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2017年12月21日(Thu) 母と向き合い、自分の内側を語る


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

 北仙台のマンションにある「カウンセリングルーム・けやき館」の一室。心理カウンセラーの佐藤美佐子さん(58)仙台市青葉区=が、「母と自分を語る会」を開いている。母親との関係に悩み、生きづらさを抱えている人たちが集う。男女問わず、年齢は20代から70代まで幅広い。他言しない、アドバイスしない、批判しない。言い放し、聞き放しの会で、安心で安全な場所と時間を提供している。
 
 佐藤さんは、市職員として31年間、窓口で市民の話を聞いてきた。2011年3月に「ベーチェット病」を発症。同月11日、東日本大震災発災が起きた。昼は震災支援、夜は通常業務という激務が重なり、体調が悪化した。「あの頃は、仕事に支障が出るなら辞めるべきだと考えていた。自分を大事にできず、周囲のことばかり優先していた」と振り返る。退職後は、在職中から専門的に学んでいた心理学に打ち込んだ。
 
 心理カウンセラーとして新たに仕事を始めた頃、「母が重たい」と特集するテレビ番組に目が留まった。「子離れできずに依存してくる」「完璧を求めてくる」など母に対する率直な思いが紹介されていた。視聴者からも多くの意見が寄せられていて、関心の高さに驚いた。
 一方で、「これも自分を思ってのことだから」と考えると、罪悪感を抱き葛藤する人も多い。「母親を悪く言うなんて」と周囲から批判されるのを恐れ、口に出せずに抱え込む。「話せる場がないなら私が作ろう」。お互いに同じ悩みがあるから安心して話せることがある。佐藤さんは、自助的グループ立ち上げに、これまでの経験や学びを注いだ。

 参加者の中には、くり返し話しているうちに、母親と自分の密接な対峙から、少しずつ距離を取れるようになる人もいる。佐藤さんは、「まずは、自分を大切にする。母親が苦手とか嫌いとか受け入れがたい嫌悪感も含めて、自分の感覚に正直になれる時間が大事です」と語る。

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▲参加申し込み不要。毎月第2土曜日午後1時、佐藤さんが笑顔で迎える。

(仙台市青葉区 高山浩美)
2017年12月09日(Sat) 川博士 川の良さを子どもたちに伝える


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

 仙台市中心部を流れる広瀬川のほとりに、今日も「川博士」はいた。地域の子どもたちにそう呼ばれているのは、仙台市青葉区の菅原正徳さん(38)だ。菅原さんは、自然や地域の魅力を伝えようと、市民や小学校向けに環境学習プログラムを提供する団体「カワラバン」の代表を務めている。
 広瀬川は「杜の都仙台」のシンボル。アユやカジカガエルなどが生息し、秋にはサケが遡上する。子どもたちに、川遊びや釣りなどを通じて、川に生息する様々な生き物と、自分たちとの関わりを学んでもらう。平日はもっぱら菅原さん一人で活動する。土日のイベントには、活動に賛同する10人ほどの仲間がボランティアとして駆けつける。

 菅原さんは大学卒業後、環境系のNPO法人に就職し、川の環境保全に携わった。2010年に退職し、次世代への環境教育に力を入れたようと、翌11年1月にカワラバンを立ち上げた。
 カワラバンの名の由来は主に二つある。かわら版は昔の広報媒体。地域の川の良さを広く伝えること、そして川を見守る番人という意味が込められている。「当たり前のように流れる広瀬川が、魅力的な地域資源だと気付いてほしい」。伝える番人として、使命感を抱く。

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▲愛する広瀬川のほとりに腰をおろす菅原さん

 独立直後に起きた東日本大震災では、放射能の問題で川遊びを懸念する小学校がいくつかあった。保護者や学校の理解もあり、徐々に活気を取り戻した。立ち上げ当初学校向けのプログラムは延べ、2000人ほどだったが2017年には4000人まで増えた。
 川の魅力を知る人が一人でも増えれば、その環境を守る人も増える。誰もが川という地域の魅力を伝え、見守る番人だ。菅原さんは、環境教育の大切さを改めて実感した。

 楽しかった思い出は、地域への愛着を育む。「子どもたちが大人になったとき、『そういえば小学生の頃、広瀬川にはいろんな生き物がいたなぁ』と思い出してくれたら」と川博士は願う。

(仙台市青葉区 小松敏明)


2017年12月07日(Thu) 働く人の強い味方現る!


