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本を読めば、授業で教えてもらえない先生に教えてもらうことができます。この世にもういない「世紀の偉人」に出会うこともできます。「人生を変えた一冊」に出会いたいと思いませんか? 本や著者との対話を通じて、自ら成長させるきっかけを作りましょう。 桜美林大学図書館副館長の堀 潔(経済学部教授)が、このブログでお手伝いいたします。
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松山真之助『仕事と人生に効く100冊の本』 [2006年07月07日(金)]
本の要旨や書評などを紹介した「本の紹介本」というのはけっこうあって、たくさんの本の内容を手軽に知ったり、面白そうな本を探したりするのに役に立つ。本学図書館2階の<019>の書棚に行くと、この種の本が置いてあるので参考にされたい。今回紹介する、松山真之助著『仕事と人生に効く100冊の本』もまさにこうした紹介本のひとつである。

★書名のリンクをクリックすると、本学図書館での所蔵状況を確認できます。

著者の松山氏は大手航空会社に勤務するサラリーマンであるが、通勤電車の中で毎日本を読み、その書評を書いてメルマガで発信することを通じて多くのすばらしい人と出会い、うらやましいほど実りある人生を獲得している(本人はどう思っているかわからないけど......)。本学にも昨年度、経済学部の講義で2度ほどおいでいただき、学生に講演をしていただいた。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

本書は、松山氏が1997年から始めたメルマガで紹介してきた何千冊のなかから、選りすぐりの100冊を紹介したものである。まえがきで松山氏はこう述べている。

本が私たちにくれるもの。それは人生のパワー、知識、ひらめき、気づき、勇気、楽しみ、癒し、共感や感動…。さまざまな要素が一冊の本から得られる。多くの先人・達人の経験や知識が小さな本に凝縮されているのだから、考えてみれば安くてためになる自己啓発のツールといえる。そんな本への投資は、もっと多くの人がすべきことかもしれない。

人間、誰しも年齢を重ねていくが、それぞれの年齢に応じてそれなりの経験が積み重ねられ、それなりの活躍の場を得ていく。本書では、その成長の過程と活躍の場を次の3つのフェーズに分けている。
(1)個人としてキラキラ光りながら生きる「ブランド・パーソン」
(2)組織人(企業人)として生きる「ビジネス・パーソン」
(3)社会貢献活動や社会起業家などに代表される「よのなか」のお役に立てる「ソーシャル・パーソン」

本書では、それぞれのフェーズで人々の心に響く書籍を紹介している。大学図書館に通う学生諸君はまずは第1ステージ。輝く個人となるために、何が必要か。松山氏は「心のあり方に効く本」「頭の使い方に効く本」「基礎体力に効く本」の3つに分けて、お役立ち本を紹介している。学生諸君が図書館を通じて、本を通じて、成長の契機をつかむことができたら、それは私たち図書館に関わる人々にとっても、すばらしいことである。
Posted by 副館長 at 16:40 | 図書館でキャリアを考える | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

柳井正『一勝九敗』 [2006年07月05日(水)]
ユニクロの代表取締役会長兼社長の柳井正氏の著作『一勝九敗』

★書名のリンクをクリックすると、本学図書館での所蔵状況を確認できます。


「会社経営の原点、会社で働くということの原点を今一度確認し、これからも一緒にやっていく仲間である役員や社員たちとそれを共有したいと思った」という柳井市の経営者としての想いがいっぱいの本だ。身近な会社の経営者が書いた本でもあるし、会社を経営している人たちは何を考えているのか、会社で働くとはどういうことか、を知る上で参考になる本だと思う。

しかし、この本のタイトルは『一勝九敗』。経営者にしてはちょっと弱気ではないかと感じる向きもあるかもしれないが、著者はこう述べている。

経営とは試行錯誤の連続で、失敗談は限りなくある。商売には失敗が付き物だ。10回新しいことを始めれば9回は失敗する。成功した経営者のなかには、もっと凄まじく「100回に1回程度しか成功しない」などとおっしゃる方もいる。「現実」はいつでも非常に厳しい。経営環境は目覚しいスピードで変化していく。そのスピードに追いつきながら経営を続け、会社を存続させていくには、常に組織全体の自己革新と成長を続けていかなくてはならない。成長なくして企業としての存在意義はない、と考えている。(p.5)

柳井氏は創業者ではなく、父の創業した会社(山口県宇部市にあった「メンズショップ小郡商事」)を受け継いだ「二代目」である。本社はいまでも山口県にある。ユニクロといえば、一般の学生諸君には、カジュアルウェアの低価格大量販売で急成長を実現したすばらしい会社、というイメージかもしれないが、この本を読んでみると、案外あちこちの事業活動に失敗したようだ。

