昼下がり幸せがあるどこかしこ [2014年04月20日(Sun)]
ショッピングセンター、昼下がりのフードコート。幸せの形がたくさん見えた。
幼児の兄妹を連れたお母さん。三人でハンバーガーをほおばり、フライドポテトをつまむ。兄があわてて口に入れるものだから、ポロリとこぼす。注意する母。でも笑顔だ。 赤ちゃんをベビーカーに乗せたお母さん。もう離乳食の段階には入っているのだろう。微笑みながら食べている母。落ち着いたたたずまいが好ましく感じられる。娘時代の昔、図書館でもって恋のひそひそ話で盛り上がった頃もあったことだろう。今はしっとりと美しさを醸し出している母。 どのお母さんを見ても幸せそうだ。可愛くてステキで、今どきのママが勢ぞろいしたかのような風情がある。夫婦に子どもの組合せももちろん多い。休日の昼間を楽しんでいる日本の一風景がある。 中年の夫婦もたまに見ることがある。たいていは黙ったまま向き合っているが、時折言葉を交わしているようだ。子どもはもう一緒についてくる年頃ではないのか、それとも元々いないのか。行く末を楽しみにして弾んでいるようには見えない。かといって案じてばかりでは気が萎える。 父と子の三人組もいた。母は日曜日の仕事をもつ人か、それとも一人で買い物に精を出しているのか?あるいはシングルファーザーなんだろうか。おばあちゃんと孫との組合せもあった。中年女性だけで楽しげに語り合う姿もある。 日曜日の昼下がり。多くの人間模様がある。わずかな断片でしかないが、フードコートで食べる姿に幸せがある。「幸せなんかじゃない!」と言い切る人もいるだろうが、紛争の相次ぐ世界の趨勢から考えれば、十分に幸せの形がここにある。我が身も含め、それなりの幸せを噛みしめよう。 |