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サポセン@仙台
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2015年06月22日(Mon) 味噌が導く再起の決意


国道4号仙台バイパス・蒲町交差点を東に進むと左手に「おにぎり茶屋ちかちゃん」がある。経営するのは、佐々木こづ恵さん(38)。母の千賀子さん(62)と店を切り盛りしている。父の均さん(62)が育てた地元産ひとめぼれだけを使ったおにぎりはボリューム満点だ。昼どきには、子ども連れから高齢者まで幅広い世代で賑わう。

おにぎりと並び、味噌もまた売りの1つだ。地元産の大豆と米を仕込み、余計な手を加えず仕上げた自家製味噌は、ほんのりと甘さを感じるまろやかな風味。味噌おにぎりやしそ巻きは大勢の客が買い求める定番の人気商品だ。

実は、被災者であるこづ恵さんを再起へと力強く導いたのが、味噌だった。

 震災当日、若林区荒井神屋敷にある佐々木さん方の蔵には、こづ恵さんも加わる転作大豆の加工・販売グループ「神屋敷仕込み味噌クラブ」が仕込んだ味噌樽が貯蔵されていた。津波は神屋敷にも押し寄せ、自宅は床上浸水。「味噌もきっと駄目に違いない」。蔵を開けてみると、予想に反し、味噌樽がほぼ仕込んだままの姿で残されていた。蔵いっぱいに詰め込んだ樽が水に浮きながら互いに支え合い、倒れずに無事残ったのだ。味噌はまるで一筋の希望の光だった。

自宅の片づけ、味噌の手入れ、出荷可能な味噌の販売…と慌ただしく日々は過ぎた。周囲を振り返る余裕ができたのは、その年の夏、土用の頃だった。手入れ・販売を通じて味噌クラブのメンバーに一体感が産まれ、味噌を求めて神屋敷を訪れるお客さんもできた。「メンバーやお客さんの集う場所を作りたい」。想いを形にしたのが「ちかちゃん」だった。

2013年5月の開店から2年。経営も軌道に乗った。13人の従業員の多くが、味噌クラブ時代から苦楽を共にしてきたメンバーだ。「流されず残った味噌がメンバーとの絆を深めてくれた。お客さんがホッとする味のおにぎりと味噌を、仲間とともにこれからも作り続けたい」。厨房にこづ恵さんの決意の言葉が弾んだ。


味噌が導く再起の決意.jpg
▲自慢のおにぎりを手に、こづ恵さんは「震災で失ったものもありましたが、得たものもたくさんありました」と噛み締める。



(名取市 庄司かほり)
2015年06月22日(Mon) つなぐことが、力になる!〜くるまぁと、野菜販売にかける思い


空き地に、一台の軽トラックが入ってきた。ピーマン、人参、なすびなど、車体には色とりどりの野菜が描かれている。仙台の社団法人ReRoots(リルーツ)のプロジェクト、若林区とれたて野菜お届けショップ「くるまぁと」の移動販売車だ。

ReRootsは、東日本大震災直後の2011年4月に発足。大学生主体で、津波被災が大きかった若林区を中心に復興支援、地域おこしなどの活動に取り組む。



毎週土曜の午後、七郷中学校脇の空き地と、荒井東公営復興住宅敷地内の2ヶ所に、店を出す。扱うのは、被災を乗り越え農業を再開した地元農家の野菜だ。



この日は大学生6人が売り子を務めた。開店からほどなく客が集まり、一輪車に乗った女の子が大学生と遊び始めた。



「生産者、消費者双方の意識が変わる必要があると思うんです。野菜の向こうに人が見えれば、生産―販売という仕事に、新しいつながりと価値が生まれる」。大学2年生の大里武さん(19歳)は語る。



活動日の午前中に生産者を訪ね、集荷する。野菜の特徴や栽培の労苦などを聞き、買い求める人に伝える、客の反応を、生産者に毎週レポートしている。



出荷農家の一人、佐藤久一さん(60歳)は農薬の使用量を全体的に減らした。



「コミュニティ作りは、まず顔見知りになることから始まる。つながりが生まれ、地域の人が地元の問題を自分たちの力で解決するようになったらうれしい」

14年8月からの活動で一番嬉しかったことは「店頭で震災後初めて再会したおばぁちゃんたちの笑顔を見たこと」と振り返る。



大きな痛手を受けた被災地を、若者たちの小さなトラックが駆け回る。野菜を通してかける橋が、地域の力を引き出そうとしている。


つなぐことが、力になる!〜くるまぁと、野菜販売にかける思い .jpg
▲販売車の前に立つ大里さん(右から2人目)らReRootsのメンバー。生産者と消費者をつなぐべく、手にした野菜には生産者の名を冠している。



(仙台市青葉区 前川珠子)
2015年06月22日(Mon) 市民ライター講座2015 <第1弾> 取材記事を公開します


5月22日、5月29日、6月5日、6月12日の毎週金曜日、仙台市市民活動サポートセンター(仙台市青葉区)で2015年度「市民ライター講座」を開きました。昨年に引き続き、河北新報社とサポセンの共催です。

参加者は14人。河北新報社デジタル推進室記者の大泉大介さんから、取材を成功させるためのコツ、伝わる記事を書くための基本を学びました。

5月30日には、「震災を経て」をテーマに仙台で活動する5つの団体を取材。記事を書くことに挑戦しました。

取材をしたのは、次の5団体です。

■一般社団法人 ReRoots(リルーツ)

■おにぎり茶屋ちかちゃん

■おはようシアター

■福住町内会

■南蒲生復興部



14人が書いた記事は、本日22日(月)から28日(日)までに、順次公開していきます。

市民の視点から、市民が主体的に行う活動を捉え発信しています。記事を通じ、震災を乗り越え活動を続ける団体を多くの人たちに知ってもらいたいと思います。



(仙台市市民活動サポートセンター 葛西淳子)
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