自分のeaseであり、自分のorderをどっかで守りながら、それをいろんな人のorderと共有し合い交換し合っていく、そこが今すごくやばい時代になっている。そんなふうに思います。(記録集p20)
チラシ印刷用
↓
第10回市民の会・学習会「今こそOrderを問い直すー精神医療化を超えて」.pdf
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この機会に一緒に考えてみませんか?
人と違う事をする事が許されない社会の中で、人と同じようにできない・したくないと思う事は問題にされます。
大勢の人がする事と同じようできなくてはいけないという圧力が、子どもたち・若者の生きづらさを作っています。
大勢の人がすることが正しくて、同じようにできない人は間違っているのでしょうか?
社会の求める姿が果たしてどうなのか、考えてみませんか?
子どもの人権と精神医療を考える市民の会が主催する学習会があります。
詳細は以下の通りです。
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第10回 子どもの人権と精神医療を考える市民の会・学習会
「今こそOrderを問い直す―精神医療化を超えて」
講師:石川憲彦さん
病気は英語でディジーズ(disease)。体が破壊されていくことを自分の体がイーズ(ease=楽)じゃないと実感する状態のこと。発達障害など精神医学が扱っているのは、ディスオーダー(disorder=障害) 。自分の状態がオーダー(order=秩序)に沿わなくなっていること。社会や他者によって決められた基準からはみ出しだしている状態をさしている。(石川憲彦さん)
・・disorderを治療(主に薬物療法)してorderに合わせさせるのが精神医学だとすれば、
私たち市民、不登校・ひきこもり・発達障がいと呼ばれるdisorder当事者は、自分たちを排除する社会の基準(order)そのものを問い直し、創りかえていく主体となりうるでしょう。
3.11以降、時代のorderが私たちにそぐわなくなっていることが、明らかになりました。
2003年の福岡第1回市民学習会から10年目を迎え、一貫して当事者の味方である石川憲彦さんを講師に、精神医療化を超える私たちの希望を語り合いませんか?
日時: 2012年11月1日(木) 18:30〜21:30
会場: 千代田区 いきいきプラザ一番町 カスケードホール
(千代田区一番町12 TEL03-3253-6311)
講師: 石川憲彦 さん(児童精神科・小児科医)
参加費: 1,000 円
主催:子どもの人権と精神医療を考える市民の会
(「子どもの人権と精神医療を考える市民の会」は、10年前から日本児童青年精神医学会総会に合わせ、安心して利用できる医療にするために、市民サイドから学習会を開いてきました。)
問い合わせ:090-5573-8028(市民の会事務局 脇坂幸)
090-3639-1862(事務局島根 木村衣月子 )
プログラム:
18:30〜18:40 開会 あいさつ
18:40〜20:00 石川憲彦さんのお話
20:00〜20:15 (休憩)
20:15〜21:30 フロアから
21:30 閉会
講師:プロフィール
石川憲彦(いしかわ のりひこ)
児童精神科・小児科医、林試の森クリニック院長
東京大学病院にて、小児科・精神神経科(病棟)の臨床に従事。
2年間マルタ大学医学部において研究に専念し、1996年より静岡大学で、
保健管理センター教授・所長などを歴任。
2004年、林試の森クリニックを開業。
主な著書に「子どもたちが語る登校拒否」(世織書房)、
「治療という幻想」(現代書館)、「子育ての精神医学」「子どもと
出会い別れるまで−希望の家族学」(ジャパンマシニスト)など。
「記録集“子どもと精神医療を考える”第1回市民学習会 精神医療は子どもの味方か?」
石川憲彦さんの講演部分より抜粋
diseaseとdisoder
精神科で病気のことはdisorderといいます。体の病気はdiseaseといいます。disorderとdiseaseというのは、どっちもdisがついています。diseaseのdisというのは何々じゃないよということです。 easeじゃないということ、easeは何かというと、easy、楽だ、気分よくリラックスしていて心地いい、簡単にいろんなことができるという意味です。diseaseというのは、なんか自分がeasyでない、楽じゃない、何をやろうにも簡単にいかない、熱があったりして、だからdiseaseです。
もう一つ精神科のほうはdisorderといい、orderではないよということです。orderというのは何かというと、決まりでありルールであり規則であり命令であり、つまり何かの命令や指令や順序や枠にはまっていられないよ、というのがdisorderなんです。easeじゃないよ楽じゃないよと考えると楽じゃない状態からどうするかということで医者と患者が一緒に考え易いです。当人がまず熱が出ていてeaseじゃない。ところがorderは難しいです。orderは当人の側からではなく外の側から出ている。私は医者嫌いで、病院に行くというと熱があっても家を脱走して、トラックの後に乗ったら遠いところに行ってしまって、迷子になったこともあります。私は医者嫌いだったからなんですが、orderが実は社会の秩序だったり、学校の秩序だったり、そして親子関係の家庭の秩序だったりして、私もこれを守れなかった。言うことをきけないというのがこの言葉の本質です。 精神科の病気というのは全部外の枠に添えないということではないし、体の病気は全部自分の内部からきているということではないことは一杯ありますが、この二つの言葉が全然違うということは頭に置いておく必要があります。(記録集p6)
orderの共有と交換
私たちは、自分のeaseであり、自分のorderをどっかで守りながら、それをいろんな人のorderと共有し合い交換し合っていく、そこが今すごくやばい時代になっている。そんなふうに思います。(記録集p20)
チラシ印刷用
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第10回市民の会・学習会「今こそOrderを問い直すー精神医療化を超えて」.pdf
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この機会に一緒に考えてみませんか?