地域子育て支援センター二葉の活動・ホームスタート [2014年03月14日(Fri)]
先週金曜日、四谷地域センターで行われた地域子育て支援センター二葉のホームスタート活動報告会へ参加してきました。「ホームスタート」というのはイギリスで始まった訪問型の地域の子育て支援モデルです。二葉乳児院に併設する地域子育て支援センター二葉では、数年前からこのホームスタート・二葉を新宿区と協働して進めています。その取り組みを振り返り、これから新宿区からの委託事業と変わるこの取り組みについて、直近の報告とともに、実際に訪問支援を受けた家庭のお母さんがお話をされる会が開催されました。
報告会では、オーガナイザーの大矢ワーカーの実績報告から、東京学芸大学名誉教授で新宿区次世代育成協議会副会長の福富護先生の基調講演に続き、ホームスタートの利用者である小竹さんと小林さんの報告を聴くことが出来ました。福富先生が新宿区の今年度の実績からも今後、地域の子育て支援と共に若者支援(なんと39歳までが今は若者の定義なのだそうです!)としても、区内で孤立しがちな家庭にビジター(visitor:訪問する担い手)が訪問し、親子を地域で支える仕組みの必要性が増していることを講演されました。そして、これは児童虐待防止の取り組みにもつながり、孤立した子育てで追い込まれて子どもを虐待するような状況に親を追い込まないように、現代の若者世代でもある親たちにどう寄り添うのかが大切であるということも指摘されました。基調講演を聞きながら、地域で親しめるような民間施設や民間団体の専門的な担い手による寄り添いや傾聴の取り組みが今後地域の子育てにとってより必要になってくるのかもしれないと個人的には感じました。 実際に訪問支援を受けたお二人からもそれぞれに感想が挙がりました。中でもビジターの訪問回数について、4回で1セットがちょうどよいという声もあれば、もう少し回数があってもよかったという声もありました。回数が選べるようにしていくのが課題なのかもしれません。よかったことの中には、自分が想像していたよりも話をたくさん聞いてもらえた、なかなかパートナーや夫、家族に話しきれないところもあるので、いろいろな話が出来たのはすごくほっとできた、聞いてもらえたのがすごくよかったという感想が印象的でした。 こうした利用者のお話を聞きながら、子どもを授かるのは本当に素晴らしいことで尊いことですが、親も生きていくことや仕事をすることに目一杯で、選べないタイミングで子どもを授かることもあるのだと思いました。それは多分個人の考え方というよりは、子どもを無事に産んでから育てていくのが本当に大変で、育てにくい生活環境や職場事情、働かなくてはならなくても保育園には入れないという待機児童問題もあります。その中で、ホームスターとの取り組みが少しでも親の抱えているものを和らげることができ、生まれてきた子どもたちがすくすくと育っていくためのひとつのサポートになれば、と期待します。 |
Posted by
社会福祉法人二葉保育園
at 12:55