広島に禍害の歴史振り返り [2016年05月27日(Fri)]
オバマ大統領の広島訪問。報道はそれ一色だ。伊勢志摩サミットまで霞んでしまった。一連の日程には賛否両論あるが、核兵器を使用する判断を委ねられている世界の指導者はすべて広島・長崎に足を運ばなければならない、とする真っ当な意見に耳を傾けた結果として、その行動を評価したい。
平和公園で献花した後に行った演説で大統領は、「私たち人類は、過去に過ちを犯したが、その過去から学ぶことができる。子供たちに対して、別の道もあるのだと語ることができる。戦争が起こらない世界を作っていくことができる」と述べた。 そして、「もはやこれ以上、私たちは戦争は望んでいない。科学をもっと人生を充実させることに使ってほしい。国家のリーダーはその知恵を広島から学ぶことができるだろう」と。 原爆慰霊碑に刻まれる「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」の文が今こそ重要だ。主語はあえて書かれていない意味深な表現。戦争という過ちを犯すのは全ての参戦国である。勝者も敗者も、原爆使用国も被爆国にも責任はある。もちろん使用した者の悪魔的な犯罪行為が減殺されることはないけれども、人類破滅につながる核戦争を起こす魔性は誰にも巣くう可能性がある。戦争を望まないならば、一にも二にも実効性のある交渉が必要だ。そして広島・長崎の心情をもっと世界に伝える使命を日本はもっている。 (ホタルは平和。ホタルは愛される。ホタルは柔らかい。そして争わない) |