この度の台風12号で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りしております。
先の台風から、たくさんの被害がマスコミから伝わって来てますね。でも、まだまだ被害の様子は全部伝わってないみたい。かなり深刻です。
この日曜日は私どもも物資を持って熊野に向かう予定で準備を進めております。
ここ海山では30日の降り始めから1358ミリを記録した場所もありました。また、海の養殖業では深刻な被害も出ていました。床上、床下浸水被害は105棟、土砂崩れもありました。キャンプインでは護岸の土の部分が多少流されていましたね。
平成16年のこの地域の大水害では時間雨量が150ミリを記録し、15時間ぐらいで1200ミリと言われる超集中豪雨でした。今回は雨量こそは多いですが、雨粒の大きさが違いましたので、少し安心はしてました。当たり前ですが、短時間の超豪雨が怖いと言う事ですね。
今回こちら、たまたま雨雲がズレただけ。いくら紀伊山地と言う条件があるとは言え、この気象はいつどこで起こっても不思議ではないのでしょうか!?。地震の揺れから津波、豪雨による川の氾濫から山崩れと、この日本には絶対安全と言う場所なんてないみたいやな〜と、思えてしまった私でした。
ここで、少し日曜日に私が見た濁流の妖怪!?をお伝えしたいと思います。
台風12号が土曜日の夕方ぐらいに過ぎ去った後の日曜日。まだ土砂降り続く午前9時、私はキャンプイン海山の対岸にいました。この時間は少しだけ雨が落ち着いたかな?と言う時間でした。ちょうど玉津充さんも、見回りしてたところで、ばったり出会いました。その時点で水位のピークが過ぎ、1メートルは下がったところだとの事でした。
私は荒れ狂う濁流にキャンプイン海山の護岸がもってくれよ〜と祈りながらが見える範囲で被害のない事を見ていました。
目の前を流れる濁流はまるで巨大な生き物のようにも感じていました。
すると不思議、キャンプイン海山の護岸上に不自然にピョンと伸びる白い舌を見つけました。それが決まった場所で出てくるのではなく、あっちこっちから不規則に出てくるのでした。まるでキャンプインを食べてやろう!と言う感じでした。
まあ流れが、ぶつかり合ってできる波と言えばそうなんですが、動きが得体の知れない気持ち悪さでした。
波が上流から下流にかけ、上にザブンと打ち寄せるのではなく、ほぼ垂直に水面からビュンと出てくるのでした。海ならわかるのですが、ゴーゴーと流れてる川ですからね。
意外な波の出方に、宮崎駿さんの妖怪のようなイメージを持った私でした(^_^;)。また、怖い民話なんかはこんなところから生まれるのかなぁと思いました。
私は土砂降りの中、妖怪の写真を撮ろうと頑張ったのですが、撮れませんでした(笑)。
それがこの写真!!。
アップしてみます。
この水位の高さから、キャンプイン海山の上まで届くような高さになったりする事もありました。
自然にはない、キャンプインの石並べ護岸だから起きる事かと思ったりしました。
まあ、自然でも起きるのでしょうが、護岸の水平のラインがあるから、余計目立ったのかとも思いますがね。
川は生きてる!とはよく聞く言葉ですが、本当生き物のように感じましたし、自然はあなどれないな!と感じました。
………………………………
ええと、蛇足ですが、ここでの記録もかねて、日曜日の私の笑える行動を書き留めておきたいと思います。
恐怖の中での思わぬ行動です。
七年前の水害がなかったら、あ〜またよ〜降るよ〜早よ止んでくれんかいな〜で終わるところが、今回はそう言う気分ではありません。神経ピリピリ、喉カラカラでした。
夜、激しい雨音を聞きながら、嫁さんに朝まだ降ってたら、前の事あるで早よ起こせよ〜と言って仮眠気分で寝た私。
5時頃だったか、自分で目が覚めたようでした。嫁さんに聞いたら止間なかったみたいとの事。私は焦りすぐに自宅の裏を見るとかなり水が来てました。
もちろん、風を伴った止み間無しの土砂降りです。すぐに子供らを起こしました。でもあんまり焦っているところを見せると不安がるから、ちょっと川見てくるよ〜危険だったら電話するからね〜と家を出たのが6時ぐらいでした。
それで、私んちの上に位置する近くの川を見たら、まだまだ余裕でしたので、嫁さんに大丈夫だから今度は職場と銚子川を見てくるよ〜と電話して職場前に来たら国道がかなり冠水してました。
