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パリを追う狂気の暑さゴッホ展 [2013年08月08日(Thu)]

__tn_20130808225510.jpg売れる絵を描こうとしたフィンセント・ファン・ゴッホ。陰鬱でテーマが地味だったゴッホが、パリでタッチを変えた。光と影を対比させつつ明るい色調で絵を描くようになったという。パリ時代は1886年冬から1888年の冬までの2年間。そのころの自画像を観ると30歳代の前半にはとても見えない。世の苦労をすべてしょって立つかのように重い表情をした50代の男がいる。一方、絵で成功したいという野心も十分見て取れる。

広島県立美術館で開催中の『ゴッホ展〜空白のパリを追う』を鑑賞した。美術展に行くとわたしはたいてい、順路に従って終わりまでざっーと眺め歩く。これは好きだ!という絵を何点か選んでおいてじっくり観る。好きなやつを存分に観てから最初に戻る。時間があればすべての説明書きを読み込みながら絵を鑑賞していく。絵が多い場合はちらりと見るだけで去る絵も多い。

今回のゴッホ展では目を引く絵が少なかった。なんせ、有名なひまわりの絵がないからだ。炎の画家を象徴するひまわりや燃え立つような教会の絵は、パリ以後アルル時代のものであることを今回知った。わたしの好みに合ったのは、印象派風の「サン・ピエール広場を散歩する恋人たち」と今展ポスターに使用された「グレーのフェルト帽の自画像」、麦わら帽をかぶる弟を描いた「テオ・ファン・ゴッホの肖像」だった。

説明書きに次のようにあった。
≪ファン・ゴッホは、前もって計画を立てたり、考えをまとめたりせず、一気呵成に制作する衝動的な天才と一般的に思われている。しかしそれは本当だろうか? 実のところ、彼の絵の表面の下層部分を調べてみると、肉眼では見えない入念な準備段階が隠されていることが多い。≫

パリ時代には理性的に形式を整えつつ、題材や画材も試行錯誤しながら、印象派や日本の浮世絵にも学んだファン・ゴッホ。遠近画法のために使うパースペクティブ・フレームも使ったという。

≪「理想家で頑固な、燃えては消える火のような激しい性格をもつ天才」というイメージ≫。さらに言えば狂気を持ってはじめてゴッホにあの魅力が具わってくると思えるようになった。美術館の3階から見下ろすと縮景園が見える。譜代浅野家が精魂込めて造った回遊式庭園であり、原爆投下後瀕死の重傷者がたどり着いたものの力尽きて累々たる遺骸をさらした庭園である。今はゆったり回遊しながら西洋人が日本を楽しんでいた。平和な景色ではあるが、天気予報が猛烈な暑さにつき熱中症に警戒せよと伝える。狂気といえるほどの暑さが外には満ちている。ゴッホにも一般人には受け入れられない狂気があったものと思う。

(写真はゴッホ展のためであろう、縮景園に育っていた数多くのヒマワリのひとつ)