触るのか触らないのか文化にて [2015年08月25日(Tue)]
英語圏では友好の意志を示す際、相手の体に触る。握手やハグ、キスである。そうした意志がないのに誤って触った場合には謝る。エクスキューズ・ミーと言う如くに。日本人でもそうした身体接触を伴う挨拶をするようになったが(親しい間柄に限定される)、次の文章には目が開かれた。
≪日本ではおじぎが中心であり、相手にはまず触らないことが日常ですから、人混みで接触することは、不用意で偶然であるということを互いに承知しているところがあります。道をふさいだ人(たち)に触りながら黙って進むのは日常茶飯事です。これを英語圏でやると、マナーを知らない人と取られるばかりでなく、人に触るのが目的の人物と見られ≫て誤解を受けると。(ラジオ英会話テキスト8月25日「英会話リテラシー」) まだまだ日本ではハグや握手は当たり前の日常にはなっていないんだなぁ、と認識した。 山陰線の通勤列車に乗るときに車内が混んでいると、私は乗車口から離れた通路に立つ。両サイドに四人掛けのボックス席があるから通路は狭い。駅ごとに乗車した客が通路を歩いて来ることがある。たいていは「失礼」とも「すみません」とも言わないで、私と席との隙間をすり抜けて通っていく。進行方向に向けて両の足を開いて立っている私の肩や背中を押し込むように進む奴がいる。言葉を発せずに。一度ネクラな若い車掌がいて同んじようにやったものだから、「一言断って通りなさいよ!」と注意したことがあるが、どうも私には無言の通り抜けはガマンならない。私は英語圏的なマナー感覚があるのかもしれないなぁ。 |