すると、浜松ナンバーの青い乗用車が冠水のためエンジンストップしてました。
運転手は一人で押していましたが、とても動きません。ましてやこんな土砂降りに誰も車からは降りて手伝う気分にはなりません。事故につながったら悪いから、カッパを着てた私は車を押し安全な場所まで移動させましたが、それ以上はなんもしてあげる余裕はありませんでした。
リムジンも止まってしまったら、もともこもないので冠水の手前でリムジンを置き歩いて職場まで行き、職場の店長に電話して、配達車二台を浸からない場所に避難させる事にしました。
そしてその後、国道を歩いて銚子川を見に行く途中で、家から出てたおばちゃんが、国道の山から家に流れて来る川のような水を見ながら、私にこうならないようになんとかしてくれ!と言ってきました。
私はこりゃー怖いね!と了解しました。この件、先日、国交省に電話した私。
銚子川はまだまだ余裕があるように見えたので、帰りにおばちゃんに、まだ前みたいな事ないな!と伝えました。
それから、職場に戻り少しの間、不安と緊張で放心状態の私。今回は誰でも前のあの惨事が頭をよぎった事と思います。
次に何をすべきか考えてました。まずは職場前の国道の水は、谷からあふれた水が山の少し上の側溝の詰まりであふれるのを知っていた私なのでスコップ担いで、滝のような階段を上り、側溝の土砂をあらけましたが、今回は一向に変化ありません。
もしやと思い一旦、国道に下りて側溝の下流側を見ましたら、なんと土砂崩れで側溝をかなり埋めてしまってたのです。私一人のスコップなんかではどうにもならんので、あきらめ今度は国道の側溝の目詰まりをあらける私。すると、ご苦労さんです!と声を掛けてくれたのは避難道を作ってくれた地元建設会社の塩谷組の会長でした。うれしかったですね。
その直後、その建設会社の皆さんがいっぱい来てくれたおかげで、みるみる水が引いて行きました。
その後が面白い。私はその様子を見ながら取った行動は、安心感が生まれたのでしょう。職場にいっぱい飛んで来てる葉っぱをホースで流し始めてました。いつもの癖なんですね。あかん!こんな事しとる場合ではないじょ!と我に帰る私(笑)。
とりあえず、国道の水が引いたから、帰り道も安心だから、次はキャンプインを目指しました。行く途中の便の山橋です。
ここは台風の一週間前に舟渡しした権兵衛の里前の平尾。
そして、キャンプイン前の対岸から写した写真が、一枚目の写真。時間は9時。
そして、キャンプインへ行く横山林道を点検、清掃しながらキャンプインへ行くのかと思えば、Uターン。
今度は今来た県道の冠水をなんとかしようと、側溝の編み目詰まりをスコップで撤去しだす私。スタッフも通る道だし、お客さんもね〜と考えたけど、こんな時はお客は通りませんよね…。
まあ深いところは長靴でぎりぎり。うっかり長靴に水を入れてしまう私。
でも負けずにせっせと葉っぱを取り除くと、渦を巻いてみるみる水が引いて行きました。
なんて事はないあのすごい道路の冠水の原因は葉っぱ。
気がつくとかなりの腰痛と腹減りめまい。それで帰宅かと思えば途中でラーメン屋。その時間が11時30分。2時間側溝と格闘してたのですね(笑)。
この頃はまだ土砂降りでしたが、ピークは過ぎたと感じてました。
いよいよこれで帰宅かと思えば、今度はキャンプインに電話して宿直室に布団ひいといて〜と電話(笑)。
体力とストレスで限界か!?でした(笑)。
濡れたまま毛布かぶって気絶してましたね。
しばし仮眠の後、今後についてスタッフと三人でミーティング。
夕飯はとりあえずのお疲れ様会とした次第。
まあ、これで良いのか悪いのか、わからんけど、本当怖かったです。
若い私らは動けるから情報も伝わりやすいけど、お年寄りはそうはいかないと思います。
想定外だらけの世の中です。気をつけたいですね。
蛇口をひねれば水がでるし、簡単に火もつき風呂に入れるのが当たり前の現代。
いざ災害となると、ほとんどが機能されなくなります。
しかし、そんな時こそ、知恵を出し助け合いたいものですね。
そんな時には、キャンプ体験やアウトドア体験等が力強く生かされてくると思います。普段から生きる力をやしないたいですね。
それが、これからの現代人に課せられた課題のように思えてしまいます。
by 理事長