試したら世界標準秋入学 [2012年01月23日(Mon)]
≪日本の新卒一括採用のシステムは本当に恥ずべき愚行だと思います。多様な人材を育む経済のイノベーションの原理にも反するし、学問をしたいときにできないことによる機会費用や見逃されたチャンスは膨大ですよ(中略)
僕も新卒一括採用についてはツイッターや雑誌の執筆などでずっと批判してきました。でも、採用側の大企業の人からは何の反応も出てこない。既得権益のなかにいる人間は黙って見過ごすだけなんです。≫ (茂木健一郎『日本を変えるヒントを語る』第三文明2012年2月号) 先日引用した日本生産性本部の調査結果には、新卒の春一括採用がもたらす弊害が現れているように思う。多様な時期に様々な年齢層で経験も分散した被採用者が会社で働くようになっていたとしたら、すぐに愛想をつかすこともなく、わずか半年で転職を考えることなく、働くことを楽しめる若者が増えたかもしれない。 早稲田大学では2005年に始まった秋入学、夏卒業が5年ほどで頓挫したと聞く。企業が春採用にこだわり、他の大学も追随しなかったからである。東大が秋入学を始めると報じられた。国内外の多彩な人材が世界をマタにかけて活躍できるきっかけになるとよい。 |