1年生向けの授業でよくする話だが、学生が寝坊して1回授業を休むと3,700円ほどのお金を捨てたことになる。こういう計算をしているのだが、どこの大学でもそれほど大きくは変わるまい。
学校へ通うためのお金は、多くの学生たちにとっては自分で出しているお金ではないし、そもそも教育とお金の関係を云々すること自体、あまりよろしくないのかもしれないが、『国民生活白書』(平成17年版)には、「大学進学の投資収益率」なる言葉が登場している。大学進学は株式と同じ「投資」の対象なのか?
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大学教育の収益率は、大学教育にかかる費用をまず投資として払込み、就職後に高卒との賃金差を定年まで毎年受け取るような金融商品の平均利回りと考えることができる。ここでは大学教育にかかる費用として、大学の教育費及び在学時に働けないことにともない得られなかった4年間の所得だけでなく、大学への進学を想定して支出したと考えられる高校時代の補習教育費、私立小学校及び中学校の授業料を加えている。
後から生まれた世代ほど教育費用はかかっているのに、就職した後得られる賃金は高卒と大卒とでその差は縮小しているために、大学進学の投資収益率は低下している。1965年生まれの学生の収益率が6.1%であるのに対して、1975年生まれのそれは5.7%である。
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5.7%というのはニュージーランドドルの外貨定期預金(1年もの)の金利とほぼ変わらない。単純に数字だけで比較すれば、大学進学はあまりお得な資産運用方法とは言いがたい。なのになぜ、君たちは大学に来たのか? なぜ大学に在籍しているのか? あまり真剣に出なくてもいいが、とりあえず自分の状況に問題意識を持ったほうがいい。