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2016年08月09日(Tue) すみれの会 遺された苦しみを語れる場所


「自死は、多くが前触れもなく起こってしまいます。突然遺された家族が受け入れなければならない辛さや苦しみは、本人でないと分からないし、乗り越えるのは決して容易ではありません」と自死遺族支援「すみれの会」の代表の小田島佳子さんは語る。

 会の発足は2006年10月。社会福祉法人「仙台いのちの電話」の事業の一環として始まった。自死遺族から「仙台には遺族の声を聴いてくれる場所がない。辛い気持ちを知ってほしい」との声が上がったのがきっかけだった。

 遺族が抱えるのは、大切な人の自死の予兆に気付けなかった、止められなかった後悔や悲しさ、喪失感。時には遺族へと向けられる周囲の目にも悩まされる。精神的・社会的な要因に同時に向き合わなければなないが、それらをひとり胸の内に抱え続けるのはとても辛い。そんな気持ちを話し、分かちあう場所がすみれの会だ。

 遺族はスタッフのサポートを受けながら、それぞれの胸に抱えた思いを語り合う。相談内容や名前など個人情報は守秘義務で守られているので、遺族は安心して話をすることができる。また、予約の必要はなく、自分のペースで参加することが可能だ。「ゆっくりでいいんです。自分の言葉で、自分の思いを整理してください。そうすれば、また自分の足で、自分らしく歩いていけますから」。

 活動は仙台市市民活動サポートセンター=仙台市広瀬通=で、第1土曜日(大切な人を自死で失った遺族が対象)と、第3土曜日(家族を自死で失った遺族限定)の月2回、午後1時から3時まで行われる。参加費は300円。

 時には参加者が一人も来ないこともあるという。そんな時でも、変わらず会は開いている。

 「すみれの会を必要としている人に、会の存在が知られてないのではと感じます。いつもの場所、いつもの時間に行けば、安心して話を聞いてくれる誰かがいることを知ってほしい」と小田島さんは語る。

すみれの会 遺された苦しみを語れる場所_すみれの会 遺された人たちが語り合う.jpg
▲すみれの会の活動場所となる一室。「安心して話ができるよう、お花と音楽と、美味しいお茶を用意して待っています」と小田島さんは語る。

(仙台市若林区 千葉智美)
2016年08月09日(Tue) 自然とともに地域とともに 〜食から始まるつながり〜


自然とともに地域とともに 〜食から始まるつながり〜.jpg
▲「学んだことが生活の中で反映できたという受講者の声が一番嬉しい」にこやかに話す佐藤さん

 NPO法人「おりざの家」理事長佐藤宏美さん(54)は、仙台市太白区長町にある「cafeおりざ」で、各種の料理教室・講座を主宰する。玄米のおいしい炊き方や野菜中心の献立を教えたり、こんにゃくやびわの葉を使って体調を整える自然療法を指導したりしている。

 教室を始めるきっかけは20年前の自身の体調不良。医者に診てもらったが、具体的な病名が分からず、日に日に体調は悪化した。ある時出会った本で、不規則な食事の取り方や生活習慣が原因であることに気づかされた。それまでの生活を改めると、徐々に体調は回復していった。

 食を見直す過程で、玄米の持つ力を知った。白米は発芽しないが玄米は発芽する。「命ある食べ物」である玄米を食べる意義について周囲に話したことが、今日の活動につながっている。おりざはラテン語で「稲」の意味だ。

 9月からは新たな試みを始める。家庭の事情などにより、一人で夕食を食べている「孤食」の小・中学生や高齢者に、栄養バランスの取れた食事を無料で提供する「子ども食堂」の活動だ。

 地域の主任児童委員も務める身。ある会合で「子ども食堂」について語る講師の話にくぎ付けになった。「『見過ごせない、私もやりたい』って講師の先生に申し出ました」

 食堂は「おりざの食卓」と名付けた。食事を提供するだけに留まらず、子どもたちには後片付けなどを手伝わせるつもりだ。生活力を身に付けたり、世代の異なる人との交流を深めたりしてほしい。

 商店街の人たちも応援してくれている。「こういう試みが、中学校区ごとにあったらいいのになあと思う。私は長町で頑張ります」。

「おりざの食卓」は登録制。当初は週1回開催。来年3月からは週2回、将来的には月〜金曜開催を目指す。連絡先は022(249)1625。

(仙台市泉区 佐々木めぐみ)
2016年08月06日(Sat) すみれの会 自死遺族心打ち明ける場


 人が自ら命を絶つ。肉親の「自死」という衝撃に直面した場合、遺族らは心に深い傷を抱え、傷心と混乱の日々を生きる。


 「苦しみの全てを理解することはできません。でも、聴き手と話し手の心が向き合った時、新たに発見する人生があります」。自死遺族を支援する「仙台いのちの電話すみれの会」代表、小田島佳子さんの確信だ。