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

 ブラック企業という言葉がある。近年職場での問題は、人間関係、過重労働、残業代の未払い、ハラスメント(様々な嫌がらせ)など多様だ。家族や友人には話しにくいこともある。
 「第三者だからこそ安心して話せることがあります」と話すのは、市民活動団体WorKafe代表の佐々井悠也さん(37)。「WorKafe」には、働くこと(Work)について、カフェ(Café)のように気軽に話せる場。という意味が込められている。「職場の悩みを打ち明け、共有し、解決の橋渡しをする」がコンセプトだ。職場の悩みを相談し合う座談会や、労働に関する法律等の勉強会を開く。ときには労働組合や弁護士など問題を解決するために専門家につなぐこともある。

 スタッフは、5人。正社員に限らず、パート、アルバイト、派遣、フリーター、大学生、主婦など様々な立場の人が参加している。月2回、仙台市市民活動サポートセンターに10人前後が集まる。お互い相談者と解決者の立場ではなく、フラットに相互の問題を解決し合う関係を大事にしている。
 
 活動の始まりは、2014年。「働く人」が主体的に問題解決する場を作ろうと、仲間や学生に声をかけた。佐々井さん自身もかつて、職場で悩みを抱えていた一人。労働基準法を守ってもらえない、罵倒されるなど辛い経験をした。我慢するか辞めるしかない中、自ら労働組合を立ち上げた経験がある。
 
 WorKafe参加者の中に、組合を立ち上げ、職場環境の改善に奮闘する人がいれば、スタッフが経験やネットワークを駆使し支える。娘を過労死で亡くした人が座談会に参加したこともある。「もしこのような会があって、誰かに話せていたら、娘は死なずに済んだかもしれない」。過労死や過労による自死も、他人事ではない。佐々井さんは、活動の必要性を改めて噛みしめる。
 最近では、WorKafeの活動に影響を受け、東京、大阪でも立ち上がった。「WorKafe仲間」が全国に広がりつつある。
HP:http://workafe.nomaki.jp/

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▲活動について語る佐々井悠也さん

(仙台市青葉区 大塚真実)



2017年12月05日(Tue) 労働問題、解決への橋渡し


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

「有休休暇が自由に使えない」、「派遣社員なので肩身が狭い」、「上司からパワハラを受け心身ともに疲れている」、「転職したい」、「職場でのコミュニケーションが円滑にいかない」。職場で悩んでいる人がいる。   
 「WorKafe(ワーカフェ)」は、働く人同士が悩みを打ち明けて、共有し、解決への橋渡しをする場だ。代表の佐々井悠也さん(37)=仙台市宮城野区=は、「職場や家庭で相談できない人がいる。一人で悩みを抱え込まないで気軽な気持ちで活動に参加して欲しい」と話す。

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▲「解決への糸口を一緒に探します」と話す佐々井さん

 ブラック企業、ブラックバイトなど、過労死や長時間労働が問題視されている現代。「悩みが深刻になる前に、働く人同士が主体的に話せ、受け皿となる活動が必要だ」と感じ、2014年に発足した。スタッフは5人。参加者は活動を重ねるごとに、年々増えていった。 
 
 ワーカフェの活動は、大きく3つ。労働問題の解決法を学ぶ「勉強カフェ」、解決へ行動する人向けの「相談カフェ」、気兼ねなく話し合う「座談カフェ」がある。月2回、週末に市民活動サポートセンターの1室で行っている。20〜70代の社会人、主婦、大学生、毎回15人程が集まる。参加費は月500円だ。
 
 座談カフェは、悩みを率直に話すことから始まる。参加者の一人は、「とても緊張して参加したが、参加者同士がフラットな立場なので、気軽に相談することができた。気持ちがスッキリした」と、前向きな気持ちを語る。座談カフェの特徴は、スタッフが参加者に代わって問題を解決するのではなく、参加者が相互に解決のアドバイスをし合い、参加者がそれらを主体的に活用して問題解決に取り組めるようサポートするところだ。場合によっては利用できる制度やその分野の専門員を紹介する。自分で解決できれば自信にもつながる。

 境遇は違うが、膝を突き合わせて話した仲間だからこそ、共感し具体的な改善策や助言が飛び出す。また、第三者に悩みを打ち明けることで、違った視点から意見を貰い、客観的に自分の問題を捉えることができる。
 「職場環境が心地良ければ、安心して長く働ける。働くことで得られる充実感や達成感を誰もが感じて欲しい」。今後は、他の市民団体と相互協力による取り組みを模索中だ。連絡は、workafe219☆yahoo.co.jp(☆を@に変えて送信)まで。

