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ほうれんそう旨い食べ方おひたしに [2019年08月11日(Sun)]

fumihouse-2019-08-11T06_42_17-1-thumbnail2.jpg@Hound_7氏によれば、【ほうれんそう】は、【おひたし】にしてたべると上手い(旨いではない)のだそうだ。

ほうれんそうは常識化した報告・連絡・相談であるが、おひたしは次の頭文字である。

 お/怒らない
 ひ/否定しない
 た/助ける(困り事あれば)
 し/指示する

氏はこのことを心掛けることによって、たとえ悪い事柄でも部下(とくに新人)は早めに相談してくれるようになるので対策を打ちやすいと。22.9万ものいいね!がされた。

気になることが出てくれば上司(先輩含む)に報告する。関係者や部署に連絡し、不慮の事態に備えて相談し助言を受ける。これは風通しの良い職場や人間関係がないと難しい。報告のたびに小言や軽い叱責が待っているとすれば、ほうれんそうなど気軽にできないではないか。部下をもつ者は誰もが心しておきたいことだ。

(鋭いビジネス感覚の中にも、ホッホッホとにこやかに鷹揚たる態度でありたいものだ)
ひとはみな綱紀を正し正当に [2017年12月07日(Thu)]

fumihouse-2017-12-07T19_12_24-1-thumbnail2.jpg年末となった。島根県の人事課や教育委員会では、職員の綱紀粛正について心を砕く。特に年末年始が近いのでなおさらだ。全体の奉仕者として自覚を保ち、公正な職務を誠実に執行して、県民の信頼に応えなければならない。

車の運転にあたっては事故や違反を起こさないよう、特に飲酒運転等の悪質行為をしてはならないし、利害関係のある事業者との会食、贈答品の収受、遊技は禁止されている。李下に冠を正さず(スモモの樹下で冠をかぶり直すと実を盗んだと疑われる)で、県民から疑惑を招いてはならないという考えである。

私が思うに、かの一団は李下に冠を正さずどころか、実った瓜の畑でしゃがんでは靴をはき直し盗みを働いたと疑われても仕方がない。君子は疑われるような行為をしてはならないという中国先人たちの言葉を、お隣のモンゴルでは学ばないのだろうか。

廃業した日馬富士の暴行事件を巡って大相撲では激震が続いている。モンゴル出身力士が異国での寂しさを紛らわすという側面はあるにしても、親しき仲に礼儀あり、本場所で対決する力士同士は節度をもってつきあわねばならない。

それどころかメールやSNSで自在にやりとりして、互いの情を慈しんでいるのだろう。勝ち越しがかかった取組に際し、負けをプレゼントするなどの情実が入らないとも限らない。疑われる可能性は高いと想像しないのであろうか。貴乃花親方の大人げない対応に与するわけではないが、モンゴル大相撲互助会は大きな問題だ。

(バラ園では、大きな鞄とハサミを持ち歩いてはならないのは言うまでもない)
改革し働くことは人生だ [2017年11月01日(Wed)]

fumihouse-2017-11-01T18_29_48-1-thumbnail2.jpg10月半ばに高松市であった中国・四国地区公立学校事務長の会合で、島根県として研究発表をしました。題して「風通しのよい職場づくりのために出来ること」。高校事務室の立ち位置から考えてみたのです。まずは、目下の重要課題である働き方改革から。

現政権は長時間労働を是正と同一労働同一賃金を軸に、労働生産性を上げて豊かに誇りをもって働くことのできる環境を目指す。問題が山積するのは確かだが、働き方改革は現代日本がより住みやすくなるかどうかの試金石といって過言ではない。ところが解散総選挙。流れが止まらないよう期待する。

さて、島根県の学校現場はどんな動きか。地財ショックと呼ばれた地方交付税の大幅切り下げで、給与が減り人員削減が進んだ。内部管理事務がネットワーク化され、外部委託も進み、仕事環境は大きく変わった。

閉塞感が広がったこともあるのだろう。心の病が増えてメンタルヘルス対策が急がれた。知事や教育長は職員にメッセージを発している。仕事と生活を調和させつつ健康的で風通しのよい職場づくりをしよう、と。

一方で島根の教育から地方創生を促そうと、教育魅力化の取り組みが進んだ。離島や中山間地の高校を活性化して「しまね留学」が盛んになる。この数年で県外からの生徒は大幅に増え、H28年度には184人も在籍している。市部の大規模校も含めて魅力化のウイングが広がった。

働きやすい職場をつくり、教育を魅力化するには教職員のマンパワーが不可欠。過重労働をおさえて多忙さに対する構造的解決を要することから、事務職員も一員となって働き方を見直すときが来た。

さて、ひとは何のために働くのか。単にお金だけではない。目標を達成するため社会的評価を高めるため…。いずれも、ひとは幸せになるために働く。組織に属する属さないに関わらず、ひとは為すべき目標を明快にし段取りよく業務が進むことで幸福感を得る。

具体的に風通しのよい職場をつくるためにはどうしたらよいか。県内事務長からアンケートをとって実践例を整理すると、@情報共有、A雰囲気づくり、B適正な業務管理の3つになった。一部を紹介する。

@ 情報共有
・行事予定をホワイトボードに書き込んで、口頭確認も含めて「見える化」
・事務長は人と人とを連結して組織をとりまとめ、頭も口も常に回転させる
・学校の判断や基準、推移を事務職員に伝え、単なるコマでない認識を持たせる

A 雰囲気づくり
・あいさつこそ大事
・困った時に声に出せることが大切。事務長はムードメーカー
・今までとは違う発想から学校運営へ参画できるよう事務長が差配
・人事異動の影響は大きい。雰囲気が明るいと、教員が事務室に入りやすい

B 適正な業務管理
・相談しやすい雰囲気がなければ不毛。「忙しいから後で」「自分で考えて」は禁句
・個別面談を増やし、事務室内でも個人的なコミュニケーションを図る

より良い職場をつくりたいという意志がすべての元。その上で、何はさておき耳を傾ける態度を貫くこと。事務長も一人のプレイヤーとして仕事は多いが、「どうしたの?」と手を止めて応対し、話を整理して共に考える姿勢が求められる。

歴史学の大家アーノルド・トインビーの座右の銘は、Laboremus(ラボレムス)。ラテン語で「さあ、仕事を続けよう」という意味。チーム学校という考え方は、学校組織全体の総合力を高め教員が教育に専念できる体制をつくるため、各種専門家がチームの一員としてサポートすることだ。事務職員が貢献しなくて何とする。ワーク・ライフ・バランスも保ちながら事務仕事をこなす。日々もがく中で課題をクリアし、小さな達成感を積み上げていく。それこそ喜びになる。

働き方改革といっても、環境が与えられると考えるのは誤りだ。自らどう選び、作っていくかという能動の姿勢で事務長は心を砕こう。良い職場をつくりたいという確固たる意志をもとに、常に上機嫌で前進する事務長でありたい。さあ、今日も仕事を続けよう!

言うは易し行うは難しですから、ゲーテの言葉で締めたのです。
 あなたにできること、
 あるいはできると夢見ていることがあれば、
 今すぐ始めなさい。
会議とはできるできぬかやる気出せ [2017年10月10日(Tue)]

fumihouse-2017-10-10T19_25_18-1-thumbnail2.jpg人材開発メールニュース(10月9日)ワンポイント・アドバイスで吉次潤氏は、会議の性質を整理するだけで働き方改革へのヒントになると述べる。そう、よくある。やる方向で決まっていたはずの会議で、話を蒸し返してやる意味を声高に問い重箱の隅をつついて出来ない理由を並べ立てる者がいる。氏はこう述べる。

≪会議の目的を大別すると二つに分けることができます。(中略)できる−できないを話し合う会議は、どちらというと可能性を探りながら情報を収集、共有を図ることが中心で、一方、やる−やらないを話し合う会議は、意思決定がメインになります。
(中略)上手くいってないケースの多くは、本来は意思決定する場でありながら、できる−できないを話し合っている会議です。当然、着地点を見出せなくなります。様々な立場からできる、できないという意見が飛び交い、結果的に意思決定が先延ばしされることは、よくある話です≫

それでなくても会議は多い。効率的に終わらせてしまいたい。かつ、気持ちよく次のステップに移っていきたい。失敗したとしてもフィードバックして新しい展開に備える組織を作りたいものだ。さあ、明日も会議があるぞう!

(会議は回る。春のツルニチニチソウの5弁の花のようにくるくる回る)
行政に対する暴力対抗し [2017年09月05日(Tue)]

fumihouse-2017-09-05T23_05_45-1-thumbnail2.jpg行政暴力対策責任者を対象にした講習を受けたので備忘録として。講師は県警のその道のプロ。さらに暴力追放県民センター(略称暴追センター)からも歴戦の講師が赴いてくれた。

暴力的で不当な行為は暴力団に限ったことではないが、平成4年に暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律が施行され、暴追センターが発足した。島根県でも平成23年度に暴力団排除条例を施行した。現在も暴力団構成員と準構成員を加えると全国で4万人弱。金づるを(いわゆるシノギ)求めて反社会的勢力は蠅のようにたかってくる。不当な要求は断固拒否しなければならず、警察や暴追センターとの連携が重要だ。

■単なるクレームか、暴力的不当要求かを判断するポイント(1つでも当てはまれば不当要求といえる)
 1/大声で暴言を吐き、威嚇する
 2/攻撃的で一方的、説明を聞かず、侮辱する言葉を吐く
 3/揚げ足をとり、言葉尻をとらえる
 4/その場で即答や約束を迫る
 5/最初に住所・氏名・電話番号を確認しようとすると嫌がる(こちらは名刺は渡さず名札で確認させる)
 6/上位指向。「話にならない上司に代われ」と要求する
 7/粘着質でしつこい。長時間電話、感情の浮沈

■反社会的勢力への‘べからず7箇条’
 1/奥に座るべからず(相手より多い人数で対応し湯茶は出さない。ドアは開けたまま)
 2/相手を説得しようと思うべからず(堂々巡りになったら帰ってもらう。不満ならば公正な第三者に訴ええるべしと開き直る)
 3/曖昧な態度をとるべからず(検討するは禁句)
 4/恐れるべからず(冷静に)
 6/不用意にうなずくべからず
 7/相手から視線を外すべからず

