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白雪の上に落ちたは赤い血よ [2012年07月03日(Tue)]

__tn_20120703220308.jpg週末に観た『スノーホワイト』。美とは生命力にありと思える映画だった。はつらつとした歩み、輝く瞳と他人の話に傾ける耳。サラサラとなびく髪。あるときはキリリと締まり、あるときは微笑みを浮かべる口元。温かい言葉を発する唇。きめ細かな肌とほのかに紅潮した頬。容色や若さだけではなく、力を合わせて困難に対処しようとする生き方や思いやりも美となる。

反面、皮相な美はうつろであり、美でも醜悪だ。他人に左右され相対的で効力が短い。醜悪な美はその一瞬に燃え尽くす美だ。他を不幸にする。いわば取り去るだけの美。若さやよきものを吸い上げては奪い去る。反対に、生命力ある美とは与える美であり、その美によって癒され元気が出る。悪に対しても戦う勇気を奮い起こさせる。

美も醜悪な美も母の血と祈り(または呪い)から生まれた。最後は美の血が醜の皮を裂き、血を流すことによって、呪いの連鎖は終わった。華やかなエンディングではあるが、スノーホワイトの戴冠式に列席できなかった死者たちがいる。彼らの戦った犠牲の血であがなって平和は復権した。

ともかくすごい迫力だった。特に悪の女王を演じたシャーリーズ・セロンはすごい。永遠の美と若さに執着し、スノーホワイトの命を狙う。女王は世界一の美形であることを求めたが、意のままにならないことに怒りをぶつけ、周囲を恐れさす女王は美しくもあり、この上なく醜くもあった。美貌が崩れ老いさらばえた状態では鼻も落ちくぼんで目が輝きを失い、肌はぼろぼろ髪も姿勢もすべてが老いていく。それでも怒りと征服欲だけは失わない。

「ロード・オブ・ザ・リング」の世界観や映像に相当影響を受けたように思える。フロドとサムが行く荒野や高原地帯、征服者との戦闘、アラゴルンの戴冠式とアルウェンとの結婚式を思い出した。スノーホワイトが仮死状態になって白装束の姫は「ロミオとジュリエット」ジュリエットそっくりだったし、化けたカラスから悪の女王に戻るときは、戦場を飛び回ったあとの「ハウルの動く城」のイメージだし、巨大トナカイは「もののけ姫」のシシ神そのものだった。分霊箱を求めて旅を続ける「ハリーポッターと死の秘宝」のシーンも思い出した。

「鏡よ、鏡。この世で一番美しいのは誰?」
愚かである。美は一元的価値ではない。美は多元的で多層なのに、その価値が見えない女王は愚かである。魔法の鏡の価値観だけに左右されて生きることのつまらなさ。どんなに国を征服しようとも、常に美から追われる迫られるのは哀れである。価値が自分に確立せず、他に与えられる生き方は無様だ。
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