(仙台市泉区 五十嵐郁)
2017年12月03日(Sun) 地域を支えるお互い様のネットワーク


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

 病院への付き添い、話し相手、庭の草むしり。日常生活で周りの助けを求める人が絶えない。「特定非営利活動法人地域生活支援オレンジねっと」(泉区南光台南)は、家族単位で登録した住民同士が、互いに助け合う地域生活支援の拠点だ。

 代表兼コーディネーターの荒川陽子さん(59)が、支援を希望する人の相談を受け、希望に合わせてボランティアをマッチングする。必要に応じて、地域包括支援センターや介護事業所と協力し、支援を考える。
 生活支援対応ボランティアは常時37人。病院の付き添いや送迎など、事前研修を行い準備する。依頼に合わせて仙台市内各所に赴く。

 団体設立は2006年。荒川さんは「地域に支援をしたい人と受けたい人をつなげる拠点を作る必要があった」と当時を振り返る。
 きっかけは2005年、地域福祉に関わる仕事をしていた頃。生活相談員兼ボランティアコーディネーターをしていた。支援が届かない病人や高齢者を目の当たりにした。国の社会福祉制度では、増える高齢者全てに手が回らない。民間の支援は高額で二の足を踏む。頼れる家族が近くにいない独り暮らしの高齢者もいる。

 「制度や家族が支え切れない困りごとや悩みを、地域が代わって担えれば」との思いが募り、同年12月に職を辞した。南光台のインテリアショップの一角に、生活支援と相談の場を構えた。支援の求めは高齢者に留まらず、障がい者や子育て世代からもあった。団体の認知度が上がるにつれ、支え合う仲間がオレンジねっとに集まった。

 地域住民の交流を促すためにコミュニティカフェとサロンを開設した。毎日多くの人が訪れる。週末は野菜や古布の販売会など、住民が企画したイベントで賑わう。
 地域の行政機関や学校、幼稚園、商店との繋がりを活用して、地域団体とともに、南光台地区のまちづくりに取り組んでいる。17年7月には、法人格を取得。地域に深く根ざし、生活と賑わいを支えるのに無くてはならない拠点となった。

 「地域の人がいるから活動を継続できる。助け合いのネットワークを広めるためにも出会いを大切にしたい」と荒川さん。
「住民1人を数人で支えるお互い様」の仕組みは、制度や家族の枠を超え広がり続ける。

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▲荒川さんは、これからもたくさんの人を支え、笑顔にする。

(仙台市青葉区 小野真璃子)

2017年12月02日(Sat) 制度の隙間を埋める地域の支え合い


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

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▲「支え合いの輪を広げていきたい」と語る代表の荒川さん

 NPO法人地域生活支援オレンジねっとは、住民同士が、お互いができるときに、できることで助け合う活動を展開する。代表を務めるのは、荒川陽子さん(59)。高齢者、子育て中の人、障がい者の支援を住民同士がボランティアで行う。

 困りごとの依頼は、地域包括支援センターや介護事業所、本人、家族などから受ける。一人では移動が困難な人の通院付き添い、単身者が入院した際の、身のまわりの世話、介護のサポートなどが多い。荒川さんがコーディネーターとなり、助けを求める人と、ボランティアをつなぐ。地域の住民同士をつなぎ、支え合いを生み出している。

 荒川さんは、もともと福祉関係の仕事をしていた。組織の中でできる支援に限界を感じていた。同じ課題意識を持つ仲間と共に2006年2月、「オレンジねっと」を立ち上げた。「困っている人を地域の人が支えていけるように」と体制づくりに奮闘した。
 
 拠点は、地元である仙台市泉区に構えた。事務所の隣にコミュニティカフェ「ときめきカフェ」とサロンを併設。カフェでは、料理の得意な人が住民に食事を振る舞い、手芸の好きな人は手作りの小物を販売する。サロンは、墨絵、文化琴、詩吟、囲碁、人形劇などのサークル活動で賑わうようになった。自分の特技を活かし、地域に関わる人が少しずつ増えていった。

 「一人を一人で支えるのではなく、数人で関わり、支えていく。そうすれば、利用者の変化や困りごとにも気が付きやすくなる」と、荒川さんは今後の支援に意気込む。「自分と地域との関わりについて、当事者意識を持って考える人が増えてほしい」。それが荒川さんの願いだ。