このような「経営者の本」からこの世を生き抜くヒントとして得たいのは、何かに挑戦して失敗したときにどうやってそこから立ち直るか、ということだろう。柳井氏は本書のなかで次のように述べている。

失敗は誰にとってもいやなものだ。目の前につきつけられる結果から目を逸らし、あるいは蓋をして葬り去りたい気持ちにもなるだろう。しかし蓋をしたら最後、必ず同じ種類の失敗を繰り返すことになる。失敗は単なる傷ではない。失敗には次につながる成功の目が潜んでいるのだ。......(pp.73〜74)

読み進めていくと、なんだか希望や勇気がわいてくるような、そんな一冊である。
Posted by 副館長 at 16:39 | 経営者が書いた本 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

20年前のきょう [2006年06月29日(木)]
20年前といえば、現在の学生諸君にとっては生まれたころの話だから、思いでもなければ興味も関心もないだろうから、きょうのこの記事は副館長の個人的なノスタルジーだと思ってもらえればよい。

20年前(1986年)のきょうはどんな日だったか。本学図書館1階にある新聞(朝日・日経)の縮刷版を手に取ってみる。20年前のきょう(6月29日)は日曜日だった。この日の1面記事は、こんな感じ。

★朝日新聞
*投票まであと1週間 「中曽根手法」やはり争点」
*野党「円卓」申し入れ 党首討論、首相決断待ち
*定年60歳以上、56%に増える。労働省調査。
*栄養補給目的は不適切。厚生省検討委、血液製剤に使用基準

★日本経済新聞
*シティコープ、日本でのリース撤退。住友信託に債権売却。
*半導体「反ダンピング法停止」2品目、商務省が直接監視。
*「最高は50%台に」首相、所得税率下げで表明。
*生鮮品も統一コード。POS用、年内に作成。農水・通産省
*今治造船、幸陽船渠買収に調印

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

1986年6月29日(日)は翌週の7月6日に衆参同日選挙を控えた大事な日曜日だった。結果的にはこの選挙で自民党が衆議院で300議席を超える大勝利を収めることになる。当時の首相は中曽根康弘氏。アメリカのロナルド・レーガン大統領との個人的な信頼関係は「ロン・ヤス」関係と皮肉られたが、どこか現在の両国首脳と似たような関係でもある。しかしながら日米間では半導体をめぐる貿易摩擦が深刻だった。

日経の一面左には「市場創造」という特集記事が掲載されている。見出しは「新人類の感性に訴え、個性派ブランド志向」。流行に飛びつきやすい若者は、今も昔も市場のリード役だ。そういえば、我々(当時の)若者は「新人類」と呼ばれていたなぁ......。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

例えば5年前でも10年前でも、自分の生きてきた過程を振り返り、あの頃何を考えていたか、どんな生活を送っていたか、現在との対比で振り返ってみることは、意外に楽しい。図書館での楽しみを、またひとつ発見したような気がする。
Posted by 副館長 at 16:44 | 図書館で調べる | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

大学進学の投資収益率 [2006年06月27日(火)]
1年生向けの授業でよくする話だが、学生が寝坊して1回授業を休むと3,700円ほどのお金を捨てたことになる。こういう計算をしているのだが、どこの大学でもそれほど大きくは変わるまい。

学校へ通うためのお金は、多くの学生たちにとっては自分で出しているお金ではないし、そもそも教育とお金の関係を云々すること自体、あまりよろしくないのかもしれないが、『国民生活白書』(平成17年版)には、「大学進学の投資収益率」なる言葉が登場している。大学進学は株式と同じ「投資」の対象なのか?

★書名のリンクをクリックすると、本学図書館での所蔵状況を確認できます。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

大学教育の収益率は、大学教育にかかる費用をまず投資として払込み、就職後に高卒との賃金差を定年まで毎年受け取るような金融商品の平均利回りと考えることができる。ここでは大学教育にかかる費用として、大学の教育費及び在学時に働けないことにともない得られなかった4年間の所得だけでなく、大学への進学を想定して支出したと考えられる高校時代の補習教育費、私立小学校及び中学校の授業料を加えている。

後から生まれた世代ほど教育費用はかかっているのに、就職した後得られる賃金は高卒と大卒とでその差は縮小しているために、大学進学の投資収益率は低下している。1965年生まれの学生の収益率が6.1%であるのに対して、1975年生まれのそれは5.7%である。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

