インタビュー意外な答え引き出そう [2016年02月12日(Fri)]
インタビューをする機会はそんなにないが、講演のあとに、せっかくの機会ですから質問をどうぞと司会者からふられて、人助けだと思って質問することがある。講演を十分咀嚼したうえで講師を誉めつついい気持ちになってもらって、内容を掘り下げてさらに講師の良い面を露わにしてみたいものだが、大抵はとおりいっぺんなぞるだけの質問になりがちだ。NHK元アナウンサーの山本浩氏がこう書いている。
≪インタビューの始まりは一対一の対話にある。(中略)とるべき方法論は、あらかじめ決まっている。 @インタビューする人の顔を見る A具体的に聞く B大事なことを先に聞く C答えを不用意に質問の中に織り込んでしまわない の四つだ。「具体的に聞く」とは、漠然とした質問、質問の体をなしていない質問を繰り出さないこと。「おめでとうございます」と言ってそのままマイクを突きつけたり、「これで三連勝ですね」というように、ポイントのはっきりしない質問をしたりするのは避ける。(中略)裸の質問をしない。≫ (山本浩『スポーツアナウンサー 実況の真髄』岩波新書2015年) 抽象的すぎて答えにくい質問は止めたいのだが、質問に困ると抽象に逃げてしまいがちだ。答えを質問に織り込んでしまうこと、あるある。質問するときはよくよく考えて、二の矢三の矢をあらかじめ考えておかなければいけないな。 (昨日の陽光の下の金柑の実。風のない青空だった。今日は一転して南の温かい風が吹く。春一番宣言が出るだろうか) |