■録音について
 ICレコーダーについて、無告知録音をしても違法ではない。雑音防止のために下にタオルを置くとか、ハンカチで包んでポケットに入れる工夫がクリアな証拠を生む。

(夏の青空に映える瑠璃柳(るりやなぎ)のようにみんな綺麗でいてくれたらいいのに…)
仕事にはマネジメントが重要で [2014年02月15日(Sat)]

__tn_DSC_1784.JPG先日受けた職場リーダー論と実践研修より。覚え書きとして。

■総論的定義類
・仕事の意義とは、1/生活の維持、2/やりがい、3/生き甲斐、4/能力を高める、5/社会貢献⇒研修内容も部下に教えることもその一つ。
・報連相ができればOJTはできる、PDCAは本来なら当然のこと。
・組織とは、共通の目標又は目的をもち、それを達成しようとする二人以上の集まり、集団。その成立要件は、1/目的(目標)、2/協働の意欲、3/役割分担、4/秩序、5/良いコミュニケーション
・マネジメントの目的とは、人を通して目標(目的)を達成すること。
・目標と目的の違い
 目標/目印。攻撃の的、実現・達成をめざす水準。目標は、目ざす地点・数値・数量などが具体的。
 目的/実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。目標に比べ、抽象的で長期にわたる目あて。
・戦略とは、目標を達成するための考え方、シナリオ、方針(strategy)。戦術とは、目標を達成するための過程における実践的処理、方法(tactics)。
・目的を達成するために、大目標がある。小分けの目標を立てさせることがマネジメント。
・総務・庶務業務は目標設定が難しそうだが、事前に備えるべきリスクマネジメントの項目はいくらでもある。いかに危機を招きそうな問題点の芽をつみ取り、伸びしろにいかに着目するか。
・定例会議を労働強化的な見方でながめてはいけない。個々人の執務能力を高め、職場をよくし不測の事態に備えることであれば、確信を持って説得できるはず。

■マネジメントの4つの側面
    "現状維持の側面"
┌─┬─────┬──────┬──┐
人" │協働体制  │業務の遂行 │" 仕
の動│チームワーク│         │目事
側機├──────┼─────┤標の
面づ│指導・育成  │問題解決   │達側
 け│         │職場風土改善│成面
  " │        │         │ " 
└─┴─────┴──────┴──┘
    "現状を打開する側面"
 *自分が期待される点、心がけている点を付箋に書き上げて4つのマスに貼り付けると見えてくるものがある。

■上司と部下のPDCAサイクル
 <上司>  <部下>
  命令→
┌→P─┐┌→P─┐
│    ↓│    ↓
A     D A    D
↑    │↑    │
└─C←┘└─C←┘
     ←報告 *上司のPDCA、部下のPDCAは連携する

■部下の指導、育成
┌→計画・企画──┐
│ ┌─↑──┐  ↓ 
統制←動機付け→組織化
↑ └────┘  │ 
└──委任←───┘ 
  *報連相に部下とのつながりができる
  *動機付け(スケジュール管理、優先順位決定)

■命令の仕方
 1 ハイと言わせる
 2 メモをとらせる
 3 5w3h
   what内容/why目的/when起源/who担当者/where場所
   how方法/how much予算/how many数量
 4 復唱させる
 5 優先順位は上司が決める
  それができない=部下のスケジュール管理や執務内容をわかっていないことの証明

■報告の肝要
 1 中間報告の重要性
 2 終わったらすぐに報告
 3 命令だした人に報告
 4 結論から述べる(→理由→経過)
 5 正確に報告(事実と感想は別に)

■指導、育成の心構え
・指導とは何がよくて、何が悪いかの基準を示すこと。戦術である。
・育成とは、効果的な動機付けができるよう戦略的に臨むこと
・メールだけでは本物のコミュニケーションができなくなる。対面で話をすることが大事
・定期的な組織ミーティング、個々対面で育成目標を話し合うことは不可欠

   あるべき姿     育成目標
 −)現 状     −)現 状
  ───────   ──────
   問題点       教育ニーズ
思い切れプランBなり生き残れ [2014年02月12日(Wed)]

__tn_20140212183749.jpg『モーリーの「知的サバイバル」セミナー番外編01学生との対話「プランBを持って世界へ!」』(モーリー・ロバートソン著,ブックウォーカー,2013年)で論者は、プランBという概念で新しい世界へ飛び出す心構えを説く。成功すればよし、失敗すればあとは海の藻屑となる玉砕、という考え方とは対極にある。

モーリーさんが日本人を長く見てきて感じることは、≪自己表現をする人が叩かれることで社会が前に進んできたような気がするということです。政治の現場もそうですよね。コミュニケーターを叩いて足を引っぱる≫ことが常態化され、≪一番偉い人が頭を下げ続けて、周りが溜飲を下げる。そこで全員が気持ちよくなったところで、さて前に進もうとなる≫ことだ、と。

最近の事件や事件対応のマスコミの取り上げ方が、まさにこのとおりだと思う。トップが出てこいと、マスコミが片棒をかつぎながら叫び続け、出てきたところでトップが何度も頭を下げ続けることをよしとし、理由を述べようとするや、反省が足りない!とこき下ろす。そして次に大きなニュースが話題になると、何事もなかったかのように忘れてしまう。毎度繰り返されてきた光景である。

日本人は外国に住んでいても、≪みんなで同じことをすることを強要する空気があり≫、≪同じ国の人が集まって小さい社会を作るというのは、いつの時代も同じ≫だという。≪日本人同士の社会では主張の強い人が嫌われるという一面もある。たぶん、外の世界を見ているときには、みんなうすうす変わる必要を感じているけれど、中を見た瞬間、日本人同士が顔を合わせた瞬間、元のルールに従ってしまう≫と述べ、聖徳太子以来連綿と保ち続けてきた「和」という空気を大切にして自己主張せず、長いものに巻かれていく理不尽さを説く。新しいルールを創ることはないまま、今も千年の古の世界にひたり続けることは悲しい。

本書の題となっている「プランBを持つ」とは、次善の策、第二の案を持つことだという。冒険をする際にも、失敗したとしても何度でもやり直せるようにプランBを持つ。不安の時代にあっても、プランBを持つことによって、より広い視野で複眼思考することでパニックになったり、諦めてしまったりすることなく、地に足を付けて生活することができると、対談している若者たちに伝える。そういえば映画『大脱出』でも主演のシルベスター・スタローンは、プランBを発動していたのを思い出す。言霊の国日本では、第一案が失敗したときのためにプランBをあらかじめ準備しておくことに対し抵抗がある。プランAが失敗すると思っているとはけしからん!と考えてしまう欠陥である。

ソフトドラッグという概念を始めて知った。贅沢さえ言わなければそこそこ生活ができる環境に浸ってしまうことだそうだ。イヤなことに目をつぶり、自分にとって心地よい言葉だけを選択的に取り入れて閉鎖的に暮らしてしまう状況をソフトドラッグというらしい。いくつになっても挑戦することが大切だ。
アイディアにヒラメキ付ける付箋かな [2014年01月27日(Mon)]

__tn_20140127175622.jpg個人のアイディアを付箋に書き出すことは、ワークショップでよく行う手法であるが、それを模造紙やホワイトボードに張り出す際に、工夫が必要であることがわかった。

≪このときの最大のコツであり注意点が、「全員で、一気に全部の付箋を貼り出さない」ということ。1枚ずつ発表していくことです。ヒラメキのためには深い脳の活動が必要なのですが、一気にやるとどうしても浅い思考となるからです。(中略)「なるほど〜、それならねえ……」と出された意見にみんなで「付け足し」をしていく。この「付け足し」こそ、脳にヒラメキを起こす刺激となっていきます≫
(月刊事業構想2014年1月号「発想する会議のつくり方」)

人間が一度に処理できる情報量は3つだという。紙に書きあげてあっても、5つも6つも一度に与えられると頭がごちゃごちゃになる。ましてや、口頭で言われたときには、とても覚えきれなくて頭の端から消えていく。付箋に書いたアイディアにも同じことがいえる。

今度機会があったらやってみよう。いや、まずは私自身のアイディアをひとつひとつ書き出して吟味することから始めよう。

(先ほど見た松江大橋からの西空。西側に見えるのは宍道湖大橋)
マネージで会議の質を変えましょう [2013年07月20日(Sat)]

__tn_20130720221832.jpg昨年受けた会議マネジメントの研修から。備忘録として。

【会議の目的】
 会議は地に墜ちている。それをふつうの仕事の一環とすることが大事。会議とは、一般の仕事のマネジメントと同じことだという認識が消えている人が多い。PDCAサイクルがなくDoだけとなっており、当たり前の仕事のスキルが会議には使われていない現状がある。

【会議の種類】
 「怪議」何をするのか不明/「貝議」押し黙っている/「下位議」代理出席ばかりで決められない/「快議」承諾だけで議論がない/「悔議」出るだけ無駄だった。特に資料を読み合わせる朗読会議は生産性阻害の最要因。

【会議の六種 類】
 1 情報交換会議(共有すべき情報を伝達)
 2 意見交換会議(相互理解とコミュニケーション、ウォーミングアップとしての機能)
 3 創造的問題解決会議(新しい政策や問題解決プラン、長期的視点での戦略づくり/問題の定義づけから始めることが必要。問題は個人の価値観が大きく関与。お互いに全く違った定義で議論するようになると不毛の論議になるので、問題の定義づけを見直すとコンフリクトが防止できる)
 4 調整・根回し会議(利害関係相互の調整、本会議前の地固め、非公式会議も含む)
 5 意思決定会議(意思決定権者、危急の場の意思決定/価値基準や判断基準を統一しておかないとコンフリクト発生)
 6 交渉会議(ウィンウィン、共同作業実現のための対話)

