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サリバンとヘレンの闘い愛のもと [2017年01月30日(Mon)]

fumihouse-2017-01-30T19_58_42-1-thumbnail2.jpgサリバン先生は迷っていました。たった二週間でヘレンを変えられるかどうかを。2歳の時に聴力と視力と言語を失ったヘレンのことを両親は哀れみ、好き放題にさせるのが愛情だと勘違いしてきたものですから、彼女は暴君でした。

7歳のヘレンには妹がいました。この赤ちゃんを家族は天使だと言いました。言葉には出さなくても、ヘレンのことは悪魔だと思っていたことでしょう。野獣のようにふるまい、思うにまかせないと暴れて家中を滅茶苦茶にする悪魔です。そのシーンではバイオリンが甲高く不安に鳴り響き、ヘレンが暴れまわる様は、まるでホラー映画のような趣がありました。家族はヘレンの逆鱗に触れなければ祟られずにすむと諦めていたのです。ヘレンがスプーンを投げ捨てるシーンが何度もありましたが、まさに家族は「匙を投げた」のです。

サリバン先生はヘレンの暴虐に対し、体を張って格闘します。二週間離れの小屋で二人だけの生活。服従という形ですが、ヘレンは食後にナプキンを畳むという信じがたい成果を見せてくれます。父母は十分に満足しましたが、妥協すれば元の木阿弥になることが先生にはわかっています。家族のもとに帰ると案の定そうでした。サリバン先生は決然として行動に出ます。雇い主のケラー家の大人にダイニングから出ていけと命令します。ヘレンとも家族とも戦争を始めたのです。

ケラー家は南部アラバマ州にあり、南北戦争直後の南部にあって北部から来たサリバンはかつての敵の回し者。心情的にも受け入れられません。ただ、ヘレンをコントロールすることはもはや不可能で、施設に預けるにしてもその非人道的な環境に父母としては耐えられない。そこに雇った家庭教師がサリバンなのですが、ヘレン以上に言うことをきかない。鋭く対立します。

一方でサリバンにしても施設で育ったことや大切な弟を亡くしたトラウマをかかえて多くの葛藤も秘めています。それを空気で感じたのでしょうか。もちろんヘレンが思いを言葉に出すことはできません。欲望のままに周りの大人をただ試したかった。ヘレンも自分の生きる意味を考えていたのでしょう。何かを知りたいという欲が噴出していきました。そして、サリバンに外へ連れられて出て彼女は悟ったのです。

水の意味を、自分の目の前で手を濡らしポンプを押して出る冷たい液体の意味を知ったのです。地面の土も風の匂いも、父母も、すべては自分にとって価値のある素晴らしい存在なんだ、そこに住む自分には生きる意味があるのだと身体全体で悟ったんですね。サリバン先生がヘレンを取り巻く世界を認識させようと必死に戦った結末に涙がこぼれます。

サリバン先生もヘレン・ケラーもともに奇跡を起こしました。映画『奇跡の人』はそれを熱く感じる映画です。

(鉄を精錬し工業製品を製造するための溶鉱炉である反射炉の遺構。萩の反射炉は実験にとどまったが、新時代を創造する日本の溶鉱炉、長州の象徴である)