(仙台市太白区 瀬片寛子)
2017年12月01日(Fri) 一人で抱え込まず話せる場を


【市民ライター講座2017 受講生の取材原稿を公開します】

 厳しい母親に叱られ続けて育ち、今も心が支配され呪縛に苦しむ人、過干渉で子離れできない親の重さに苦しむ人。親は大事にしないといけないという考えの元、誰にも相談できずに、1人で抱え込んでしまうその苦しみは計り知れない。
 「話せばなんとかなる事がある。まず、話してみることが大切」。自助グループ「母と自分を語る会」代表の佐藤美佐子さん(58) =仙台市青葉区=は語る。
 
 会の発足は2014年9月。心理カウンセラーでもある佐藤さんは、偶然目にしたテレビ番組に衝撃を受けた。テーマは「母が重たい」。親好みの価値観を押し付けられ自由や発言権を奪われるという内容に思わず目が留まった。「一般的に父子関係の問題は表面化されることが多いのに対して、母子問題は表面化され難い」と佐藤さんは感じていた。

 仙台に「母との関係に悩む人」の自助グループが無いことを知り、「母との事で抱えている問題を話せる場所がないなら、同じ悩みを持つ人同士が話せる場を作るしかない」と心理カウンセラーの仲間と2人で会を立ち上げた。
 活動は月に1回。会場は青葉区北仙台にある「カウンセリングルームけやき館」の1室。参加者は20代から70代まで幅広い。女性の参加がほとんどであるが、男性の参加もある。県外からの参加もある。
 
 場の主役は参加者。主宰する佐藤さんらが見守り役となり、参加者同士が話したいことを自由に話していく。見守り役がアドバイスをすることはない。参加者同士が互いに批判し合うことがないよう気にかけながら、安心して話せる場作りに徹する。参加者が口を開かないときには、場を和ませるために、見守り役の2人が自分たちの経験をユーモアを交えて話し、口火を切ることもある。口を挟まなくても参加者同士で盛り上がることもある。

 子離れできずに依存する母親。家事や子育てに完璧を求めてくる母親。母と子どもの関係は千差万別であり、母に対する気持ちも様々だ。それぞれの立場、胸に抱えた本音を語り合うことで、自分の気持ちに整理がついていく。自分らしさを取り戻す場所が「母と自分を語る会」だ。

 「あなたは一人ではありません。同じ悩みを持っている仲間がいます。自分の体験が誰かの役に立つかもしれません」と、今日も佐藤さんは静かに来場者を待つ。

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▲「一人で抱え込まずに、気軽に参加して欲しい」と呼びかける佐藤さん。


<開催情報>
日 時:毎月第二土曜日、午後1-3時半
予 約:不要
参加費:500円(茶菓子代)
連絡先:keyakikan329@gmail.com

(仙台市青葉区 園田真智子)

2017年11月29日(Wed) 必見!「市民ライター講座2017」受講生の取材記事を公開します。


こんにちは。スタッフの松村です。
市民ライター講座は、地元紙・河北新報社の協力のもと、プロの記者から取材と執筆のいろはを学ぶ連続講座です。実際に市民活動団体を取材し、記事執筆の課題に向き合いますペン

今回は、10月4日から11月7日までの5日間で開催。
講座のゴールは、仙台で活動する団体を市民目線で書き、多くの人に活動を発信することです。
書いた記事は、

11月30日の夕刊紙面に掲載予定!
他、こちらのブログで順次公開していきます!


<取材協力団体>
■カワラバン
■地域生活支援オレンジねっと
■NPO法人ドットジェイピー
■WorKafe
■母と自分を語る会


市民ライター講座は、2014年に始まり、2017年で6回目を迎えました。
これまで87人の市民が参加しました。
参加者の中には、新聞に投稿したり、ローカルメディアで筆を振るったり、当センター機関紙「ぱれっと」で市民活動団体を取材したりと、講座をきっかけに、執筆活動を継続する人たちもいます。
「地域で活動する人の話を聞くのが面白い」、「仕事では出会えない人たちとの出会いが新鮮」など、活動の魅力は様々です。ときには、取材先から感謝の言葉が寄せられることも。「取材先や周囲に何かしら良い影響を与えられた」とやりがいを感じる人もいます。
誰もが情報発信できる時代。一人ひとりの発信には、誰かの背中を押したり、助けになったり、
さまざまな影響を与える力があります。小さな声でも、少しずつ共感を呼び、仲間に、多くの人に届き、社会を動かす力になります。
市民メディアの今後に注目くださいひらめき