【会議の原則】
 ・資料はわかりやすくビジュアルも多用
 ・資料は事前配布が原則でその場での読み合わせは居眠りの元
 ・アジェンダ(議事進行予定表⇒後述)を作成し参加者に配ることで目的、論点、ゴールを常に確認できるように
 ・白板を制する者が会議を制する(可視化し理解を助け、流れをコントロールできる)
 ・環境をコントロール(参加者がリラックスできるよう会議室の設定、席のレイアウト、座る位置など工夫はたくさんできる)
 ・会議参加の理由を参加者が納得できるようあらかじめ伝える。代理出席を認めずその場で決定できる権限を持ち込む
 ・時間を管理するため遅刻者を待たない、昼直後と終業前を避ける
 ・会議の最大の批判は無言
 ・会議のネーミングは重要、名前=ゴールの意識で長くてもかまわない、メール送信標題も

【アジェンダの項目】
 1/会議名
 2/成果目標
 3/項目・成果・手法・資料・責任者・割当時間
 4/パーキングロット(後回しにした余談を仮止めとして記載しておき、あとで戻って議論)

会議を変えれば組織が変わる。マネジメント能力を集大成させて会議運営に当たるべしという講師の言葉は心に残る。アジェンダ(議事工程表)を参加者にも見せて管理すること、白板を制する者は会議を制すこと、根回しは陰湿なイメージがあるが非公式な場での事前協議や普段からのコミュニケーションと考えようという思いが湧いてくる研修だった。

(花はアガパンサス。爽やかな薄紫色。ヒガンバナ科だそうだ)
基礎となる財務の諸表三つなり [2012年08月30日(Thu)]

__tn_20120830103321.jpg浜田へ向かっている。先日、財務諸表基礎研修を受けたので、その備忘録をのせておく。

1■概況/何のために帳面を付けるのか。会社の金の流れを明確に分析し、どう対処するかを明確にすべきだが、現実はできていない。なぜならば決算書類が読めていないから。それでは地方公共団体や会社のことがよくわからない。公務員として経営者として、大きな視点で見るためのツールとなるのが、財務諸表である。

2■貸借対照表の仕組み
 流動資産┬現金    流動負債┬買掛金
       ├預金         └支払手形
       ├売掛金   固定負債─長期借入金
       ├受取手形  
       └商品    資 本┬資本金
 固定資産―車両        └利益
 *左側/お金の使い途  右側/お金の出所

3■貸借対照表を見るポイント/大局的に見る、上二桁で見る、覚える
(1)負債・資本合計 ⇒ (2)負債合計《(1)−(2)=資本》 ⇒ (3)流動負債《(2)−(3)=固定負債) ⇒ (4)流動資産《(1)−(4)=固定資産》
 *資本とは「払わなくていいもの」、流動負債とは「すぐに払うべきもの」、流動資産は「すぐ現金化できるもの」

4■損益計算書の仕組み
 売上
 売上原価(仕入れと現場経費)
 売上総利益(別名:粗利)
 販売費及び一般管理費(事務所と店舗の経費)
 営業利益
 営業外収益
 営業外費用(銀行利息がほとんど)
 経常利益
 特別利益(不動産による益出しがほとんど)
 特別損失
 税引前当期利益
 法人税等
 当期利益

5■損益計算書を見るポイント/大局的に見る、上二桁で見る、覚える
 (1)経常利益 ⇒ (2)営業利益 ⇒ (3)粗利 ⇒ (4)売上

6■キャッシュフロー計算書
 営業キャッシュフロー/商売でいくらの金を生んだか
 投資キャッシュフロー/いくら設備をしたか、いくら設備を売ったか
 財務キャッシュフロー/借金をいくらしたか、借金をいくら返したか
  *2期分の貸借対照表を用意し、当期分から前期分を引き算すればよい
  *フリーキャッシュフロー(会社が自由に使える金)=営業CF+投資CF
  *身の丈を知らない過大な設備投資、商売でも投資活動でも赤字の経営音痴、リストラ途上、慎重な借金返済途上、攻めの投資、固定資産売却で利益は出るが本業立て直しが要など会社の性格が見えてくる。いい会社のポイントは、フリーキャッシュフローをプラスにしている。フリーキャッシュフローがマイナスになると金利増。

7■3つの表の意味と関連性
 貸借対照表=その時点の資金の使い途、出所をあらわす
 損益計算書=一定期間の儲けがどれだけあったかをあらわす
 キャッシュフロー計算書=お金の流れ
  *それらを組み合わせて経営分析をする

8■経営分析の手法
【安定性/貸借対照表からみる】
 流動資産/流動負債×100=流動比率
  *短期的な資金繰りが良いか。高いほどいい
 資本/固定資産×100=固定比率
  *長期的な資金繰りが良いか。高いほどいい
 資本/資産合計=自己資本比率
  *どれだけ自分の持ち金で経営できているか。高いほどいい

【収益性/損益計算書からみる】
 売上総利益/売上高×100=売上総利益率
  *いわゆる粗利はいくらとれているか。高いほどいい
 営業利益/売上高×100=売上高営業利益率
  *営業上の正味利益はどうか。高いほどいい
 経常利益/売上高×100=売上高経常利益率
  *事業活動上の正味利益はどうか。高いほどいい

【効率性/貸借対照表と売上高でみる】
 資産合計/売上高×365=総資本回転日数
  *つぎ込んだお金を何日で回収しているか。短い方がよい
 売上債権/売上高×365=売上債権回転日数
  *何日で集金しているか。短い方がよい。売上債権とは売掛金、受取手形
 棚卸資産/売上高×365=棚卸資産回転日数
  *在庫を何日分かかえているか。短い方がよい
  *棚卸資産とは商品、製品、材料、在庫

  仕入        売上       回収
 ─┼────────┼────────┼─
   └棚卸資産回転日数┴売上債権回転日数┘

【生産性/損益計算書と従業員数でみる】
 売上総利益/従業員数=一人当たり売上総利益
  *多い方がいい
 人件費/従業員数=一人当たり人件費
  *多い方がいい
 人件費/売上総利益×100=労働分配率
  *稼ぎのうち人件費の占める割合。低い方がいい

9■損益を考慮する際に、基本となる公式
 目標売上=(固定費+目標利益)/粗利益率
 固定費=販売費・一般管理費+営業外利益−営業外費用
  *これらに必要な変数Xを代入して一次方程式を解けばよい

10■経営分析、向上の考え方は三つだけ
 導き出すアイデアを当てはめて目標とすれば経営向上が具体化できる
 (1)売上を上げる
 (2)固定費を下げる
  (2)-1 事務費を減らす
  (2)-2 営業外費用を減らす
  (2)-3 営業外利益を上げる
 (3)利益率を上げる
段取りをとらえて命長らえて [2012年08月14日(Tue)]

__tn_20120814175728.jpg段取り力向上研修を先日受講した。講師は株式会社行政マネジメント研究所の中村講師。肝に命ずべきは講義でも紹介されたこの格言であろう。

 「時間こそは最もユニークで、しかも最も乏しい資源である」 ピーター・ドラッカー

つかみどころがなく、ボヤッとしていればたちまちに過ぎてしまう「時間」を改めて考える機会になった。配られたテキストにはこうある。≪"右肩下がりの自治体経営の時代"には、戦略的思考に基づく政策選択と効率的な政策執行が求められ、これらを可能とするのが"行政マネジメント技術"である≫と。

人口減少⇒職員減少、年齢構成比の変化⇒経営資源(人、もの、金)の減少。右肩下がりのこの時代に経営資源の選択と集中をしようとしてカリカリし過ぎると、心身不調をきたす者が増えることは自明だ。かといって効果的マネジメントを管理者が放棄するわけにはいかない。各担当レベルにおいても効率を上げずして、求められる財やサービスを手広く提供しようとし続ければいずれ破綻する。

講師は、従来のリアクション型職員(問題発生時や指示に対して適切に行動する)から、プロアクティブ型職員(自発的に先々を考えて事前に対策を講じる)へのシフトが大切だと言われた。これはメンタル面でも重要なことで、自身のワークライフバランスを適切にし良好なライフマネジメントを自己学習する態度にもつながることだと。

タイムマネジメントとは、「仕事を管理すること」で、そもそも仕事とは、目的達成のためにその結果を利用する人の要求機能を満足させようとする行為と定義される。そして仕事管理のキーワードは次の5つ。

1 目的/はっきりさせないとゴールを見誤る。見誤ったためのやり直しは時間の無駄
2 締切/締切が中・長期にわたる場合は中間地点での締切を自ら設定。仕事とは自分の時間を売り命を削る、人生には終わりがあると心得よ。時は金なりではなく、時は命なり
3 優先順位/重要度と緊急度で判断するが、重要度が高い仕事は困難なことが多く、人はえてして簡単なものから着手してしまう。パレートの法則を意識すべし(2割の重要な仕事をこなせば8割の成果を達成)
4 所要時間/まず着手してみて5分で全体像を把握し、所要時間の見積りを計るクセを
5 量と質のバランス/両者は相反するが、質を追求するとはいかに早く正確に楽にやるかということ

そうした仕事管理の行く末に見えるものは、「強き者や賢き者が勝ち残るのではない。変化できる者が勝ち残る」という有名な格言(ダーウィンが述べたと後世に創作)。それに加えてテキストは、「未来に合わせて、他者から学び続けた者だけが…日々是学、日々是新」という言葉で締めくくった。だが人は流されやすい、心していかなければならない。流される人の思考的習慣は次のとおり。

1 できる方法よりも「できない理由」を考える 2 「誰が言ったか」を優先する 3 これからよりも「今まで」を重視 4 全体最適よりも「部分最適」を重視 5 まだ○年もあるでなく「もうあと○年」を強調する。

どちらかといえば保守的で流される層は年配者に多い。ではそれらが退職したら組織は刷新されるかといえばそうではなく、次々と予備軍が流される層に変化していくという。働きアリのうち怠けアリを排除しても同じ割合で新たに怠けアリが生じる「働きアリの法則」を思い出した。

流されないためには、「時間を見える化」することが重要。一日の始まりに毎日計画を書き表すべきだという。たとえ「今日もこれだけしかできなかった」と落胆することが続いたとしても、継続によって業務改善ができタイムマネジメントが向上する。仕事を何十年も続けて見えるものがある一方で、習慣という手垢によって見えなくなってしまったものもある。仕事の手順を考えて改善して見直して再び実行するというPDCAサイクルを実践しなければならないと改めて思う。まずは朝に「今日やることメモ」を書き出していこう。
考えて組織のあり方ドラッカー [2011年11月05日(Sat)]