5.7%というのはニュージーランドドルの外貨定期預金(1年もの)の金利とほぼ変わらない。単純に数字だけで比較すれば、大学進学はあまりお得な資産運用方法とは言いがたい。なのになぜ、君たちは大学に来たのか? なぜ大学に在籍しているのか? あまり真剣に出なくてもいいが、とりあえず自分の状況に問題意識を持ったほうがいい。
Posted by 副館長 at 17:23 | 図書館で調べる | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

あの会社は倒産しないだろうか? [2006年06月22日(木)]
景気回復傾向がみえてきたことと、2007年問題(=団塊世代の大量退職)への対応もあってか、今年の4年生の就職動向は以前と比べればかなり好転してきているようだ。しかし、こんな時期だからこそ、会社選びは慎重にしたいものだ。

この観点からいえば、企業の決算書を読むことは非常に役に立つ。このブログでも、以前、会社の決算書を読むことの重要性と、決算書の読み方の解説書を紹介したことがある。しかし、こうした解説書を読んだ上で企業の決算書を調べることは、若干骨の折れることだ。経済学・経営学を専門に学んでいる学生ならまだしも、文学や芸術系の学生にはちょっと厳しい。

そこで、今回から、何回かに分けて、決算書の読み方を少しずつ(気が向いたときに)簡単に紹介したいと思う。第1回めは企業の「安定性」、つまり企業がどの程度倒産しにくいか、を簡単に調べる方法を伝授する。

この記事さえ読めば、マトモな大学生なら図書館のデータベースを使って、企業の安定性についてそれなりに調べられるはずだ。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

アタリマエのことだが、企業を設立し運営するためにはお金が必要である。企業がお金を集めることを「資金調達」と言うが、資金調達の方法には大きく以下の2つの方法がある。

(1)自分で集める
主に、株式を発行して株主からお金を集める方法。集めたお金で企業を経営し、得られた利益の一部を「配当」という形で株主に還元する。利益が大きくなれば株主が得る配当も大きくなるが、利益がなければ配当も当然ゼロである。また、企業活動が長期にわたれば、過去に得た利益の蓄積が原資となって、新たな設備投資や販売投資が行われるようになる。

(2)他人から借りる
他人や他の企業から借金してお金を集める方法もある。企業に対するお金の貸し手の代表例は「銀行」。もちろん、借りたお金は利子をつけて返さなくてはならない。儲かろうが大赤字だろうが関係なし。

会計の専門用語では、(1)の自分で集めたお金のことを「資本」、(2)の他人から借りたお金のことを「負債」と呼ぶ。企業は「負債」と「資本」との合計金額を元手にビジネスを行うのだ。ただし、ビジネスというのは簡単にうまくいくものではない。儲かるときもあればそうでないときもある。借りたお金は貸し手の都合でいつ返済を求められるかわからない。だからなるべくなら、企業は負債を少なくしておいたほうが安定的である。借りた金が返せなくなれば「倒産」ということになってしまうのだから。

論理的には、集めたお金のうちの半分以上が「資本」であれば、その企業は「安全である」と言える。もし、(まずありえないことだが)すべての貸し手が同時に全額返済を要求しても、返済できるだけのお金が残っていれば倒産しないからだ。

集めたお金のすべて(「負債」+「資本」)のうちの「資本」の割合のことを「株主資本比率(あるいは自己資本比率)」と言う。「株主資本比率」が高ければ高いほどその企業は「安定的(=倒産しにくい)」であるが、一応の目安として、株主資本比率が50%以上であることが企業の安定性の目安となる。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

図書館のデータベースで「eol DBタワーサービス(有価証券報告書)」というのがある。ここで見てみたい企業の名前を検索画面に入力し、貸借対照表を見よう。


トヨタ自動車の貸借対照表を見ると、同社の負債合計は3,013,181(百万円)、資本合計は6,057,810(百万円)である。したがって、株主資本比率は、6,057,810÷(3,013,181+6,057,810)=0.668となる。トヨタ自動車について言えば、集めたお金のうちの3分の2が自分で集めたお金である。さすがは優良企業、安定感ばっちりである。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

「eol DBタワーサービス(有価証券報告書)」には、条件を絞り込んで企業を検索する機能もある。実は、トヨタほど有名でなくフツーの学生は誰も知らないような企業でも、トヨタ以上に安定感ばっちりの企業はいっぱいある。時間があるときに、こういう企業を探してみるのも面白い。

図書館は学生諸君の勉強を支援するだけでない。図書館に所蔵されている書籍・雑誌やデータベースは卒業後の進路を考える目的でも利用可能なのだ。図書館は、頼りになるかもしれない......。
Posted by 副館長 at 13:57 | 図書館で調べる | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

