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4月例会は終了しました。2014年度の活動について。[2014年04月21日(Mon)]
2014年4月例会は終了しました。

<2014年度以降の活動について>

不登校を考える親と市民の会・沖縄は、2003年4月から活動を始め11年が経ちました。
団体としてはまだまだ若いのですが、この11年の間に社会は大きく変わり、不登校をめぐる状況も変わって来ています。
そこで、2014年度以降の活動を新たに模索するために、毎月開いていた例会を止める事を、4月例会にて正式に決定いたしました。

それに伴い、会員制をやめ、会員の方に送付していました通信の発行も終了させていただくことにいたしました。
会員の方には、2013年度の会計報告等を載せた通信を、後日送らせていただきますが、それが最後の通信発行となります。

不登校を考える親と市民の会・沖縄からの今後の情報発信は、ブログ・ツイッター等のインターネットで行います。

また、2014年5月・6月・7月は、「てぃるる」にて勉強会を開きます。

勉強会のテーマは、沖縄県立総合教育センター「不登校児童生徒保護者交流会」講演会等のレジュメに突っ込みを入れる、教育委員会が作成した不登校対策リーフレットにダメだしをする、不登校に関係する法律について学ぶ、等を予定しています。

<例会・会員制停止にいたった理由>

会を始める前から、沖縄県の不登校の認識は県外と比べて10年・20年遅れていると感じていました。
その後会を始め、月一回の例会に参加される方の話からも沖縄県の不登校に対する認識が県外とは違う事を感じることはしばしばでした。
しかし、なぜ沖縄県の不登校の概念が違うのかについてはよくわからないままでした。

そのうち、教育委員会の公文書をいろいろ調べていくうちに、2012年5月に沖縄県全体で大きく勘違いしている事に気づきました。
その事はこのブログでもお知らせしたとおりです。(→https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/344

その後、「沖縄県教育庁が間違いを改め、不登校の概念が間違っていた事を各市町村教育委員会に知らせる事」を沖縄県教育庁に対し口頭で要望していましたが、2014年4月現在でも沖縄県教育庁は各市町村教育委員会に知らせていません。

当然沖縄県全体で、不登校を勘違いしたまま不登校対策が取られ、2014年度はさらに強化される事になっています。

沖縄県の勘違いを新聞・テレビはそのまま広報し続けた結果、一般市民も不登校を勘違いし、不登校をしている子ども本人やその親御さんを精神的に追い詰めるような言動を繰り返しています。

当会の例会では、子どもの権利条約の理念に基づく、子どもの最善の利益の優先や子どもの意見表明権が或る事を、様々な表現を使って参加者の皆様に伝えてきましたが、沖縄県の行政・民間全体の不登校に対する差別・偏見の前ではなかなか伝わっていきにくい事を常々感じていました。

子どもさんの意見や気持ちを聞き尊重する事が、何よりも大事である事を伝えたくても、不登校をしている事で親御さん自身が学校・教育委員会・児童福祉関係者・地域・知人・友人・家族・親戚等から責められ続けている現状では、子どもの気持ちよりも親の気持ちを楽にする事が最優先されてしまう現実があります。

不登校は、子どもたちが学校に行きたくないという気持ちの意思表示であり、問題は学校の方にあります。
しかし、巧妙に「学校には問題が無い」と刷り込まれている社会では、不登校の原因を子ども本人や家庭や親の養育のあり方にあるとされてしまい、的外れな対応が繰り返され、子どもや親は苦しい思いをし続けます。

一例として、沖縄県立総合教育センターで平成20年頃から行われている「不登校児童生徒保護者交流会(以下、保護者交流会)」というものがあります。

当会の例会参加者の方から頻繁にこの保護者交流会の名称が出てきますので、存在は知っていましたが、内容はよくわかりませんでした。
そこで、2014年3月に保護者交流会の実施・開催要項と配付資料を沖縄県立総合教育センターに公文書開示請求しました。

先日その文書が開示され、不登校の原因を子ども本人であるとする考え方や子ども本人の心の持ち方を変えようとする内容が繰り返し話されている事が、明らかになりました。

「学校には問題が無い」と刷り込むような内容のため、学校・教育委員会はこの保護者交流会に参加する事を勧めます。
よほど他で情報を得ていたり、批判精神を持って聞かない限り、保護者交流会で話された内容を参加者の皆さんが信じてしまうのは当然だと思います。
そうやって、うまく保護者を誘導する事に成功してきたのだと思います。

このような事が沖縄県内各地で行われているのだろうと思います。

尚、沖縄県立総合教育センターの2014年度以降の保護者交流会の内容がこれまでと同じようなものになるかどうかは、今のところ不明です。

先日、教育センターの職員の方と直接お話をする機会があり、「不登校」をどのように考えたらいいのかは少しお伝えする事ができました。
後は、教育センターとしてどのように判断されるのか、様子を見ることにします。