ピーター・ドラッカーの経営論でわたしが「へぇ〜」と思ったのは顧客という概念である。

There is only one valid definition of business purpose:to create a customer.
(ビジネスの目的として妥当な定義はただ一つである。顧客を創造することだ)

人々が欲しいと思うモノやサービス、それは顕在化する場合もあるが、むしろ潜在的需要を引き出して提供することが顧客を創造するということなのだそうだ。故スティーブ・ジョブズの業績はまさにそれだ。ピクサーフィルムでアニメの質感を飛躍的に高めたこと。ウォークマン全盛の時代にあってiPodのニーズを想像したこと。iPhoneだって発売以前からこんな感じのものを欲しいと思っていた消費者は誰もいないだろう。

ふるさと島根定住財団主催の『ドラッカーに学ぶ!〜非営利組織のマネジメント講座〜』に参加してきた。講師は田中弥生氏(独立行政法人大学評価・学位授与機構准教授/NPO法人言論NPO理事/エクセレントNPOをめざそう市民会議理事)と片山信彦氏(NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン常務理事)。

ドラッカーには『非営利組織の経営』や『新しい現実』という名著がある(まだ読んでいない)。ドラッカーに直接学んだという田中講師から、非営利組織論の概略を学ぶ。ドラッカーの非営利組織の自己評価のキイワードは次の4つであり、これらを常に問いかけながら組織経営をしていく必要がある。

「使命」 組織の存在理由。組織の到達すべき最終成果
「顧客」 第一の顧客が何を望むか。第二の顧客は隠れた参画の希望を持っている
「価値」 顧客はなぜ欲するのか、なぜ拒否するのか。その背景や根拠は?
「成果」 結果(output)と成果(outcome)は違う。世の中に影響を与えること

NPOへの期待が高まる昨今、寄附税制の仕組みも大きく改正され、さらに進化したNPO活動が求められる環境にある。NPOであることが価値の時代ではなく高い質が問われる。そのためにはマネジメントがさらに必要だ。エクセレントなNPOであるための秘訣があるわけではない。課題を丹念に大胆に乗り越えていくしかないのだ。

ミッションを自覚した同志が集まり会費が集まれば活動が始まる。事業を拡大し、収益が生じれば社会に開かれた存在となる。さらにミッションに賛同する人から寄附が集まれば、関わる当事者を増やし社会的な影響力をもつ。そのためにもエクセレントなNPOになることが不可欠だ。その自己診断の手法として、「市民性」「社会変革性」「組織の安定性」の指標を今回は教わることができた。およそ組織とはNPOに限らずどれでも、構成員がおりその幸せを目指して社会的活動をいったん始めたならば、安定的に課題の解決に邁進すべき存在である。それならばエクセレントな組織を目指すべきだ。

小ワークショップを行った。そのあとにグループごとに発表する機会があり、わがチームは就職したばかりの若者を指名した。明るくハキハキと悪びれずに発表すれば付け焼き刃でも9割は成功することを彼も実地で学んでくれたようだ。筋書きや統一感が発表に感じられ、納得の中身を示すことができれば120点である。
マスコミに取材を受けるは何のため [2011年09月25日(Sun)]

マスコミから取材を受けることを目的にして報道機関用資料をファクスする(または記者クラブに資料を持ち込む)ことを、プレスリリースという(島根県ではなぜか、投げ込みという)。『凡人の逆襲』(平秀信&神田昌典,オーエス出版,2003年)では、その際のポイントとして3点をあげている。

○プレスリリースの形式を守ること。
 *内容を的確に表示/連絡先を明示、電話は直通の電話番号にする。
○全部を見せない。言わない。
 *雑誌の見出しのように出し惜しみ、見えない部分に記者が興味を持つように。
○オファーを用意する。
 *読者・視聴者や消費者にとってのメリットを明確に。

記者に注目され、取材を受ける確率の高まる切り口として4点がある。

1 新しいトレンド
 *注目されるトレンド(言葉)と自分の題材を掛け合わせて最先端の話題をつくる。
2 社会に貢献できる活動
 *ボランティア的に問題を提起し、立場の弱い人の味方であること。
3 無料小冊子差し上げます。
 *例えば「世界一簡単な住宅ローンの話」のレポートなど。ツーステップの販売法につながる。
4 バカげた内容
 *自らバカを演じてマスコミに注目される。

順調に取材を受ける段になったら、「自分のプロフィール」と「質問案」を用意しておく。質問してもらいたいことを用紙に書き出して記者へ渡すと、あらかじめ想定した質問をしてもらえる。記者も質問を考える手間が省ける。電話番号、メールアドレスを掲載してもらえると、読者・視聴者から直接オファーが来るのでさらによいと。たとえ取材がなくとも、ニュースバリューがある記事(競争相手)が少ないときには取材してもらえるから、あきらめずに再挑戦することが肝心らしい。

宣伝媒体を信頼性の高い順に並べると、
1 テレビ・ラジオ 2 新聞広告 3 雑誌広告 4 チラシ 5 インターネット となるが、読者・視聴者がさらに信頼するのは、マスコミが紹介した記事。記事が掲載され、テレビで放映されれば横綱級の広報。上記は幕下以下の存在。したがって、マスコミに登場すると、お金をかけなくてもお客さんが集まることになり、マスコミ記事を二次利用することで成約率が高くなることにつながる。

根本的な話だが、取材を受け広く知らしめたいと思う「事業」や「行事」そのものが、十分に練られたものであり、多くの人に役立つことが不可欠だ。

よいアイディアと実行案は、常に探し吟味していかなければならない。そのために「マインドマップ」が有効である。マインドマップとは、紙の真ん中に思考テーマとなる事柄を書いて、その周囲に頭に浮かぶ思いつきを、枝や葉を伸ばしていくように広げていく発想法。いわば一人ブレーンストーミング。『凡人の逆襲』によると、連想力・発想力が飛躍的に高まり、本を読むときにも読む目的を決めて、キーワードをマインドマップにまとめると効果的な読書となるということだ。
接遇に膝を打ったり鱗落ち [2011年09月06日(Tue)]

島根県自治研修所の主催で接遇指導者養成研修を受けてきた。講師は米子にあるP-Create(ピークリエイト)の松下 香寿美氏。外発的モチベーションよりも「○○したい」という内発的モチベーションを大切にすることをめざすコンサルティング会社である。

出席者は県や市町の職員で40人弱。まずアイスブレイクの手法に度肝を抜かれた。テーブルごとに4人が席につき話を聞くのであるが、節目ごとに講師は4人で、あるいは向かい合った2人で話し合いを求めるのである。「住民意識の変化は?」「働くモチベーションはどこから出る?」「○○のことどう思う?」などなど、話が一段落するごとに間をおかず、自己紹介しただけのメンバーはどんどんと口が滑らかになっていく。親しみが増し、全体の空気が明るく華やかになっていく。見事だと思った。

具体的なテクニックに入る前に意識的な基礎知識を学んだ。東京ディズニーランドはゲストに満足してもらうために、安全、礼儀正しさ、ショー、効率といった4項目を原則としている。詰まるところ「私の仕事は○○が○○するために○○することだ」という意義を徹底して追求し、忘れないところに原点が揺るがない秘訣があると。「心は見えない、態度で推し量るしかない」という言葉が印象に残る。

接遇力は5つのコミュニケーション・スキルであると。平均して6秒で確定する第一印象を元にした【印象管理】を大切にしなければならない。おしゃれであっても万人に認められるための身だしなみは違う。さらに【マナー】。お辞儀を使い分ける。会釈は同時礼(言葉と体の傾げ15°を同時に)、普通礼は分離礼(言葉を発してから30°に腰を曲げ視線は下に)。さらに敬礼と最敬礼がある。いずれも手は前で合わせる。敬語は重要であるから、尊敬表現と謙譲表現を反射的に使えるよう反復しようと。「恐れ入りますが…」という表現と、「…しかねます」という肯定的語尾の有効性を知った。

【話法】は理の話法と情の話法がある。前者は結論から述べ、理由や詳細を後で詳述するからわかりやすいが、きつい印象となる。後者は結論は最後に持ってくるからソフトな感じで、お願いやお断りをする際に有効だと。相手の利益にならないお願いをするときには顔をしかめたり、暗い表情で申し訳なさを表現しがちであるが、これは逆効果。笑顔でいこうと言われ、目から鱗が落ちた。

【傾聴】することによって、意に沿わない客のクレームに対しても開口一番否定せず、まず受け止めてから、「私どもの考えは云々」とちゃんと必要な意見を述べることができると。否定すると反感されるが、受容できれば共感を生み相手に好意をもってもらえる。「人は好意を持っている人の話は受容し、積極的に要請に応えようとする」というチャルディーニの法則は要チェックである。だから相手の欠けたところでなく、よい点を見るプラスのストロークが大切だと。

最後に【観察】に関連して、気配りと心配りの定義が示された。相手を観察することによって、気づきが生じて仮説を立てる(ここまでが気配り)。仮説段階で勝手に行為に及ばずに、相手の意志を確かめて行動に移すと心配りとなるという説明に、膝を打つ思いがした。

以上、ズラズラと備忘録をつづったが、明日も演習が続く。楽しみである。

(二日目追記)
●席次の基準を頭に入れたい。上座は、肘掛け椅子よりソファ、出入口から遠いところ、もっとも快適なところ、和室ならば床の間を背にするところ、判断に迷うときは右が上。外部から見られるときは向かって右が上座であり(例:舞台上の並び)、非公開の会議など外から見られないときは議長から見て右側が上席。

●傾聴のポイントとして、ホワイトボードに相手のキーワードを書いていくようにして、相づちをうち、内容を伝え返すことによって相手の心に寄り添うことができる。特に言うべきことを言わなければならないときには、相手の言い分を全部言わせて(コップを空にして)、こちらの言い分を伝えるとコップに水が入る。空にしないと溢れてケンカになる。

