上に伸び首は要と大事にせい [2013年05月07日(Tue)]
頭が重い。頭痛ではない。首が痛いのだ。首を傾げたり、横になるたびに頭の重みを感じて頚が痛い。昨日の朝に少々二日酔い気味で朝風呂に入った。少し高い位置にあるシャンプーの首から液を押し出した。頚が気持ち前屈みというか、顎が突き出た位置にあった。押すという行為で力が入ったために頚に不自然な力がかかったようだ。なんともひ弱なわたしの首よ。寝違いを起こしたときと一緒である。
安定感のあるスカイツリーを見よ。634mと孤高の高さを誇りながらも、展望室の構造に美を集約し、上へ上へと伸びる尖塔が辺りを静かに圧する。昇る者、そらまちで買う者、周囲でくつろぐ者。何十万もの人びとを集めて観光地・東京の新たな名勝となった。 文部省唱歌で歌う富士山を見よ。 あたまを雲の上に出し/四方の山を見おろして/かみなりさまを下に聞く/富士は日本一の山 円錐形に広がる。それでいて機械的ではない美の象徴、日本そのもの。富士のようになってみせると宮本武蔵に言わしめた吉川文学。世界遺産として輝きを増していくであろう。 首が据わったばかりの赤ちゃんを見よ。じっと相手を見据えてつぶらな瞳がなんとも言えない可愛らしさ。首を縮めるようにしてわたしは慎重によその子を抱っこする。懐かしいこの感じ。幸せだなあ。 首を長くして行った3日のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン。東京・有楽町の会場でドビュッシーやラヴェルといったフランス近代のロマンチシズムを楽しんだ。まさに熱狂、まさに至福の時を過ごした。 脊髄、延髄という脳の一部を守る首。いたわって守ってやらなければならない。そして時には首を振って、嫌なものはイヤと断る勇気をもつことも必要だ。 |