データベース講習会2種類 [2006年06月15日(木)]
オンラインデータベースの利用講習会が行われます。

●LexisNexis利用講習会
日時:06/16(金)12:50〜14:20
場所:太平館 A403教室

LexisNexisは世界最大の法律及びニュース、ビジネス情報データベースです。 世界各国の法令・判例・ローレビュー・特許・その他法律関連文献以外に、世界各国の主要新聞、雑誌、企業情報なども多数収録しています。 英語他、フランス語、ドイツ語、スペイン語など多言語媒体のニュースもおとりいただけます。 今回は基本操作及び、お役立ち機能を中心にご紹介致します。なお、この講習会は菅沼雲龍先生の授業の一環として行うもので、従って学生諸君の参加も大歓迎、とのことです。

●ProQuest利用講習会
第1回:06/21(水)4時限・明々館A-602 PC教室
第2回:07/03(月)4時限・明々館A-603 PC教室
第3回:07/03(月)5時限・明々館A-603 PC教室
(※同じ内容で3回実施します。ご都合のいい日程・時間帯でご出席ください。)

ProQuestは英文の雑誌や新聞、レポートなどの出版物を検索して全文が読めるデータベースです。世界中の主要出版社から集めた信頼のおけるリソースと受賞経験のある検索インターフェースで、必要な情報をすばやく検索でき、研究リサーチや論文作成に役立ちます。セミナー開催にあたっては、 ProQuest 日本支社の担当の方が説明してくださいます。ぜひ、ご参加くださいますようご案内申し上げます。

なお、参加人数確認のため、参加希望の方は出席される日時をご記入の上、図書館情報サービス課宛メールで申し込む他、図書館本館カウンターでも申し込みを受け付けています。
Posted by 副館長 at 19:53 | お知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

商売人としての感激は「大儲け」では得られない [2006年06月12日(月)]
古い本だが、松下電器の創業者である松下幸之助の著書『商売心得帖』を図書館から借り出してきて読んでいる(現在、私が借りているので「貸出中」になっていますが、近日中に読んで返しますので、興味のある方は予約しておいてください)。 この本、昭和48年に出版された本だが、いま読んでも「なるほど」と思わせる内容が満載の本だ。おおむね見開き2ページで1つのお話がまとめられているので、読みやすい。

★書名のリンクをクリックすると、本学図書館での所蔵状況を確認できます。

しばらく読み進めていくと「商売冥利」というお話に出会った(「しょうばいみょうり」と読みますよ、念のため)。話は、松下幸之助が若い頃に先輩から聞いた話だそうなのだが、あらまし、こんな話だ。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

ある町に立派なお菓子屋さんがあって、ある日そこに乞食(こじき)がまんじゅうを1個買いに来た。立派なお店で、乞食が来るような場所ではないのだが、そのお店のご主人は自らまんじゅうの包みをその乞食に渡し、代金を受け取ると「まことにありがとうございます」と深々と頭を下げた。

乞食が出て行った後で、店の従業員が不思議そうに主人に尋ねた。「どんなお客さまにも、ご主人自らお渡しになったことはないと思います。なぜ、あんな乞食に、ご主人さまがお渡しになるのですか?」

主人は答えた。「よう覚えておきや。これが商売冥利なのだ」。「いつものお客さまはお金のある立派な人ばかり。だからこの店(のような立派な店)に足を運んでも不思議はない。だが、あのお客さま(=乞食)は、いっぺんこの店のまんじゅうを食べてみたいということで、自分が持っているなけなしの全財産をはたいて買うて下さった。こんなありがたいことはないではないか。そのお客さまに対しては、主人の私自らがこれを差し上げるのが当然だ。それが、商売人の道というものだよ。」

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

これだけの話なのだが、松下幸之助は何十年たってもこの逸話を覚えていたそうだ。そして、このようなところに、商売人としての感激を味わうのが、本当の商売人の姿ではないか、と述べている。これから社会に出る学生諸君の多くがビジネス(=商売)の世界に身を置くことになる。ビジネスマンになる前にこういう話は知っておくと損はない。
Posted by 副館長 at 16:24 | 図書館でキャリアを考える | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

「紀要」を手にとってみよう [2006年06月08日(木)]
大学の先生は学術研究者でもある。だから、大学には「紀要」というものがあって、大学の先生たちの研究成果(=論文)を公開している。国内の各大学は紀要を相互に送りあっているので、大学の図書館には必ずいろんな大学の紀要がある。本学図書館では1階のフロアにあるので、一度立ち寄ってみるといい。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