●クレーム対応で火に油を注ぐパターン
早口・明るい声のトーン、淡々とした事務的な受け答え(⇒ペーシングともチューニングともいうが口調や声の大きさを合わせる)/曖昧な相づち/謝罪より言い訳、責任転嫁/言葉を遮る/否定語後を使う

●クレーム内容の確認がとれていない場合は「ご不快な思いをさせて申し訳ございません」。謝罪が必要ないとなれば「私どもといたしましては〜と考えております。どうぞご理解くださいますようお願いします」と切り返す。

●接遇の基本は、1に笑顔、2に言い分をまず聴く傾聴、3に相手のよいところを認めて具体的に表現するプラスのストローク、4にありがとうという感謝を多用することが肝要だと、講師はまとめられた。

(コメント)
手を前で合わせる「立礼」の指導ですか?女性の方ではときたま見かけますが・・・。
武道では、ご存じのように直立不動にて手を体側につけたまま行うのが一般的ですし、両手を合わせる動作は急所を守る動作から「礼」のときは防御体制をとることがありません。と言うより、行わない動作です。・・・手を前で合わせることによって胸がすぼみ、見た目の印象がよくなるのかもしれませんね。
ちょっと考えさせられました。
投稿者 好司 : 2011/9/6 (火) 23:05

実は「手を前で合わせる」というお辞儀の動作は初めてやりました。今まで漠然と感じていた常識が崩れたように思いました。「動作」というより「所作」ですね。
投稿者 ふみ : 2011/9/7 (水) 06:43

動作というより所作・・・なるほどね。
座礼のときも手と手がひっつく感じは、どちらかと言えば女性の方が多い感じがします。「たおやかさ」が表現されるかもしれないと思います。心を込めて形を整えた礼が最高であることは言うまでもありません。
・・・などと、偉そうなことを申しました・・・。
投稿者 好司 : 2011/9/7 (水) 23:49
ひとをして脅しに屈せぬ暴力に [2011年08月22日(Mon)]

暴追しまね最新号に掲載された島根県警組織犯罪対策課長の寄稿が「経済界に暗躍する闇勢力との対決」である。県としてこの4月に暴力団排除条例を施行し、「暴力団を利用しない/暴力団に協力しない/暴力団と交際しない」という決意を表明している。

暴力団による不当要求防止のための講習を受けた。県警と公益財団法人暴力追放県民センター(略称:暴追センター)の方々が講師となって、行政組織に暴力的脅し行為が降りかかった場合の対処法を学んだ。今やシノギ(暴力団の収入を得るための手段)は麻薬密売、賭博、地上げや不良債権処理、総会屋、金貸しなどにとどまらず行政対象の暴力行為も頻繁に起こっているらしい。

指定暴力団の全国や県内状況を聞き、暴排ビデオの視聴をしたあとで、ロールプレイがあった。県立高校に苦情を申し立てる父親に暴力団関係者が付き添って、事務方(実の事務長、二人が演技)を脅すという設定だった。警察官の演技が迫真で目を見張った。官僚らしいまわりくどい言葉と説明にマル暴がつっこみ、事実関係を認めるならば一筆念書を書けとか、一般的教育論に広げて心理的に圧迫しようとしていた(シナリオなしに)。二人の事務方は参加者の衆目にさらされている緊張感はあったと思うが、手を震わせながらも毅然とした立派な態度で対応されていた。

説明しすぎるとボロが出やすく、それで相手を図にのせやすい。マル暴にかかわらずクレイマーが来たときには、扉を開けて部屋の奥に座らせる。呼び出されても、こちらの管理権の及ばない相手のテリトリーに行かないことが肝心。仮に行くことになっても複数で行き、残るものは一定時間を経たら業務連絡の名目で携帯電話で状況を確かめる。難癖つけられないように車は相手の敷地に止めない。そして早めに警察の援助を受けることが大切といった講評に併せた対応術が述べられた。

話し合いにあたり、相手の要求は仮定であるから仮定を前提には話を進めず、事実関係をまず相手から取材することと、さらにこちらでも調査する旨を主張する。同じ話であってもかまわない、何度でも繰り返すこと。議論をせずに短くしゃべることともアドバイスがあった。

その他たくさんの収穫があった。

・彼らが大声を出したり、机をたたいたり、「直ちに誠意を見せよ」と脅すのはあくまで営業トーク。
・警察や弁護士に駆け込むそぶりを見せると深追いはしてこない。
・逮捕される可能性と得られる利益の費用対効果で彼らは考えるから、意外とあきらめは早い。
・そのためにも、背筋を伸ばし相手をまっすぐ見つめて毅然たる態度で対応することが大切。
・これらはマル暴だけでなく、理不尽なクレイマーに対処するときの原則でもある。
・身の危険を少しでも感じたら、警察へ躊躇せず通報し、退去を命ずるべし。
・不当要求を拒否した場合でも、9割はそのまま引き下がるもので、嫌がらせや人的危害に及ぶケースはきわめて稀だから、毅然と。
貸方と借方右か左かな [2010年09月19日(Sun)]


『決算書はここだけ読め!』(前川修満著,2010年,講談社現代新書)より備忘録を。

【試算表】
貸方(右側)
・構成要素/上から、負債と資本(別名:純資産)と収益
・お金をどうやって集めたかを表記(手段)
・負債よりも、資本や収益が大きいことが好ましい

借方(左側)
・構成要素/上から、資産と費用
・集めたお金をどうしたかを表記(結果)
・費用が小さく、資産が多いことが好ましい
・貸方と借方の総額は一致

【貸借対照表(B/S)】
・構成/試算表の上半分を分割。負債と資本を貸方に、資産を借方に
・事業年度終了時の財政状態を示す
・大事な指標  自己資本比率=資本/資産×100%
・試算表を上下に分解する際、<負債+資本>と<資産>との差額は利益剰余金となり、資産に含めて示す。その結果、貸方と借方の総額は一致

【損益計算書(P/L)】
・構成/試算表の下半分を分割。収益を貸方に、費用を借方に
・一年間の業績(利益)を示す
・大事な指標  売上高営業利益率=営業利益/売上高×100%
・試算表を上下に分解する際、<負債+資本>と<資産>との差額(収益と費用との差額に同じ)を利益として示す。その結果、貸方と借方の総額は一致

【ポイント】 細部の会計知識が必要なのは、決算書を作成する人だけ。読み手は5つの項目の意味と相互関係を知っているだけでよい。

追記 『決算書はここだけ読め!キャッシュ・フロー計算書編』
【キャッシュ・フロー計算書を読むポイント】
@営業CFがプラスであること
A営業CFと投資CFを合算したものをフリー・キャッシュ・フロー(FCF)という。FCFはプラスが望ましい。損益計算書の利益がプラスであるにもかかわらず、営業CFがマイナスになっている場合は要注意
インタビューしやすくしたら良い話 [2010年08月28日(Sat)]

ジャーナリストの池上彰氏がNHK出版の『伝える極意』でもって、池上流インタビューの極意を教えてくれている。

1 インタビューする相手を調べる
2 質問は3つにしぼる
3 相手を楽しい気持ちにさせる/「そうなんだ!」「どうして?」は魔法の言葉
4 キーワードでメモする

簡潔にして重要なポイントだと思う。相手に関する情報を集め、相手を知る。そうしなければ、聞きようがないし、質問をさらに深めようがない。幸いに今はネットの力で簡単に予習ができる。

たくさん相手のことを調べたからといって、質問を多く用意しすぎると、話があちこちに飛んだ場合に「聞きたいことに戻さなければ」と気がせってしまうことがある。自在に話を進め、相手から有意義な情報を引き出すためには、簡潔な方がいいのかもしれない。

相手を乗せることによって双方の会話がスムーズに発展的に進む。しっかりと傾聴し、的確な質問を上乗せていくことで相手はきっと楽しい気持ちになるだろう。

録音でもしなければ、話を再現することはできない。テープ起こしをしなければならないような場合でなければ、相手の話を聞くことがまず大切だ。ノートの方ばかり向いてペンを走らせていては、相手の気持ちを乗せていくことはできないことと思う。
促進しファシリテートで健やかに [2010年08月24日(Tue)]

島根県自治研修所が主催する『ファシリテーション(対話促進)講座』を受講している。明日までの二日間でもって、講師は(有)ビーネーチャーの鈴木まり子氏(NPO法人日本ファシリテーション協会の所属でもある)。

ファシリテーション(facilitation)とは、促進したり、進行することであるが、何を促進するのか。さまざまな会議やワークショップの運営に際しては、他人事ではなく自分の事として参加してもらわなければ、アイディアを生みみんなが納得するよう決めていくことは難しい。そうした活動を支援し、舵を取るのがファシリテーションである。

鈴木ファシリテーターは、まずこの講座の目標とゴールを示した。目標はファシリテーションの技術の基礎を習得すること。そして、ゴールは職場の会議や住民との話し合いでファシリテーションを使いたくなる、というものだ。

特によく聴くことは大切であり、自分の体験をふりかえり、相手の体験を傾聴していくことで楽しく学んでほしいと。相手の声や態度に現れる気持ちを聴く、さらに自分の声や気持ちを聴く、ファシリテーターの前段として参加者としての気持ちを感じ取っていくことが、よく聴くことにつながるという。

次にアイスブレイクとして、知り合いタイムをもうけて、参加者(県職員と市町職員の約30名)の緊張感をほぐしてくれた。@この二日間呼ばれたい自分の名前 A今の気分 B最近嬉しかったこと Cこの講座に期待すること これらを一枚の紙に書きこみ、人を代えて自己紹介をしあうというものだ。

ときに会議やワークショップの場にはいわゆる「困ったちゃん」が登場しがちだ。ファシリテーターは困った人だと思わずに、まずはその人を承認し、その人なりの背景や事情があることを理解する努力をしないと、相手にこちらの気持ちが反映し、ますます困ったちゃんになるものであるらしい。

よいファシリテーターとは、上手な「シキリテーター」ではない。意見をさっさとまとめ構造化し、うまく板書や資料をつくると一見気持ちはいいものだが、反対に「誰かまとめた人がいたっけ?」という感じでファシリテーターの存在が裏方の黒子として目立たない方がよりよい進行ができたといえるという。

