芸術を解せよ君は感じてる [2016年05月20日(Fri)]
音楽の授業でどんなことが学べるんだろう。今まで考えたこともなかった。島根県高等学校音楽教育研究会(要するに県内の音楽教師の会)では、「五つの力」を力説している。その五つをわたしなりに解釈してみた。
「感じ取る力」 メロディを聞くことはできる。そしてリズムで弾むこと、そしてハーモニーを楽しむのだ。複数の高さや強さをもった音が重なり合って進行していく音楽の醍醐味を感じ取るのだ。ただでは終わらない。きっと新たな地平が見えてくる。 「表現する力」 感じたら、その感動を人に伝えたくなる。きっとなる。いっぱしの文筆家になった気分で何かを伝えたくなる。きっと思いもしなかった文やイメージが頭の端にのぼってくるさ。 「創造する力」 思いもよらない表現ができたらそれを創造とは言わないかい? 変哲もない表現であってもあなたのオリジナル。始めは何のことはないかもしれないけれど、きっと他人を唸らすことになると信じるよ。その人はあなたに影響を受けていく。 「学び合う力」 そこまで行ければ自分独りでやろうなんてケチなことを考えてはいけないよ。他者に伝えること、他者から刺激を受けること。仲間同士でともに学ぶことがどれだけ楽しいか、きっとわかると思うよ。 「自他尊重の力」 音楽に限定しなくてもいいんだよ。誰にも良さがあることを深く感じとるんだよ。文化の価値に思い至ろう。きっと自分の長所を他のために役立てたいと感じられることだろうよ。世の中は自分ひとりで動いてなんかいないことが、きっとわかる。 このことを説くポスターが県内高校の音楽室に貼ってある。音を奏でることは心を奏でること。音楽を愛でることは自分自身を見つめること。音楽とは生きること。きっとステキな気分を感じられる。 (勿忘草(ワスレナグサ)はプレヤデス。秋冬の空の輝きのようだ。黄の桜型の中央から白い光を放射して昴が夜空に輝く) |