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望郷のズーズー弁に復興を [2011年12月30日(Fri)]

ユーチューブでおらほのラジオ体操が話題になっている。宮城・石巻を舞台に住民参加で撮影された動画であり、参加者の笑顔がステキだ。復興に向けた石巻の意志、つながった人々の思いが画面から伝わってくる。そして見ている者も温かい気持ちになる。最初のところを表記してみた。

「んでば めーがら 上さ あげで おっきぐ 背伸びっこ すっぺし はい いずぬぅさんす・・」

東北弁の温かさ、東北の人の強さが感じられる。石巻といえば、黒澤さんという看板屋さんが『がんばろう!石巻』という巨大看板を瓦礫の中にいち早く設置して、復興への大きな励みとなったことを思い出す。

先日、雲南市の加茂ラメールで劇団四季の演劇『ユタと不思議な仲間たち』を鑑賞してきた。お母さんの実家がある東北に引っ越た都会っ子でひ弱な勇太が、座敷わらしの助けを得つつたくましく育ち、人間界でも仲間を得ていくという物語だ。

東北訛りで「ユタ」と発音され、誰もゆうたと呼んでくれないばかりか、「ユタ」がある面蔑視の呼び名と化していく。悪ガキだけが悪いのではなく、自分の本分は都会にあると思っている勇太が同級生たちに心を開かないというのも問題なのである。座敷わらしは、身体的なたくましさとともに心を解放し仲間として受け入れていくという心構えも勇太に教え込んでいく。勇太と母以外は全編が東北弁。舞台は温かくかつ郷愁に満ちている。座敷わらしが子どもの格好ではなく、歌舞伎の隈取りで登場したのに度肝を抜かれた。

劇団四季はこの夏、震災で大きな被害を受けた岩手・宮城・福島の13都市を巡演した。学校の体育館を舞台にした招待公演では、地域の子どもたちが招待されたそうである。ことばは岩手の南部弁をモデルにしたそうであるが、ふるさとの訛りに近い発音に、鑑賞した人びとは懐かしさとともに愛郷の念で勇気がわき上がるのを感じたにちがいない。

島根・雲南でもカーテンコールの拍手は鳴りやまず、会場の大人も子どもも力一杯の手拍子で感動を表現していたようにみえた。出雲弁は東北弁と同様にズーズー弁だ。ふだんから耳にし口に出す私たちにも、存分に懐かしく望郷の気持ちが満ちてきた。