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作ろうよみんなの学校どこへでも [2015年11月13日(Fri)]

fumihouse-2015-11-13T18_41_28-1-thumbnail2.jpg大阪市住吉区の大空小学校には、「みんながつくる みんなの学校 大空小」と大きく掲示してある。ここに一年間撮影クルーが入って作られた映画が『みんなの学校』で、24回目のしまね映画祭のテーマ映画ともなった。先週土曜日に大田市民会館で開かれた上映会と上映後の意見交換会に参加してきた。

冒頭と終幕に「聖者の行進」が挿入されている。ジャズナンバーで有名な黒人霊歌。明るい曲調ではあるが、元は黒人の葬儀で演奏される曲。ああ神よ、聖者の行進とともに友を天国に連れてってくださいと願う歌である。通ってくる子供にはすべて幸せになってほしいと願う大空小の思想を体現する意味合いかもしれない。

大空小を描いたこのドキュメンタリー映画は一見すると、有森裕子似の木村校長が主役である。超がつくほどのスーパー教育実践に頭が下がる。

先入観にとらわれず、知的障碍や発達障碍、問題行動をかかえる児童を統合教育の場で鍛え育てる。木村校長とチームが関わるうちに児童は変化していく。特に「他人のために」という視点と行動をもったときに生徒は格段の成長をとげる。岐路に立ったときに自分の将来も含めて意味を考えさせ、誉めて叱り、なだめすかすうちに成長は加速していく。

子供だけではない。教員も校長に感化されて長足の進歩をとげる。指導のダメ出しは厳しく、即座に対策を考えて対応しないと関西弁のパンチが飛んでくる。日々刻々がOJTであり、いいことがあれば職員室全体で喜び合う。教員たちは教育の醍醐味を味わうであろう。実践を見守る→離れる→チェックして評価する→また見守る。まさにPDCAサイクルが完結しているのだ。

一方でこれは木村校長にしかできないのでは? 教育実践のシステム化は出来ないのではないかと疑問が起こる。意見交換会で講師が言われたことが心に残る。まずは孤高の実践者が効果を際立たせ、周囲が好意的に見て、さらに応援する形ができればいい、それがシステム化につながって地域も変わり、制度も変わる端緒につながるんだと。ともあれ木村校長のような人にガンバっていただきたい。残念なことに昨年度末をもって退職されたとのこと。継承者よ出よと願う。

意見交換会では特別支援教育の現状についてさまざまな知見が語られた。私は思った。普通であることと普通でないことの違いはどこにあるんだろう。正常と異常との区別はあるんだろうか。あったとしても、無限のグラデーションの中にある。そして刻々と移り変わって正解と言えるものはないのだろう。

(大空小の生徒には、こんな鮮やかなパプリカがよく似合う。そしてツヤツヤに輝いている)
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