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夢がある九州2つの美術展 [2017年10月09日(Mon)]

fumihouse-2017-10-09T21_20_51-1-thumbnail2.jpgエドガー・ドガ『マネとマネ夫人像』(1868年作)
赤茶の髭をたくわえたマネは横になって宙を見ている。ソファに横たわり右足を乗せリラックスしているようだが、どこかムリしている感じがある。ベージュ色のベストに合わせて薄茶色の靴下をはいている。靴は白で、上着とズボンは黒だが上下は釣り合っておらず、くたびれている。実に弛緩した雰囲気で夫人の後ろにいる。夫人はといえば、ピアノを弾いているらしい。グレーベースの黒い大きなストライプのあるドレス。演奏を披露するため予行演習を夫の前でやっているのかもしれない。残念ながら、右4分の1がハサミで切ってあって夫人の顔や容姿は見ることができない。

マネは気に入らず絵を切り取ったという。ドガは怒った。持ち帰り放置したという。夫人の背は丸まっているのはやむを得まい。鍵盤に集中するのだから。それでも背中に肉がついているのがわかる。マネは見たところ50才。今で言えば70才相当だ。となると奥方もそれなりの年を重ねている。老いていない方が不自然だ。でも自意識過剰?の夫人は自尊心を傷つけられた。マネも同調したのかもしれない。

部屋の壁は薄汚れている。ソファの白シーツも綺麗ではない。目立つ色合いは丸いクッションの赤のみ。ピアノも黒だとすれば全体の配色の地味さにも耐えられなかったのだろうか。ともあれ、絵を切り取るとはなかなかの豪傑だ。

松本竣介『彫刻と女』(1948年作)
36歳夭折の画家が死ぬ直前に描いた絵だ。島根県立美術館で開催中の「夢の美術館〜福岡市美術館・北九州市立美術館名品コレクション」で、私が一番気に入った絵。

透けたネグリジェのような幅広のドレスを着た童顔の女。茶か黒か、頭部の像に触れている。ダースベイダーのようにいかめしい像だ。女の白い息がかかるのか。手や胴体、足から白光を発している。霧なのか霞か、地上にあって地底の者であるかのような風情。地面に接していながらも宙に浮いているかのような軽さ。女は厳然と存在しているが淡い。あれは竣介の命がもはや儚い灯火であることを意味したのだろうか。

(ドガの絵に石榴の赤色が入っていたなら、様相が違っていたかもしれないな)