第2回ふっこうカフェ テーマ:復興計画づくりと地域づくりの現状と課題
話題提供者:白川 由利枝さん 仙台市企画部
◆今回の震災の振り返って今回の地震を振り返りながらもう1回仙台市の被害についてみなさんと一緒に考えたいと思います。
仙台市でも宮城野区で震度6強。その他のところでも震度6弱。太白区で5強。
津波は仙台港で7.2mということで浸水面積も7,500ヘクタール。
浸水区域にお住まいの方は8,100世帯の2万2,000名というたいへんな数になります。
仙台市では昨日現在でなくなられた方は、お名前の分かった方だけで649名。
行方不明の方が210名です。
避難所の数が1番多かったときで255箇所。
10万を超える方が避難されていました。
仙台市の人口が104万ですので1割を超える方が避難していたということになります。
今現在は23箇所の避難所に2,200の方がいらっしゃいます。
東部沿岸部、たとえば荒浜などはかなりの打撃を受けて、ほとんど壊滅状態です。
このあたりの地域は仙台市にとって大切な農地でした。
1,800ヘクタールくらいあり、仙台市の農地がかなり集中しているところですから、この地域の被害というのは相当大きいものになっています。
それから仙台港のあたりの工場や白鳥団地等、住宅が密集している地域も随分水をかぶっています。
また、西部の丘陵地域の宅地の被害もかなり出ています。
4月7日の最大余震でかなり宅地の被害というものも丘陵地に広がりました。南光台など東や北の方にも宅地の地割れというものが起きています。
また、かなりな数のマンション・ビル・住宅がひびわれていたり屋根や瓦が落ちたり、いろんな形で被害を受けています。
◆震災復旧の現状についてこういう状況を受けて、まずは仮設住宅の建設を急いで進めております。
東部地域の田園地帯で昔から住んでらっしゃる方々は、一緒に住んできた繋がりとか先祖伝来の土地を守りたい、農業をこれからも続けたい、そういう気持ちの方がたくさんいらっしゃって、できる限り元いたところの近くで、みんなで一緒にまとまって仮設住宅に入居したいという要望があります。
沿岸部には到底建てられませんからみなさんに納得していただけるような場所に建てるとなると、場所が限られてしまうのでいろいろ様子を見ながら、お住まいだったところにできるだけ近いところに増やしていこうとしているところです。
お住まいだったところに強いつながりを感じながらこれからも暮らしたいと思う方々がいて、そういった農村部あってこその仙台だなって改めて感じているところです。
また震災の前から仙台にも買い物難民がいるという話や見守りしてもらえなくて、孤独に暮らしている人もいるという話がありましたが、この震災によりその問題が改めて顕在化しています。
家や道路などの施設を優先させて考えがちですが、日常生活の安心を支えるサービスの先に施設があって、それだけではやはり生活はできないっていう状況が明らかになっています。
◆復興計画について「復旧から復興へ、未来を見据えた新たな活動の段階」現在は応急復旧については随分見えてきたので、そろそろ復旧と併せて復興も考えていかないと、このままだと元の通りのまちに直されてしまう。
元の通りに直すのでは復興にはならないと思います。
そうでなくても仙台市の人口は今のところほんのちょっと伸びていますけど、そのうちにピークを迎えてそこからなだらかに減少を辿っていって、10年後にはやはり人口は今よりも減っていますし高齢化も25%を超えていわゆる超高齢化という時期を迎えます。
そういう未来を見据えた復興を考えなくてはならないと思います。
「復興のまちづくり。新たな次元の防災・環境都市へ」それから、みなさん地震のときにご自宅が無事でもいろんなことで困ったことが多かったと思います。
1つ目はまず電気ですね。
全部が停電してなかなか復旧しなかった。復旧するのに3日4日かかった。
その結果、エレベーターが動かないとか暖房が使えないとか、学校とかマンションとかポンプアップしているところは水が出ないというところも多かったと思います。その電気が本当はどういう状況だったかというと福島の原発の事故がありましたように、電気に依存する生活やその電気の作り方についても考えなくてはいけないと思います。
それからもう1つはガソリンです。
ガソリンがなかったことで応急復旧がものすごく遅れた、物流が止まった、この2つがすごい打撃だったと思います。
これから復旧をして新しいまちを作っていくときにエネルギーと燃料の問題をどうしていくのかというところも含めて、新しい次元の防災都市にならなくてはいけないと思います。
それから私たちの生活ももっと省エネにならないといけないと思いますし、そういう意味で環境の問題について考えて杜の都だったはずの仙台が絶対にリードしていかなきゃいけないという責任があると考えています。
「絆」と「協働」を基調に停電して信号が点いていない中、車も通っていたし、人も随分歩いていたんですけど何故かスムーズになんとなく遠慮し合って、交通事故が起こらなかった。
そういう助け合いを私たちは自然にできた。そういうところが改めて見えてきた。
それはこれからの暮らしにも必要なことで、そういう意味で絆と協働をもう一度考え直して新しいビジョンの中に組み立てていきたいということを考えているところです。
「安心」と「再生」をめざす復興事業の推進それから安全と再生を目指す復興事業。
とにかく安心・安全。これって一番希望に繋がることだとしみじみ思っています。
被災した方が安心できる生活再建。
それから安心を支えるライフライン。
施設やサービス。それから痛手を負った経済とかコミュニティの復興と再生。当然仙台だけが復興すればいいということではなくて、東北に支えられて、支えながらここまできたという責任を果たさなくてはいけない。
以上が、これから復興計画を作っていく上での柱にしたいと、私たちが考えているところです。
◆計画策定のスケジュールについて現在は、まずは東部にお住まいの方からお話を伺っているところです。
東部の復興については、場合によっては集団移住等も含め、どのように居住していくか、どのように農業を再生させていくかという大きな課題があります。
そこで町内会長さんや地域のまとめ役の方々などに集まっていただいて、どのような意見や考えをお持ちかということをお伺いする作業を行っております。
5月からは5月末の復興ビジョンの策定に向けて進んでいくのですが、これもみなさんの意見を聴きながらということを基本に考えております。
全員からお話を聞くのは難しいので、アンケートなども交えながらと思っています。
6月はちょうど市議会の時期になりますので、ビジョンの骨格を持って、いろんな地域に出向き、居住地域の危険性など話し合いながら、東部だけではなくて西部の丘陵地など、全市的に意見も聴きながら、8月頃には計画の中間案を策定していきたいと思います。
復興計画というのは計画の実行に関わる市民の声を聞かないで作れるものではないのだろうという思いですね。
計画作りが目的ではなくて市民の復興が目的ですから、その方々の思いが入っていなければ実現には至らない。
そうならないためにも計画の段階から市民のみなさんと一緒に作っていきたいと思っているところです。