位置情報市民ライター講座2017これまでの様子→☆☆☆
2016年08月09日(Tue) すみれの会 遺された苦しみを語れる場所


「自死は、多くが前触れもなく起こってしまいます。突然遺された家族が受け入れなければならない辛さや苦しみは、本人でないと分からないし、乗り越えるのは決して容易ではありません」と自死遺族支援「すみれの会」の代表の小田島佳子さんは語る。

 会の発足は2006年10月。社会福祉法人「仙台いのちの電話」の事業の一環として始まった。自死遺族から「仙台には遺族の声を聴いてくれる場所がない。辛い気持ちを知ってほしい」との声が上がったのがきっかけだった。

 遺族が抱えるのは、大切な人の自死の予兆に気付けなかった、止められなかった後悔や悲しさ、喪失感。時には遺族へと向けられる周囲の目にも悩まされる。精神的・社会的な要因に同時に向き合わなければなないが、それらをひとり胸の内に抱え続けるのはとても辛い。そんな気持ちを話し、分かちあう場所がすみれの会だ。

 遺族はスタッフのサポートを受けながら、それぞれの胸に抱えた思いを語り合う。相談内容や名前など個人情報は守秘義務で守られているので、遺族は安心して話をすることができる。また、予約の必要はなく、自分のペースで参加することが可能だ。「ゆっくりでいいんです。自分の言葉で、自分の思いを整理してください。そうすれば、また自分の足で、自分らしく歩いていけますから」。

 活動は仙台市市民活動サポートセンター=仙台市広瀬通=で、第1土曜日(大切な人を自死で失った遺族が対象)と、第3土曜日(家族を自死で失った遺族限定)の月2回、午後1時から3時まで行われる。参加費は300円。

 時には参加者が一人も来ないこともあるという。そんな時でも、変わらず会は開いている。

 「すみれの会を必要としている人に、会の存在が知られてないのではと感じます。いつもの場所、いつもの時間に行けば、安心して話を聞いてくれる誰かがいることを知ってほしい」と小田島さんは語る。

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▲すみれの会の活動場所となる一室。「安心して話ができるよう、お花と音楽と、美味しいお茶を用意して待っています」と小田島さんは語る。

(仙台市若林区 千葉智美)
2016年08月09日(Tue) 自然とともに地域とともに 〜食から始まるつながり〜


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▲「学んだことが生活の中で反映できたという受講者の声が一番嬉しい」にこやかに話す佐藤さん

 NPO法人「おりざの家」理事長佐藤宏美さん(54)は、仙台市太白区長町にある「cafeおりざ」で、各種の料理教室・講座を主宰する。玄米のおいしい炊き方や野菜中心の献立を教えたり、こんにゃくやびわの葉を使って体調を整える自然療法を指導したりしている。

 教室を始めるきっかけは20年前の自身の体調不良。医者に診てもらったが、具体的な病名が分からず、日に日に体調は悪化した。ある時出会った本で、不規則な食事の取り方や生活習慣が原因であることに気づかされた。それまでの生活を改めると、徐々に体調は回復していった。

 食を見直す過程で、玄米の持つ力を知った。白米は発芽しないが玄米は発芽する。「命ある食べ物」である玄米を食べる意義について周囲に話したことが、今日の活動につながっている。おりざはラテン語で「稲」の意味だ。

 9月からは新たな試みを始める。家庭の事情などにより、一人で夕食を食べている「孤食」の小・中学生や高齢者に、栄養バランスの取れた食事を無料で提供する「子ども食堂」の活動だ。

 地域の主任児童委員も務める身。ある会合で「子ども食堂」について語る講師の話にくぎ付けになった。「『見過ごせない、私もやりたい』って講師の先生に申し出ました」

 食堂は「おりざの食卓」と名付けた。食事を提供するだけに留まらず、子どもたちには後片付けなどを手伝わせるつもりだ。生活力を身に付けたり、世代の異なる人との交流を深めたりしてほしい。

 商店街の人たちも応援してくれている。「こういう試みが、中学校区ごとにあったらいいのになあと思う。私は長町で頑張ります」。

「おりざの食卓」は登録制。当初は週1回開催。来年3月からは週2回、将来的には月〜金曜開催を目指す。連絡先は022(249)1625。

(仙台市泉区 佐々木めぐみ)
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