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1-08 並木道の秘密 [2011年05月10日(Tue)]

手を振って見送ってくれる双子の老人。
そのしわくちゃの笑顔が、なんだか素敵だった。

すかさず写真を撮影して、メッセージを残した。


 『この村は双子が多いらしい!謎だ!』


父さんは、メッセージを書き終えたぼくを見て、ニヤニヤしている。


「これだけで、驚いちゃいけないよ。」


なんだよ。ちょっと、やな感じ。
いろいろ知っているなら教えてくれればいいのに。


「さあ、これからは、おまえが宝探しをする番だ。
 前を走ってごらん。」


「ええっ。無理だよ。
 道だってわからないもの。」


「大丈夫、興味をひかれたものが目に入ったら、そこに向かえばいい。
 もしそばに何かポイントがあればタブレットが教えてくれるさ。」


やれやれ。

まあ、いいか。

それも面白いかもしれないね。


自転車にまたがって、
ぼくは、また坂道を下りはじめた。

スピードを出しながら、右へ左へ曲がっていく。

父さんの背中を見ているより、
たしかに気持ちいいや。


やがて、木立に囲まれた道から抜け出し、
視界が開けた。目線と地上が近くなっている。

目の前には、美しい並木道が海に向かって伸びていた。

まるで、ぼくたちを出迎えてくれているようだ。

最後の直線の坂道をジェットコースターのように降りていく。
並木道に吸い込まれるように飛び込んでいく。


すると、あっと驚くことがあったんだ。

どこからか、心地よい音が聞こえてくる。
そして、後ろへ後ろへと流れていくんだよ。


ぼくは、気になって、ブレーキをかけた。
そして、あたりを見渡したんだ。
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