親御さん自身が「学校に行く事は当たり前。学校に行かない事は悪い事」と思っていると、学校の問題に目が向きません。
その気持ちを学校・教育委員会がうまく利用し、親に対し不登校をしている子どもたちを学校に行かせるように仕向ける事をします。
そして、親は学校・教育委員会等の行政や社会からの圧力によって、学校に行きたくないと意思表示をしている子どもを一生懸命学校に行かせようと努力し続けます。

それは、子どもの気持ちを無視する心理的虐待に当たります。
殴ったり、無理やり学校に引っ張って行ったりすれば、それは身体的虐待です。
何をしても子どもが学校に行かないとなった時に、親がその子どもの養育を放棄すれば、ネグレクトになります。
こうして、子どもの不登校をきっかけに親から子どもへの虐待が起きます。

虐待と不登校は全く別物ですが、別物であるがゆえに、同時に起きる事もあります。
不登校をしている子どもを学校に戻そうとする行為は、子どもへの虐待そのものです。
そして、親から子どもへの虐待を推奨しているのが、不登校をしている子どもたちを学校に戻す事が良い事だと思っている学校・教育委員会・児童福祉関係者・地域・知人・友人・家族・親戚等の言動です。

「不登校をしている子どもたちを学校に戻す事が良い事だ」・「不登校をしている子どもたちをなんとか外に出してあげたい」と思っている人たちが、不登校をしている子どもたちを精神的に追い詰めています。

子どもさんたちの気持ちが楽になるためには、親御さん(保護者)が不登校を否定せず、子どもを追い詰めない事が必要です。
親御さんの気持ちが楽になっても、子どもさんの気持ちが楽になるとは限りません。
むしろ、親御さんが学校・教育委員会と協力して親自身の不安が解消されれば、逆に子どもさんの不安は増加し精神的に追い詰められていきます。

子どもたちは、学校でいじめや体罰を受ける等の人権侵害に遭い辛い思いをしている時に、不登校をするという選択肢が無い場合、自殺(自死)を選ぶことがあります。

そして、不登校をする状況に至った後にも子どもさんの命の危険(自殺)が生まれます。

○不登校をしている事で周りの大人たちから責められ、不登校をしている子どもさんが
 精神的に追い詰められた時

○親が不登校をわかったつもりになり、無自覚に不登校をしている子どもを精神的に
 追い詰めた時

○親が子どもの気持ちを尊重しようとして学校に戻す努力を止めた時、
 学校・教育委員会・地域等からの嫌がらせによって親自身が精神的に追い詰められ、
 その結果親が子どもを精神的に追い込んでしまった時

不登校を否定する事は、学校という社会の問題を個人の問題にすり替え、子ども自身の命を奪う行為です。

親御さんがゆっくり自分の価値観を見直し子どもの不登校を受け入れようとしようとしても、学校・教育委員会・児童福祉関係者等行政機関の職員がそれを許さず、次々と不登校の子どもたちを学校に戻す政策に予算をつけて、親子を追い込んでいきます。

こうした状況の中、法律は日本全国同じように適用されますので、ますますそのひずみは大きくなっていきます。

以上のような事から、会の活動を見直す時期に来たと考え、2014年度以降の活動内容を変更する事にいたしました。

「学校・教育委員会が出す情報は正しい」と思い込んでいる方に、「一つ一つこれは違いますよ。正しくは○○です。」と伝えるには、膨大な資料を見せながら説明する事が必要です。

親御さんが納得するような資料提供ができない場合は、やっぱり学校・教育委員会が言っている事が正しいとなってしまいますから、月一回の例会という短い時間では難しくなってしまいます。

そこで、今後はより一層インターネットを活用し、情報提供をしていきたいと考え、活動の効率化もはかるために、例会開催・会員制・通信発行を止める事にいたしました。

以上、よろしくご了承ください。
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沖縄県民の皆様へ 沖縄県内では、「不登校」の事を「不登校には心因性と遊び・非行型がある」と言う人がいます。 学校や教育委員会などの行政職員や相談員など、公の立場にいる人が言っていたりするので、多くの人がその話を正しいと思って信じてきたようですが、 「不登校には心因性と遊び・非行型がある」という話は、うそです。 以下の記事やその他の記事をぜひお読みいただき、今すぐ、間違った考え方を捨ててください。 ↓ 沖縄県内で言われている「不登校は心因性と遊び・非行型がある」という話はウソでした。[2012年08月08日(Wed)] https://blog.canpan.info/futoukou-oki/archive/344 尚、現在でも「不登校には心因性と遊び・非行型がある」と言っている人がいる場合、その人は「不登校」の事を知らない・理解していない人です。 それが、たとえ教育委員会の人でも、大学教員でも、その人の話は信用しないようにしましょう。
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