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多面的機能かんがえ交渉す [2013年03月12日(Tue)]

__tn_20130312220424.jpgもう十年以上前に、ヨーロッパを先生にして中山間地域等直接支払制度が始まった。急傾斜地や条件不利地で作物を育て地域を守るために、所得を保障しようとする制度である。そこでキーになったのが、農業がもつ多面的機能だ。

いよいよ太平洋に面した各国がこぞって貿易自由化しようというTPP交渉に、日本も参加する。パートナーシップというフレンドリーな名前とは裏腹に、ひとは金で動く、安くて便利なものやサービスを必ず選ぶという米国式のグローバリズムを前面に出した協定である。日本の一次産業を丸裸にされてはたまらないと、完全自由化の阻止を目指す陣営が拠り所にするのが、多面的機能である。そこには農業にとどまらず、林業や漁業にもある多面的機能がいくつもあげられている。

【農業の有する多面的機能】
国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、集落等の地域社会の維持、良好な景観の形成、文化の伝承等農業生産活動が行われることにより、生ずる食料その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能

【森林の有する多面的機能】
森林の有する国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、公衆の保健、地球温暖化の防止等の多面にわたる機能

【水産業及び漁村の有する多面的機能】
自然環境の保全、海難救助、国境の監視等による国民の生命及び財産の保全、集落等の地域社会の維持、文化の伝承、健全なレクリエーションの場の提供等漁業生産活動が行われることにより生ずる水産物の供給の機能以外の多面にわたる機能

以上は、「農業等の有する多面的機能の発揮を図るための交付金の交付に関する法律案」第2条で定める定義であるが、何でもこい!といった風情がある。食料生産以外に農林水産業がもつ機能を、抽象的ではあるが並べたててある。

農山村、漁村の対抗軸としての都市。そこにはどんな多面的機能があるのだろうか。思いつくままにあげてみる。

工業生産、サービス産業からなる膨大な雇用。多くの人口を擁することからくる多大なエネルギーと交流。新たなファッションやデザインを産む創造性。人工的な新趣向の都市景観。集積された頭脳や裕福さ。富を産み出す新たな仕組み。政治や企業体の中枢が世界と互して交渉を繰り広げる場など数えればきりがない。カネという面で言えば、農林水産業が主体となる田舎に勝ち目はない。しかし、都市の後背地としての田舎に活力がなくなれば、いずれ国力も都会のエネルギーも削がれていくことだろう。

農林漁業がもっている重要な役割。その多面的機能を維持・増進していくことは、単に一部の事柄ではない。日本の「生きる力」そのものに関わる問題である。