雲つくる21眼の巨人なり [2013年07月01日(Mon)]
巨人がいる。とてつもなく大きな巨人だ。水をつかんで投げつけて落ちた先ではどしゃ降りさ。予報不能などしゃ降りで人はおののき草木は震える。天高く水を投げ上げる。次から次へと投げてはつかみ投げてはつかむ。巨人はずぶ濡れ広くあちこち大雨だ。
巨人が水を吹いたなら風に乗せられ水しぶき。雲が流れて梅雨前線。シトシト続く長雨よ。適度に降ればいいのにさ。時折巨人が気まぐれで水のつぶてを投げつけやがる。 巨人が強く吹きすぎて水は蒸気に代わりゆく。雲に変じて空漂うよ。大きな刷毛を持ってきて薄めに掃いてスジができる。黒雲を盛ったら雨雲で、白い雲なら輝くぞ。さらに盛り上げ盛り上げて天まで届けば入道雲さ。 朝日の時間に動くとき巨人は決意みなぎって茜の色は希望色。ああ今日も働いた。暮れなずむ空を描くとき巨人はいつもロマンチック。茜にオレンジ、紫や淡いピンクも織りまぜて巨人は心震わせる。今日も一日ごくろうさん。巨人よ暴れず働けよ。巨人よみんなに益をもたらせよ。 (巨人の目のようなハスの実。眼が21個ついている) |