確かに、舵やスクリューは目立つ場所にはないものだ。

机やイスの並べ方にもたくさんの工夫がある。スクール型やロの字型はどうしても防御的な心の構えができてしまう。机を介さないイスだけのサークル型や講師を軸にした扇型も参加するワークショップにするには有効だということを知った。

場の設定は時間が意外にかからない。参加者全員に手伝ってもらえば、ほんの数分で十分だと。確かに一日の講座のなかで席を4,5回換えたがほとんど負担にはならなかった。

会話の滑り出しが順調でなかったり、話の継ぎ穂を失ったりしたときに、どんな言葉を選ぶか、相手の一挙手一投足からどう判断するか。悩みを抱えた相手に対していた場合に、どうこちらの気持ちを伝えるか。そうしたカウンセリングマインドを育てる際にも、このファシリテーションの技と心は役に立つのではないかと思っている。

明日の二日目も楽しみだ。

【追記】二日目に重要だと思ったことは、David Sibbetという人が考えた『オリエンテーションのOARR(オール)』である。

O = outcome(成果イメージ、具体的な目標)
A = agenda(おおまかなスケジュール、その中で行うべきこと)
R = role(参加者のそれぞれの役割
R = rule(約束、参加者の心得)

ファシリテーターが進行すべき対象者がどのような方向づけをされるかは、ファシリテートの成否を決める。参加者が質問する形でそれを明らかにするときもあるし、立ち話のような短時間でも、オールは大切なことであると。

FAJ 日本ファシリテーション協会のホームページには、多数のアイスブレイク集があって参考になる。
色あせて会計基準を改めて [2010年06月24日(Thu)]


NPO法人会計基準最終案の説明を受ける機会に恵まれる。講師は広島県立大学の五百竹(いおたけ)宏明氏。NPO法人の会計制度は公益法人会計基準に準拠して作られているが、NPO法以来大きな見直しがされずに来ているという。しかも従来、所管庁の内閣府が示したいわゆる「手引き」の出来がよくない。それに準拠して提出されるNPO法人の会計報告書は信頼性に乏しいものがけっこうあり、信頼される活動を会計面から保証するようにはなっていないのが現実なのだそうだ。

そこで改訂ということであるが、行政(国の所管は内閣府)が行うのではなく、行政と協力しながら民間主導でやることが求められてきたし、NPO側の願いでもあった。NPO法人会計基準協議会に78団体が名を連ね、NPO法人NPO会計税務専門家ネットワークとNPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会が事務局となり、NPO法人会計基準策定委員会のメンバーやNPO法人会計基準策定プロジェクト専門委員の方々が汗をかいてこられた。

現政権の元で、認定NPO法人の拡充や寄附制度の見直しなどが検討されている現時点で、広く情報公開を前提としてない現行会計基準は改めなければならない。

論点としてはいくつかある。まず現金主義から発生主義にしたことによって一般の企業会計と同じやり方としたこと。財務諸表の体系は、活動計算書と貸借対照表(B/S)の二つで、前者は会計年度ごとの損益を表し(企業会計の損益計算書(P/L)に同じ)、後者は資産の全体像を把握する。情報公開を重視し、統一された財務諸表によって外部へもわかりやすく、支援者(一般市民や企業)が判断しやすくすることを目的とする。

検討にあたり大きな論点としてあるのだ、無償・低額で施設利用を享受した場合の帳簿への計上、ボランティアの計上である。特にボランティアを金銭に換算して評価するということについては、価値観の問題もあり反対意見がまだ強いという。

ただし認定NPO法人のパブリックサポートテスト(経常収入に対して寄附金収入が2割以上必要という条件)をクリアするためにもボランティアの金銭評価は必要だと、私も思う。いずれにせよ、財務諸表に「注記」することになるだろうということだ。

今後、この会計基準をどう広めていくのか。一般的に、行政が法律や規則等で義務化していくことがよくあるパターンだが、こうした「お上の規制」に甘んじたくないという民間団体の気持ちは強い。

となると、多数派になってしまうことだ。「皆さんそうされてますよ」という状態になれば多くの人はそれに従っていく。ましてや今までの会計基準に比べれば使い勝手がよく、寄附をしてくれる支援者にも理解がされやすいとあれば、多くのNPO法人が新しい会計基準を使ってくれるに違いない。

今後さらに意見を聴取し、7月中には民間主導で作成されたNPO法人の会計基準としてお披露目されることになる。その時を待とう。
タイトルは目を引き心を惹きつける [2010年06月07日(Mon)]

『人が集まる!行列ができる!講座、イベントの作り方』(牟田静香著,講談社プラスアルファ新書,2007年) は、行政が企画する各種講座やPRチラシ作りのノウハウを書いてある。著者自身の成功体験や失敗事例を比較し、写真も豊富だからわかりやすい。

氏が最後のページで強調するのは「女神のサイクル」である。

企画(目的の明確化/講師の選定)
→タイトル決定(ターゲットに合わせて選定)
→広報・宣伝活動
→講座運営(講師と密に打ち合わせ)
→総括(講座後のアンケート分析/事後調査)
→「企画」に戻る

プラン→ドゥー→チェック→アクション→プラン・・・と循環するPDCAサイクルと同じだが、ルートは形式的になっては意味がない。重要なことは「担当者の熱意と努力」だと強調している。

私がチラシやプレゼン資料を作るときに心がけている点で、この本の中で共通することがあった。斜体字は使わないことと、同じ文書のなかで字体は3つ以内に抑えることである。が、その他は参考になることばかりだ。

ある年に失敗しても反省点をもとに、前例は踏襲しない。そして成功に結びつける。成功したかどうかの指標は、氏が勤務する東京都大田区の男女平等推進センター「エセナおおた」の講座に何人が応募したのか、前年と比べてどれだけ多く集客できたのかというものだから、勝負判定ははっきりしている。

特にタイトルを付けるときに、漠然と内容を表現するのではなく、受け手の興味を重点的に表現し、かつ「誰にでも来てほしい」とするのではなく、ターゲットを絞り込む戦略によって多くの人を引き込む方法が具体的に解説されている。

小難しいテーマではなく、単刀直入に胸に響き、自分にとって得になると感じてもらうこと。そのときのタイムリーな流行語を使うのもよいと。

いけてないタイトルの例として次のものがあげられている。

・法律や講座目的そのまんまのタイトル 例:男女共同参画セミナー
・社会背景表現型のタイトル 例:晩婚化と男女のゆくえ
・疑問を投げかけるタイトル 例:ジェンダーって何?
・人が知らない言葉を使うタイトル 例:職場で役立つアサーティブ(自己表現)トレーニング
・受講者の立場を否定するタイトル 例:おやじ改造講座
・レッツ系 例:もっと家庭に目を向けよう
・人に言えないタイトル 例:DV被害者セミナー

この本はイベントのチラシだけではなく、ホームページやプレゼン資料を作る際にも応用できそうだ。何かを表現するということは、宣伝マンやコピーライターだけでなく、すべての人が経験することだ。同じ時間を使って表現するのであれば、人を感心させ、なんらかの感動を与え、面白がらせ、自主的に参加してもらえればうれしいものだ。
5ダブリュー2つのHでゴールへと [2010年03月22日(Mon)]

5W1Hは、ビジネスの場では5W2Hであるのが常識になっていることを知った。いつwhen/どこでwhere/誰がwho/何をwhat/なぜwhy/どうしたhowに、コスト howmuchを加えたものである。 (「グーグル会議術」押切孝雄,2009年,技術評論社)

さらに著者はこの枠組みに、1G(ゴールgoal)を加えるという。目標、決着点を明快にするということだ。

著者は各フレームワーク(5W2H1G)ごとに視点を提示している。

【why】目的や理由/本当に必要かどうか、行う意味があるのかと問いかける視点
【goal】ゴール・目標/それが終わったときにどのような状態でありたいかという視点
【what】課題・準備事項/具体的な事柄や優先順位を考える視点
【who】参加者・役割・人数/誰を参加させ、どう役割をふるかという視点
【when】日程・タイミング・時間配分/日程や頻度、時間設定を考える視点
【where】場所/会議室や情報共有スペース(グーグルグループなど)を準備する視点
【how】進行方向/プロジェクト全体の工程、各過程の進行を円滑にする視点
【how much】コスト/全体のコスト、会議を行うことのコストを明確にする視点

かつてこの欄に『3what3w1h』を書いた。玄人受けもしやすいのだが、どうも頭に残りにくいのが難点だと思っていた。

3WHAT
【定義】【現象】【結果】 ここまでで問題点の全体像を示し整理。

【why】理由・根拠
【when】歴史的状況
【where】地理的状況

【how】具体的な対策や提案
名表紙催しの中これもかな [2010年03月04日(Thu)]

希代の名表紙といえるかもしれない。簡潔にして機能的だ。一見バラバラで字を詰め込んだだけのような印象を受けるが、実は必要事項を適切に盛り込んで、催しのすべてがわかる。資料のページを広げることなく、会場移動の際も参加者にわかりやすいように設計してある。

ファンドレイジング・日本2010〜共感と感動の循環、始まる〜と題した日本ファンドレイジング協会主催のフォーラムである。

ロゴでデザインされた表題の下には2010.2.6Sat―7Sunと日付が書いてあり、その下には表がある。表側(左縦)には詳細な時間が5分刻みに書いてあり、表頭(上横)には会場が書いてある。表の中身は、開会セレモニーや基調講演、分科会の名称が出演する人の肩書きと氏名。

表の下には、サブテーマ的に「ファンドレイジングのノウハウ&情報が満載! 成功事例を通じてファンドレイジングの本質が体感できる2日間!」と、行ってみようかなと思わせるキャッチコピーがついている。

さらにその下には「・・・日本初のファンドレイジング博覧会にようこそ!」と来場を歓迎する文とうたい文句が書いてあって、来てよかったと思わせてくれそうだ。

主催団体の横には日本財団の助成を受けて運営しているとの説明があり、協賛団体と後援団体の名称が記載されている。

目次を開くと、ページ数と講演、分科会が一目で分かるように資料が閉じられており、完結している。もちろん資料ナンバーと表のナンバーは対応しているから見つけやすい。当日にバラバラと資料が追加される不便さがない。

