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ほのかなりゆらぐ秋来て心地よし [2015年09月01日(Tue)]

fumihouse-2015-09-01T18_48_43-1-thumbnail2.jpgゆらぐ光と影がある。
水面に月影が映って揺れている。海辺で波が寄せては返し陰翳をつくる。風にそよぐ木漏れ日が見えたり消えたりする。ロウソクの灯りがほのかな風にゆらいでいる。星が夜空にまたたく。

ゆらぐ流れがある。
小川がそよそよと規則的なようで不規則に下流へ向かう。雲が刻々と形を変幻自在に変えながら流されていく。電車にも不意の揺れがあって立つ客をよろめかせる。大写しになった名女優の目にみるみる涙がたまって表情がゆれる。扇風機の風がゆらいでいる。1/f(エフぶんのいち)のゆらぎが家電製品を風靡したこともあった。

ゆらぐ音がある。
大風が強弱を繰り返して街路の物を飛ばすのは恐怖だが、ピューヒュンと変化する音には楽しめる。楽器が奏でる音楽に、魂を響かす歌声が心地よいのはゆらぐから。そしてリズムと強弱にゆらぎの要素が加わって遥か遠くに気持ちが飛んでく。

蝉の鳴き声にも好き嫌いがある。私が好きなのはミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシ。嫌いなのはクマゼミ、ニイニイゼミ、アブラゼミ(声に限ってだが)。後者はすべて単調にやかましい。

ミンミンゼミを聞いてみよう。最初のひと息でタメのある「ミーン」を幾度も繰り返し、次の息から4回5回と息の続く限りに鳴き上げる。ゆらいでいる。ヒグラシは深山幽谷の趣で強弱濃淡存分にシンクロし、異世界の声鳴き響く。これもゆらいでいる。ツクツクボウシは今ちょうど盛りなり。夏の後半、秋を呼ぶ。夏が終わるよ、つくづく惜しい。ツクツクオーシ、スウィーッチン。これもゆらぐ。ゆらいで鳴くセミ愛おしい。

物事の基盤がぐらついて、社会の基盤がぐらつくゆらぎは危なっかしい。自然のささやかなゆらぎでもって、来るべき秋を楽しもう。

(秋の草花の陰で秋の虫が鳴いている。これもゆらいで心地良い。道ばたを歩けば揺らいで心癒やすもの)
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