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綱引いて怠け心とリンゲルマン [2015年08月28日(Fri)]

fumihouse-2015-08-28T17_32_04-1-thumbnail2.jpgリンゲルマン効果とは、フランスの心理学者があらわした理論で、人間は集団が大きくなるほど手を抜くというものです。

リンゲルマンはグループごとに綱引きをさせて、それぞれが出した力の総和を測りました。すると興味深いデータが出たのです。

1人で綱を引いた時の力を100とすると、2人になると一人当たりの力が93まで減ったそうです。さらに3人の場合には85。8人にしたときには、なんと一人当たりで49になりました。半減です。回を重ねるごとに筋肉に疲労がたまった、飽きた、ということで力が出なくなったとも考えられますが、それ以外の方法でも測定もされていますから、科学的に立証されたと考えていいでしょう。

経験上からも、構成員が多いと他の人が何とかしてくれるだろうと思う気持ちはよくわかります。手抜きしてしまうのです。人数が増えれば増えるほど無責任になってしまうということですね。

リンゲルマン効果を応用すると、人混みで助けを求めたいときに有益です。「誰か助けて!」ではダメなんです。「そこの黄色いシャツを着た男性!助けてください」と特定すると、手助けしてくれる確率が高まるようです。

仕事の場合でも、グループの中で責任を明確にしていくことが必要なようです。誰かが何とかやってくれるだろうと無責任な甘えが出る芽を摘んでおきます。少人数化して少数精鋭にするのもよろしいようです。

組織においてパフォーマンスを最大化するためには、罰則や強制力といった社会的圧力もある面必要なときもありますが、集団における承認欲求や自己実現欲求を満たしてやることが得策だと言います。マズローの欲求五段階説の上位の二つですね。

端的に言えば「誉める」ということです。山本五十六は言葉を残しました。「やって見せ言って聞かせてさせてみてほめてやらねば人は育たじ」と。ハツラツとした組織であるためには、自主的に発想し人の言葉にも耳を傾けながら、互いが競争的意識をもって成果を競う。それでいて倫理観やコンプライアンス意識も高い、という組織を目指していきたいものです。
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