20近くの催しが1時間30分刻みで行われ、参加者は行きたいところへ行くから、発表者と内容で人を引きつけられるかどうかが、各催しの成否を決めるという競争状態ともなっている。

お見事である。
時間過ぎワールドカフェに刺激され [2010年02月18日(Thu)]

近頃流行だという『ワールドカフェ』を経験してきた。ふるさと島根定住財団主催の「行政との協働を進めるための基礎講座」である。NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会の林代表と池本副代表を講師に、楽しい雰囲気で講座は進行した。「協働、そしてファンドレイジング」を主なテーマとして自由闊達な話ができた。

だいたいこんな感じだ。

・4〜5人単位の小グループで模造紙に書き合いながら話し合いを続ける。1ラウンドは20分から30分。その名のとおり、お菓子や珈琲をもって参加すると、リラックスした感じでできてなおよろしい。
・話の腰を折ったり否定したりせずに、協調してアイディアがつながるように話していく。話をする人は「トーキングオブジェクト」を持っている人とし、他の人は聞く姿勢を貫く。
・模造紙に自分が思うとおりにカラーマジックで文字や絵を書いていく。それがつながれていくと、アイディアがふくらんでくる。
 ↓
・第1ラウンドが終わるころにファシリテーターは「今話している人で終了!」と書いた紙を持って静かにテーブルを回る。
・終わったらテーブルに残る人を一人だけ決め、他の参加者は旅人として別のテーブルへ移動。
 ↓
・第2ラウンド開始。残った人が、このテーブルでの前のラウンドで話されたことをかいつまんで話す。新しいメンバーは自分のテーブルでの話をする。そしてどんどんつなげて、会話を深め広める。
・模造紙へもどんどん書き込みを続ける。
 ↓
・同じようにして第3ラウンドも行う。
 ↓
・終了後、ファシリテーターは最終発言者を発表者に指名し、一斉に前に貼り付けた模造紙を簡潔に説明する。
・時間があればすべての参加者が、自分が大事だと思った「キーワード」に色シールを貼り付けたり、「ふせん」にアイディアや提案を書き込んで貼っていく。

「結論ありき」の議論ではなく、曖昧でどんな方向に進むかわからない面白さを感じた。出された知恵を互いにどんどん加えていく。欠点をあげつらうことをしてはいけないという点では、人格的訓練も必要だなあとも思えた。

ともかく、実に楽しく刺激的な時間を過ごすことができて、講師のお二人と主催者に感謝したい。
協働は今日どうしてもわからぬと [2009年07月16日(Thu)]

協働とは何か。NPO活動推進室のホームページでは、NPOと行政の協働について次のように定義している。

≪NPOと行政が、共通の目的を達成するために、自立した対等な関係で、相互の立場や特性を認識・尊重しながら、協力して活動することです。さらに、その活動を通じて、相乗効果や住民自治力の向上が期待できることをいいます。≫

協働は、共同や協同とは、どう違うのか。共同はjointであり、複数の人や組織が結びつくことだ。協同はcooperationであり、複数の人や組織が共通の目的のために組織だって動くことである。二つのきょうどうを対等とか、特性を生かすというキーワードで理念化したものが協働であるといえよう。coproductionである。

(協働とは単に)≪「仲良くしましょう」ということでもありません。ましてや行政の「下請け」とか、企業の社会貢献の「請負」になろうということではありません。対等な関係、カウンターパートナーとして課題解決を図ることが求められています。≫
  (澤村明著『草の根NPO運営術』ひつじ書房,2006年)

協働には様々なパターンがあると言われる。「共催」や「共同運営」は、その名のとおりNPOと行政がともに理念どおりに行うものである。「補助」や「助成」は、特定の目的を持った事業がNPOの利害と一致したときに達成できる。それを公的な資金で地域課題を解決に向かわせるという発想が補助、助成である。「委託」というのもある。近頃、すべて行政でしつらえた仕様書どおりにやる、というよりは企画の段階からNPOや企業の意見を取り入れて行うことが多い。民間の資金と経営ノウハウを利用して有効な公共サービスを提供する「PFI」や「コンペ方式」がその代表だ。

最後に日本NPOセンターが定義する協働を一部紹介しておく。

≪協働とは、「異種・異質の組織」が、「共通の社会的な目的」を果たすために、「それぞれのリソース(資源や特性)」を持ち寄り、「対等の立場」で「協力して共に働く」こと≫で、その結果、≪それぞれが単独で行うよりも、協力して取り組んだほうがよりうまくい≫き、≪互いの持ち味を活か≫すことができると。
  (『知っておきたいNPOのこと』日本NPOセンター)

協働については、「新しい公共」、「新しい時代の公」という言い方で、行政とNPOが担う協働事業とその環境を表現するようになってきている。

追記(09.8.2)

近頃では、行政と民間、さらに顧客まで巻き込んで知恵を出し合う「共創」という言葉もお目見えしてきた。

≪行政だけでは対応が難しい課題が増加している中、行政と民間がそれぞれの資源やノウハウを活用した、公共的な事業展開やサービス提供が求められています。そこで、行政と民間が「共に創る(共創)」という考え方に基づき、互いの知恵を出し合って新たな事業機会を創り、市内企業を含めた横浜経済の活性化と、より質の高いサービス提供につなげていく≫【横浜市共創推進事業本部の設置目的】

東京大学名誉教授清水博氏の定義
≪共創は、多く(複数)の人々が共同体意識に基づいて行う創造的運動である≫
日々暮らしストレッサーから受け身の身 [2009年07月01日(Wed)]

メンタルヘルス研修を受けた。メンタルヘルス・シートによって自分のストレス度を判定する機会となった。できれば半年に一回はやるといいと講師から聞いた。

【第1シート】 [はい] [どちらともいえない] [いいえ]
1 よく眠れる (*)(*)(ab)
2 食欲は旺盛である (*)(*)(abc)
3 目まいがすることがある (b)(b)(*)
4 どことなく疲れている感じがする (b)(b)(*)
5 すがすがしい気持ちで目が覚める (*)(bc)(bc)
6 よく肩が凝る (ab)(ab)(*)
7 動作がぎこちない (b)(b)(*)
8 性的なことに興味がない (a)(*)(*)
9 話をする時に口が渇く感じがする (a)(a)(*)
10 体重が減った (c)(c)(*)
11 よくあくびが出る (b)(b)(*)
12 よく下痢をする (a)(a)(*)
13 時々頭が痛くなる (b)(b)(*)
14 手足が震えることがある (bc)(bc)(*)
15 頭がすっきりしている (*)(*)(bc)
16 楽しい気分でいる (*)(*)(abc)
17 簡単なことが思い出せない (bc)(*)(*)
18 将来に希望が持てる (*)(c)(c)
19 物事に興味がわかない (c)(c)(*)
20 意欲に燃えた気持ちである (*)(*)(bc)

第1シートでの小計 a《  》 b《  》 c《  》

【第2シート】
21 人生がむなしいと感じたことがある (bc)(bc)(*)
22 過去を振り返って悔やまれることがある (bc)(bc)(*)
23 悩んでいることはない (*)(*)(a)
24 心配なことがある (a)(a)(*)
25 自分は幸福だと思う (*)(*)(c)
26 自分には魅力がない (c)(c)(*)
27 自分は孤独だと思うことがある (ab)(ab)(*)
28 自分が信じられなくなることがある (c)(c)(*)
29 人と口論するようなことはあまりない (*)(a)(a)
30 人前で思うようにしゃべれないことがある (c)(c)(*)
31 人と話していて腹立たしくなることがある (ab)(*)(*)
32 多くの人と友達になれる (*)(*)(c)
33 他人の目を気にしない (*)(*)(ab)
34 何となく人に会いたくない (bc)(bc)(*)
35 趣味が少ない (c)(*)(*)
36 物事にとらわれることがある (c)(*)(*)
37 何かをしようとするとき、緊張してしまう (ac)(*)(*)
38 なかなか決断ができない (abc)(abc)(*)
39 何事も完全にやらないと気が済まない性分である (c)(*)(*)
40 できもしないことを空想することがある (b)(b)(*)

第2シートでの小計 a《  》 b《  》 c《  》

【第3シート】
41 家ではテレビを見過ぎる (ab)(*)(*)
42 週末は充実している (*)(*)(bc)
43 タバコや酒類、あるいは間食等が増えた (a)(a)(*)
44 胃腸薬の服用が増えたような気がする (ab)(ab)(*)
45 仕事以外にあまり関心がない (c)(c)(*)
46 頑固な一面がある (c)(*)(*)
47 劣等感を持っている (c)(c)(*)
48 最近半年くらいの間に仕事の上で大きな変化があった (a)(a)(*)
49 仕事は順調にいっている (*)(*)(ab)
50 仕事が忙しい (ab)(*)(*)
51 仕事が楽しい (*)(*)(b)
52 仕事の量が多いのでウンザリしてしまう (ab)(ab)(*)
53 職場の仲間から孤立している気がする (ac)(ac)(*)
54 出勤することに抵抗感がある (b)(b)(*)
55 上司とはうまくいっている (*)(*)(a)
56 仕事がうまく行かなくて、落ち込むことがある (ac)(ac)(*)
57 仕事をしていても気持ちが落ち着かない (ab)(ab)(*)
58 家に帰っても仕事のことが頭から離れない (ab)(ab)(*)
59 半年くらいの間に病気、事故等の大きな変化があった (a)(a)(*)
60 半年くらいの間に、家族に病気や大きな事故等の変化があった (a)(a)(*)

第3シートでの小計 a《  》 b《  》 c《  》

【合計】   a     b     c
第1シート 《   》 《   》 《   》
第2シート 《   》 《   》 《   》
第3シート 《   》 《   》 《   》
 合 計  《   》 《   》 《   》

【判定】
a=ストレス度
1/良好 〜5 2/まあ良好 6〜9 3/要注意 10〜14 4/不調 15〜18 5/かなり不調 19〜

b=疲労度
1/良好 〜6 2/まあ良好 7〜12 3/要注意 13〜17 4/不調 18〜22 5/かなり不調 23〜

c=鬱度
1/良好 〜6 2/まあ良好 7〜11 3/要注意 12〜17 4/不調 18〜22 5/かなり不調 23〜
山登りシシュポスの苦役喜びか [2009年06月28日(Sun)]

