バケモノと人は異界に棲む同志 [2015年08月22日(Sat)]
わたしの瞼は仲良しだ。あれよと言う間にくっついて眠りに誘う仲良しだ。映画『バケモノの子』面白い。それでも瞼がくっついて、後悔しても後の祭りよ。やっぱり映画に魅せられた。
蓮と楓は仲良しだ。互いに学ぶ楽しさで、結びついたよ図書館で。両親や友達にも言えぬ心根を吐き出し自分を開示した。互いの危機を救い合い強い絆で結ばれた。 九太と熊徹は仲良しだ。師匠と弟子の間でも、バカだウスノロ、けなし合う。異界の主と孤独な少年。二人は分かち難くて高め合う。九太は悟る、学ぶこととは真似ること。熊徹は教えることで学び直す、自分の動きを再構成、自分の言葉で説明できた。 人間界は渋谷でも、バケモノ界では渋天街。ダイヤゴン横丁ばりの路地を分け入ると、異界広がり世界が違う。ひとはバケモノ動物の日本語しゃべるが交わらない。異界に入るとヒグラシが異なる旋律奏でるぞ。 人は皆しぜんに人間にならないぞ。投げたまんまじゃ化け物さ。真似て学んで人になる。挑んで自省して人間になる。家族が一緒に住んでても、気持ちを忖度しなければ、ただの化け物、動物さ。 心の闇と人間は、歓迎されなくとも仲良しだ。バケモノに闇はない。だから人間嫌うぞ、次元を変えて棲む世界を違えたよ。人間の課題はただひとつ。心の闇を制御して、幸せになる道試練なり。所詮闇を払うのは一人で無理だよ。多くの人間やバケモノの助けを借りて少年のたくましき青年になる成長譚。 |