水素には宇宙原始の香りあり [2016年11月27日(Sun)]
私たちの体には水素があります。酸素と混ざった水として。あるいはタンパク質や脂質、炭水化物も水素が混じった化合物です。宇宙で最も豊富にあるのが水素だそうですから、当然ですね。
その水素ですが、138億年前ビッグバンの時のままなのだそうです(正確に言えばビッグバンから38万年後に宇宙は、電子と陽子のカオス状態から水素原子に整ったとか)。水素原子は陽子一個に電子一個がくっついた単純なものですから、磨耗することなく今の今まで続いています。ある時はどこかで星の燃料として輝き、またある時は暗闇の中で雲として漂ってきて、今日があるのです。つまり究極のリサイクル物質が水素です。 星の燃焼によって水素はヘリウムやリチウムといった、より複雑な組成の原子に生まれ変わり、炭素や鉄など重い原子が生まれることによって地球もできました。人間も同様です。元はといえば水素なのです。それでもなお膨大な水素が宇宙には満たされています。水素さまさまですね。 (水辺の薔薇も水草も元はといえば水素。138億年の成果物である) |