傾聴し子どもにとっての最終ライン [2015年12月11日(Fri)]
「子どもの声に、耳をすます電話」というキャッチコピーがあります。小中高生に名刺大のカードを配るチャイルドラインです。
≪チャイルドラインは、どんな悩みも受け止める、18歳までの子どもがかける無料の電話。言いたくないことは、言わなくてかまわない。君の言葉に寄り添って、ともに考えたい。世界は、学校と家だけじゃない。いつでも君の助けになろうとする大人が、ここにいることを、覚えていてほしい。悩みは、言葉にした瞬間、小さくなる。≫ チャイルドラインしまねの2014年度報告書を見る機会がありました。チャイルドラインしまねが受けた電話を再構成して(プライバシーに配慮)列記してあります。 ●友だちとけんかした。わたしから謝る方がいい? ○いつも一緒に帰る子がいるんだけど、今日、別の子に誘われてその子と帰ったら、近くの子がいつも一緒に帰る子が泣いていたと教えてくれた。謝ろうと思って、その子の家に行ったら、その子のお母さんに「会いたくないと言っている」と言われた。どうしよう。 ●すぐ怒りだす友人がいる。気づかなかっただけなのに、なぜ無視するのと怒る。謝ってばっかり。 ○たたく子がいる。止めてと言ってもたたいてくる。言いつけたと怒りそうなので、だれにも言えない。 ●仲の良い友だちにいじめられた。友だちは「いじめるしかなかった」と言っている。 えっそんなことで!?というなかれ。彼ら彼女らにとっては大問題。空気をうかがい空気に従い、空気をつくっているように見える子でも、見えないクビキに縛られて行動を変えられないのです。なんて不自由なことでしょう。一見なんでもできる自由な国日本、しかしこれほど不自由な国はないのかもしれません。 (東京スカイツリーの脇に咲いていたヤツデの花。放射状の雄しべが架空火星人の触手のようで、薄オレンジ色に金粉をまぶした雌しべが意外と美しい) |