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長傘に別れ惜しんで遠い旅 [2018年03月10日(Sat)]

fumihouse-2018-03-10T09_30_06-1-thumbnail2.jpg少し光沢のある萌葱色の肌。開くと光る具合が増して柔らかい曲線のなまめかしいこと。弱そうに見えて実は強靭。君は意外と骨太だ。がっちりした肉感的な足は銀色につやつやして僕には好ましい。口元を鋭くすぼめて時には寸鉄人を刺す。ところが、君が肩をすぼめると思わぬ華奢さに僕はドキッとしたものさ。

いっしょにいるときは君がいるのがあたりまえだったのに、離れて遠くに行ってしまうと、愛しい気持ちでいっぱいになる。もう君とはつきあわない。こんなにつらい気持ちになるなんて思わなかった。ポケットに詰めこんでこのまま連れ去りたいと歌ったのはチューリップだが、君の仲間を折り畳んで持ち運ぶことにするよ。使わないときは鞄に入れたら、忘れることはないからね。

もう私の手元にはない、私のだった長傘。電車の座席横の手すりにかかったまま昨日遠くへ運ばれた(たぶん米子だが)。長らくつきあった君だけど、さらりと去っていってしまった君への惜別の歌……。