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スタアとは長谷川一夫のことなりき [2017年05月28日(Sun)]

fumihouse-2017-05-28T09_29_13-1-thumbnail2.jpg「大スタア長谷川一夫300本記念作品」と銘打った1963年の映画『雪之丞変化』。長谷川一夫は、両親の復讐を誓う女形・雪之丞と任侠の盗賊・闇太郎の二役を演じた。女形としての舞いはもちろんのこと、格闘シーンでも華麗な立ち回りを楽しませてくれる。映像は歌舞伎か能を演じているかようで、不思議な様式美を堪能した。照明の使い方も素晴らしく、陰翳の美でもって怪しさやおどろおどろしさを市川崑監督は表現した。

しなしなした目使いでなまめかしい雪之丞、ドスがきいた盗賊闇太郎の江戸っ子風情。変化(へんげ)というにふさわしい。長谷川・雪之丞がもっと若くて肌のキメも細かかったならば、もっとゾクゾクきたことだろう。

山本富士子といえば日本美人。富士額美人の典型が山本富士子。そのお初役がきまっていた。気っぷのいい江戸言葉。浪路は若尾文子。今の深田恭子にそっくりだが、消え入るように死んでいくか弱き将軍側室を演じた。霧の立ち回りが心に残る。若き日の勝新太郎や船越英二も出演し、脇役でも楽しむことができた。

(松江イングリッシュガーデンの薔薇が水際に咲く。ローズ・フェスティバル、今日もにぎわうことだろう)