≪神々がシシューポスに課した刑罰は、休みなく岩をころがして、ある山の頂まで運び上げるというものであったが、ひとたび山頂まで達すると、岩はそれ自体の重さでいつも転がり落ちてしまうのであった。無益で希望のない労働ほど恐ろしい懲罰はないと神々が考えたのは、たしかにいくらかはもっともなことであった。≫ (アルベルト・カミュ,清水徹訳『シーシュポスの神話』新潮文庫)

ギリシャ神話に登場するシシュポスは、聡明ではあったが自らの才に溺れていた。神々の怒りをかった彼には刑罰が科せられる。冥府から三日間だけ生き返らせてもらったのに、この世に居座ったことが主な原因だ。

その刑罰というのがカミュが書いたとおり、とてつもなく重くて丸い岩を山頂まで転がし上げることであった。シシュポスは全身全霊を打ち込んで、重労働に耐え、山頂を目指す。ところが山頂につくと同時に岩は自重で頂から山の麓まで転げ落ちる。何度も何度も永遠にそれを繰り返すというものだ。これ以上の徒労はない、というのがカミュの考えだ。

確かに、労働は「シシュポスの神話」みたいなものだ。家事も同じことがいえる。大きなこと、小さなこと、すぐに終わること、手順を踏んで段取りが必要なこと...あらゆることがらは次々と私たちの心を悩ませ、解決したかと思うとすぐにまた別の新たな課題が出てくる。片付けてもやり終えても、永遠に続くかのように私たちにまとわりつく。

それを苦役と考えるか、新たな工夫のしどころと考えるかで、精神的には相当違う。そもそも人生の多くは雑事に追われるのである。いかに雑事を効率よく終え、あるいは雑事を片付ける過程を楽しめるか。そうできれば、人生の苦楽のベクトルはプラスに梶を切っていく。

2009.6.30追記

≪自分が納得できるまで、仕事や趣味の井戸を深く掘り進めよう。そうすれば誰も気づかない新しい発見ができるだけでなく、面白くない単純作業がもっと楽しくなる。≫
 (児玉光雄『イチロー思考VS松坂思考』幻冬舎文庫,2009年)
協働の研修の海芳醇に [2009年06月21日(Sun)]

先週は県立青少年の家・サンレイクで合宿研修に参加してきた。研修名は「第1回協働実践合宿研修」。島根県が行うNPOとの協働事業「しまね協働実践事業」、鳥取とジョイントして行う「鳥取・島根広域連携協働事業」。その事業で採択された10のNPO団体と島根県・鳥取県職員を対象にしたものであり、協働事業を具体的に進めるに当たって課題を民間・行政双方で確認し、役割と目標を共有することを目的としている。

そらに靄はかかっていたが、宍道湖を眺望する高台で空と湖の青、遠山の蒼、近い緑、雲の白に囲まれた自然豊かな絶景下で気持ちよく研修を行った。内容はさらにすばらしい。

講師は「人と組織と地球のための国際研究所代表」の川北秀人氏。市民団体や社会事業、CSRを大切にする企業、協働を進めようとする行政のために奔走される様子は、川北秀人on人・組織・地球に詳しい。

なぜ協働なのか、何のための協働かを確認する全体講義に始まり、グループワークでは、協働事業についての不安や課題を明らかにし、目標を共有化していく。ポスターセッションによって他グループの作業進度を確かめ、相互に質問や提案を発すること(ポストイットに記載)によって他人の目にさらしてレベルを引き上げる。夜になれば、懇談会でもってホンネをはき出す。

翌日はさらに密度を濃くして完成形に近づける。事業スケジュールや求められる成果を可視化し、講師は講評や助言を要所要所で行い、各グループがスケジュールの確認とリメイクをすることの手助けを行う。最後は、まとめとわかちあいで第2回目を行う10月までの健闘を誓い合うという濃密な研修である。

印象的なことの一部を記す。

■なぜ今協働が必要なのか。それは、行政が今までのやり方で通用しないことを認めだしたということなのだ。少子高齢化、人口減少でもって社会は大変化し、予算も思うようにつけられない時代状況にあっては、民間の力を借りなくてはできないことが増えてきたという時代認識の表れである。とくに、官民共通の課題に関しては協働でしか解決できない。

■可視化とは(TOYOTAでは見える化という)何か。
1/潜在的な事柄を顕在化する=見えていなかったことを見せること。
2/定性的なことを定量化する=たくさんではなく、○個。最近増えたではなく、半年間で○件増えた。
3/管理不能なことを管理可能にする=現状と目標が決まれば課題が決まる。課題が決まれば解決する手順が決まる。例:「生きる力クラスター」

■12のチカラのうち「しらべるチカラ」とは何か。調査を大げさに考えてはならない。しらべる=かぞえる+くらべる+たずねるである。かぞえるとは量として把握すること。くらべるは時間、場所、タイプごとに比較すること。たずねるとは、数えにくい、比べにくいものは相手に聞いてみればよいと。特にアンケートが有効。

■アンケートの具体的な手法。まずは、参加しなかった人に尋ねること。何かに不満だったから参加しなかったのか、忙しくて優先順位が低かったということはその行事そのもに魅力がないのだ。あるいは場所や時間の設定に問題があったのかもしれない。参加者よりも不参加者に聞いた方がよいことがある。

■参加者には何を聞くか。
問1/今回の講座内容はあなたの期待を100点とした場合何点でしたか。→ここで満点をつけなかった人は次の設問に必ず答えてくれる。
問2/点数を高めるには、どの部分をどのように改善すればよいか、助言をお願いします。
問3/あなたのポジション(属性)は何ですか。(企業人かNPOか行政かその他か)
問4/あなたの担当部署や役職は何ですか。
問5/あなたが今後講座で学びたいテーマは何ですか。(選択肢つき)
問6/あなたの上司や同僚に講座で学んでほしいテーマは何ですか。誰[ ]に何[ ]を。(選択肢つき)→組織内で力を発揮してほしい人、あるいは困ったさんの役職や力量が足りない部分を聞ける。すると講座のニーズを把握でき、企画が当たる打率が高くなる。
紙のサイズは小さくて答えやすいA5版で設問は絞ること。

ここには書ききれない。芳醇で豊かな海にこぎ出したような気分だった。
メモをとり定義を明らか結果まつ [2009年05月13日(Wed)]

メモをとり、資料を作り、人を説得する手法に『3what3w1h』というのがある。私もときどき参考にしている。5W1Hより的確に表現できて玄人受けもしやすい。

3つのwhatとは、「定義」「現象」「結果」である。
【定義】そもそも、それは何か。
【現象】何が今、起こっているのか。問題になっているのは何か。
【結果】その結果何が起こっているか。このままでいくとどうなるか。

ここまでで、問題点の全体像を示し整理する。意外と定義をはっきりさせずに議論してしまい、食い違いが生じてしまうことがある。

3つのWとは、why、when、whereだ。
【why】理由・根拠/なぜ起こっているのか、なぜ好ましくないか(好ましいか)。
【when】歴史的状況/いつからそうなのか、それ以前はどうだったか。
【where】地理的状況/どこでそうなのか、ほかの場所や組織ではどうか。

最後に【how】は、どうすればよいか、改善できるかという具体的な対策や提案である。議論の話題には事欠かない。毎日は解決すべきことがらだらけである。
温かきアイスブレイク身を楽に [2009年04月21日(Tue)]

会合や研修会でアイスブレイクの手法を使うことがある。場の雰囲気を和ませ、会議の本題へうまく導入させるための方法である。

「氷を溶かす」―確かに空気が凍り付いたように、なじめない場面に出くわすときがある。グループ内の人間関係がうまくいっていなかったり、ある一人が嫌われていたり、強権派だったりすると場が固まりやすい。楽しんだり、他を思いやるような余裕はその場にはなく、ただひたすら時間が過ぎて会が終わることを願う空気が流れている。会議が終わり場が解体され、「氷」の当人がいなくなると、急に和む。

いろいろなアイスブレイクを経験したことが(ときにはやることも)ある。

○自己紹介
○肩たたき
○ストレッチや体操をする
○昨日の事を相手に伝え合う 
○講師に後出しジャンケン/最初は勝つ、次は負けるように。
○順不同で握手をしてから挨拶をする
○数人がグループになり1人が前に出る。残りの人たちは、容姿でも姿勢でもなんでもいいからその1人のいいところ、ステキなところを1分間とにかく褒めまくる。褒め、褒められると笑顔になる。一体感も生まれる。
○最近ビックリした話や感動したことを話しあう
○少人数でグループを作り、言葉を一切発さずに誕生日順に並ぶというバースデイラインというのもある
○他己紹介というのも。ペアで互いのことを2,3分インタビューしあう。みんなの前でインタビュ−した相手のことを紹介するというもの。なかなか盛り上がる。
朗々と吟ずるように説明し [2009年03月07日(Sat)]

会議の場で説明する際に、配布した資料をそのまま読み上げるのは愚である。なぜなら、聞き手が黙読することの方がはるかに速いからである。また読み上げるだけだと平板になりがちで、かえってわかりにくくなる。ポイントにあらかじめラインマーカーを引いておく。それにしたがって言葉を膨らませたり、場合によっては圧縮しながら話す。

聞き手に対し、資料に書かれた以上の情報を提供することで聞き手は耳はそばだててくる。聞き手がその気になって聴いてくれる。説明の趣旨も伝わりやすく、まさに効いてくる。説明の勘所を聞き手に確認しながらポイントを重点化する。会議マネジメントの手法として、書かれていることのすべてを説明することは逆効果だし、時間も足りなくなる。

どんな説明資料を提供するかが、大きなポイントとなることは間違いない。聞き手に全体像を理解させ、まだ見ぬ地帯の凹凸を感じてもらうためには、資料の内容や表現方法に工夫を加えなければ、大いに効果は望めない。

歌を歌うように楽しく、詩情豊かに、かつ元気に朗々と説明していけたらいいなあ、と思う。素敵な歌ならば、聴衆は自然に受け入れてくれるだろう。
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