眠い目をすりすりするよ夜の中学 [2019年09月05日(Thu)]
夜間中学を全国展開していくという。文科省のプレス発表だ。夜間中学とは、市町村立の中学校で夜間授業を行う学校のことで、文科省は空白地となっている43道県・政令市に設立を求める概算要求を行った。
義務教育未修了者は少なくとも約12万人以上。基礎的な学習の場として夜間中学が有効であることに異論はない。外国人や不登校経験者が学ぶ場として貴重な存在だ。 20年以上前、山田洋次監督の映画『学校』にとても感動した。在日の人をはじめとして、貧困を主な理由として学べなかった人たちが社会的差別の狭間で苦しみながらも、力を合わせて向学心を燃やし続ける。 夜間中学がある都府県は次の9都府県。広島(広島)兵庫(神戸/尼崎)京都(京都)大阪(大阪/堺/八尾/東大阪/守口/豊中/岸和田)奈良(奈良/天理/橿原)神奈川(横浜/川崎)東京(足立/葛飾/墨田/世田谷/大田/荒川/江戸川/八王子)千葉(市川/松戸)埼玉(川口)といった具合で33校あるという。 定時制高校をこのままで、学びの場を拡大していくのはどうかとも思うが、学び直しの機会は絶対に必要だ。リカレント教育という言葉も市民権を得てきたとおりである。不登校の生徒を卒業扱いにする中学校が多いと聞く。卒業してしまったら夜間中学には通えない。制度的な改善も含めて、夜間中学から喜びの声が上がるように願っている。 (多くの個性が集まってモザイク模様の社会ができていく。夜間中学生たちよ、がんばれー) |