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おもひでに懐かしきかな夕闇の [2017年10月20日(Fri)]

fumihouse-2017-10-20T22_54_41-1-thumbnail2.jpg上質の思い出がある。折にふれて脳裏をよぎり、機会あるごとに温かいものが心を満たす思い出がある。忘れ得ぬ出会いと交流が思い出となって人生のページを飾る。モノや文章や景色と一緒になって誰それが思い出される。静かな田園や林間はその場としてふさわしい。

出雲市・塩冶の一角にこの店はある。企業組合 おもひで屋が主催する蔵カフェ『おもひで屋』はそこにある。ふと、一人入った月曜日の夕方(つまり今夕)、私はおもひで屋と出会った。

ガラスの引き戸を開けて店に入ると品のいい温かい光と薄暗さが同居している。家一軒分はある白壁の大きな蔵を改造してある。静かなたたずまいだ。いらっしゃいませ、と接客する若い女性は自然体。立ち姿が整っている。むろんのこと傲岸さなど微塵もなく、かといってホスピタリティを満々とたぎらせているわけではない。気負いのない微笑みがあった。安らぐ笑みである。

奥から出てきた主は女性。品のいいたたずまいはカフェの雰囲気と見事に一致している。企業組合 おもひで屋の中心者としてこの7年、走ってこられた。着物を仕立て直して洋服にすること、そしてカフェの経営について話を聞かせてくださった。素敵な二人は親子である。

大きな窓から見える中庭にはトネリコが植わっており、明かりに照らされていた。トネリコはハリー・ポッターシリーズのロン・ウィーズリーが使っていた魔法の杖だ。釣瓶落としの秋の夜はあれよという間にやってくる。夕闇の中の照明に光るトネリコは幻想的だった。

上質の着物や帯であってもタンスの奥に忘れられたものがある。それに息吹を注ぎ込んで洋服として再生させる。古民家の雨漏りのする蔵をカフェとして再生させる。服とカフェを媒介にして人と人とをつなげ、縁を再生させる。さらには地域の再生にも関わっていく。再生をテーマとして、おもひで屋の事業は緩やかだが着実に歩みを進めている。

蔵カフェ おもひで屋を出ると、秋明菊 (しゅうめいぎく)が暗がりに楚々と咲いていた。花が終わると綿毛が出てくる。この秋の思い出を胸にかの花も冬を迎えるのだろう。