わたくしの党派をなくし参議院 [2015年07月19日(Sun)]
参議院選挙制度はどうなるでしょうか。自民党の10増10減案を実現したとしても、一票の格差は依然として大きいことから、公明党と民主党は大胆にも二つの県を合わせた合区を10に増やそうとしています。前回参院選で5倍近かった格差が2倍未満に縮小し、裁判所が違憲と断じた状態を避けられますから、早速来年夏の参院選から適用できればいいですね。
県別の選挙区がなくなる自民党議員は「地方切り捨てだ」と反対していますが保身です。国会議員の地位を私有財産視した反論に思えます。 吉田松陰は小大の用を足すたびに走っていたそうです。「用を足すことは私事であり、私(わたくし)のために使った時間を取り戻すために走る」という理由です。ここまで純粋に公(おおやけ)の利益を考えていた松陰。その純朴な大真面目さが長州の若者を動かしました。空想的な天皇中心主義に染まり過ぎたきらいはありましたが、松陰あって始めて長州藩による明治維新は成し遂げられたのです。 国会議員は天下国家を議論しなければなりません。広い視野に立って判断しなくてどうするのですか。自分の出身地に誇りをもつのは当然としても、選挙区の利害だけにとらわれることなく、一票の格差という大きな課題を解決せずして前進はありません。 ただし、合区される島根県の住民として条件をつけたいと思います。この際参議院には党派をなくしたらどうでしょう。党議拘束を外してしまって、より高い価値を大所高所に立って求めるのです。党派中心から民衆中心の議会の仕組みにするのが政治家の責務ではないでしょうか。それが日本の民主主義を育て、地方創生の本流を確かなものにします。 ついでに衆議院の小選挙区制も変えてしまいましょう。小選挙区制には地滑り的に第一党を決めて政権交代が容易になるという性格はありますが、死票が増えます。中選挙区制に戻したいですね。個性的な小政党も活躍できる、有権者の関心が高まる、区割りを変えなくても一票の格差を正せる。いいことは多いと思いますよ。 衆議院の一票の格差を縮めるために、高野克則氏の意見(各議員の出身選挙区の有権者数を議決の際の持ち点として集計する)に加えて、直近の投票率を掛けて割り引けば、自分たちの代表にできるだけ多くの持ち点を与えたいと支持者は選挙活動に力が入る。すると投票率が上がる。若い人も関心を持ってくれる。ちょうど選挙権が18歳になる機会でもありますしね。選挙に地殻変動が起こると思いませんか。 |