自動車産業についての文献を調べていると、例えば「藤本隆宏」という人の名前をよく目にする。この人は、どうやら自動車産業を専門に研究している人らしい。何か一冊でいいから手にとってみよう。通常、本の一番最後のほうに「著者紹介」の欄があるはずだ。そこをみると、藤本隆宏氏は東京大学経済学部教授である、ということがわかる。

であれば、藤本先生は東京大学の紀要に何か書いているはずだ。蔵書検索で「東京大学」「経済学」の2つをキーワードに検索してみると、『経済学論集』『東京大学経済学研究』の2つの雑誌が検索された。1階に行って、この2つの雑誌を手に取ってみよう。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

東京大学経済学部のウェブサイトに行ってみると『経済学論集』のページがあって、最新号の目次とともに、過去に誰がどんな論文を書いているかが公開されている。こういうものも調べてみると、よりスムーズに目的の論文に到達することができる。

ただ、私は、一度、学生諸君に、大学の紀要というものを手にとって見てもらいたいと思う。「論文」とはどういうものであるか。何が「研究」なのか。お手本となるものを知って、自らの卒業論文や修士論文の作成に取り組んでもらいたい。

例えば、いま君たちが授業でお世話になっている先生や、君たちが使っているテキストブックを書いた先生がどんな研究をしているのか。世の中にどんな「研究」があるのか。紀要をぱらぱらめくりながら、知ってほしい。授業を聞いているだけでは、テキストを読んでいるだけではわからないさまざまなことを知ると、授業も、自身の研究も、楽しくなることだろう。
Posted by 副館長 at 17:26 | 図書館で調べる | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

久米信行『メール道』 [2006年06月07日(水)]
国産Tシャツメーカー・久米繊維工業(株)の三代目社長、久米信行氏の著作である『メール道』は、「経営者の書いた本」という以上に「人生の参考書」とも言うべき一冊である。

★書名のリンクをクリックすると、本学図書館での所蔵状況を確認できます。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

メール(e-mail)はいまや私たちのコミュニケーションツールとして非常に一般的なものであるが、あまりにも急速に普及したがゆえに、ときおり、「読めば心が寒くなり、時には怒りを覚えるような『非道メール』」も、たくさん受け取るようになった。

● 自己紹介のない初めてメール
● 自己中心的で高飛車なメール
● タイトルや差出人のないメール
● 電子書名がついていないメール

などは日常茶飯であるが、何の気なしに送ったこうした「非道メール」がきっかけで、縁も信用も失ってしまうとしたら、それは残念なことである。困ったことに、会えばいい人なのに、書いたメールがよくなかったために、会う前の段階でよくないレッテルを貼られてしまうかもしれないのだ。

メールは文字だけのコミュニケーション。だからこそ、デジタルだからこそよけいに人柄がにじみ出るのだ。あなた宛に送られてくるメールのなかに、読まずに捨ててしまうメールはないだろうか。ひょっとすると、あなたのメールも、誰かにとっては「読まずに捨てられてしまうメール」かもしれない。

どうすればメールを読んでもらえるか。どうすればメールで心が伝えられるか。それは、メールを書く以前の書き手の心得次第だ、と久米社長は言う。素直に、心をこめて、相手の気持ちを思いやりながらメールを書く。近い将来、社会の一員となる学生諸君にとっても、必読の一冊である。

なお、久米社長の二番目の著書、『ブログ道』は現在のところ、図書館には所蔵されていない。しかし、パーソナル・ブランディングのツールとして、ブログはきわめて重要である。あわせて読むことをお勧めする。
Posted by 副館長 at 20:51 | 経営者が書いた本 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

競争とは? ルールとは? [2006年06月02日(金)]
卒業するまでに一度でいいから独占禁止法の勉強をしておいてほしい、と以前このブログで学生諸君にお願いをした。うまい具合に、最新号の『経済セミナー』(2006年6月号)の特集は「競争って何だ!? ルールって何だ!?」である。

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●独占禁止法とは何を目指す法律であるか?
●最近改正されたがその理由は何か?
●法律を運用する「公正取引委員会」とはどんな役所か?
●入札談合をいかに防止するか?
......などなど、基礎的なことから最近の動向までコンパクトに触れられている。

    ◆   ◇   ◆   ◇   ◆

ちなみに、『経済セミナー』という雑誌(日本評論社)は、経済学・経営学を勉強する人たちにはとっても参考になる雑誌である。最近の研究動向や新刊の専門書案内まで、論文やリポートのネタ探しにも使える。一見わかりにくい理論をやさしく解説する連載コーナーも充実しているので、経済学の自学自習にも適している。
Posted by 副館長 at 13:38 | 図書館で調べる | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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