すみれの会 自死遺族心打ち明ける場.jpg
「秘密は守ります。安心しておいでください」と呼び掛ける小田島さん


 小田島さんは終末期医療の現場で30年以上カウンセラーとして働き、細りゆく命に不安と悲しみを抱く患者・家族と向き合ってきた。その傍らボランティアとして、悩みを持つ人の相談に応じる「いのちの電話」の活動にも関わってきた。

 いのちの電話は2006年、自死遺族のサポートに特化した「すみれの会」を発足。遺族の窮状やそのケアの不足を感じていた小田島さんは仲間と共に支援の在り方をゼロから模索し、15年からは代表を務める。

 活動は月2回、小さな語り合いの集いがメインだ。会場は仙台市市民活動サポートセンターの一室。いすを車座に並べ、テーブルには花を飾って、渦中にある人の来場を待つ。

 進行役は、いのちの電話の研修を受けたスタッフが担う。参加者は順番に一人ずつ、ここに至るまでの出来事を打ち明ける。

 とはいえ、家族らの自死を打ち明けることはたやすいことではない。会場を整え、遺族らの来場を待っていても、誰も来ない日もある。それでも、集いを中止することはない。

 「自死遺族が辛さを感じた時、『いつもそこにある存在』として思い出してほしいんです」と小田島さん。終了予定時刻まで、救いを求める人を待ち続ける。

 大切な人の自死に苦しむ人に必要なのは、長い時間だけではない。つらい胸の内を打ち明け、一瞬でも心の荷を降ろす場所があってこそ、前を向ける。

 人知れず苦しむ人たちをそっと支える人の輪は、街の片隅で10年の時を刻んだ。

(仙台市宮城野区 伊藤友里)

メモ  集いは、家族や友人らをなくした人が対象の毎月第1土曜と、家族限定の第3水曜の月2回。時間はいずれも午後1―3時。参加費300円。予約不要。連絡先は仙台いのちの電話事務局022(718)4401
2016年08月05日(Fri) すみれの会 遺された人たちが語り合う



すみれの会 遺された苦しみを語れる場所_すみれの会 遺された人たちが語り合う.jpg
▲すみれの会の活動場所。「季節の花を飾り、音楽をかけ、美味しいお茶を用意して待っています」と、すみれの会の小田島さん



仙台には、自死で大切な人を亡くした人たちが安心して語り合える場所がある。「仙台いのちの電話 すみれの会」だ。「悲しみを話せる場所が無い」という自死遺族の声を受け、2006年10月に仙台いのちの電話の事業の一環として始まった。

活動は毎月第一土曜と第三水曜。仙台市青葉区の仙台市市民活動サポートセンターで13時から15時まで開催している。第三水曜は自死で家族を亡くした人、第一土曜は友だちなど自死で大切な人を亡くした人たちを受け容れる。「家族を亡くした方の悲しみはとても深く、人生そのものを失ったと話す人もいます」と代表をつとめる小田島佳子さんは語る。

活動を始めた頃、第三水曜と第一土曜に参加者は分かれていなかった。だがそれぞれの立場の人が互いの立場に気を遣わず、ありのままの気持ちを話すことを考え、第三水曜は家族を亡くした人のみを対象にした。涙が溢れて話すこともままならなかった参加者は、回数を重ねて少しずつ自分の言葉で語るようになる。段々と整理がつくと「自分自身も誰かを支えることが出来るかもしれない」と考える人も出てくる。より対象が広い第一土曜に参加出来るようになり、大切な人を失った思いを多くの参加者とわかちあい、充分に思いを話せた参加者はやがて自分の力で自分らしく自分の人生を歩いていく。

参加費は300円。その他に準備する物は無い。ふらっと訪れていいし、来るのをやめても良い。同じ時間、同じ場所で活動するすみれの会は誰も来ない日があっても待ち続けている。

「『生きていて良いんだ』と自分で思えるようになった人の、凛とした強さは素晴らしいです」と小田島さんは語った。

(仙台市若林区 小塙理恵子)
2016年08月04日(Thu) 公益社団法人の相談所「国分町駆け込み寺」


暮らしの中の悩みごとやトラブル等の相談所「国分町駆け込み寺」は、2012年7月に活動を開始した。約10人のスタッフが相談に応じている。相談では電話によるものが最も多い。

「人間関係や仕事に失敗した時など、話をするだけでも楽になる人がいます。ほかで相談しにくいことでも話してみてください。絶対に恥をかかせません。僕の方が恥ずかしい人生ですから」と支部長の中島一茂さん(48)は話す。

駆け込み寺には悩みを聞いてほしい人が遠方からもやって来る。沖縄からの中高年男性は「近所から仲間外れにされる。仙台に引っ越したいがどうすればいいか」という相談。中島さんは一緒に区役所に行き生活保護申請への道筋を聞く。その後不動産屋に行き手頃な物件を探してあげる。なんとか解決に結び付けたい。その愛情が相談者を勇気づけている。

相談してもたらい回しにされ、相当こじれた人が駆け込み寺の門をたたく。同じ話を繰り返し聞くようになるが、「内容は一緒でも人は日々変化している。そんな思いで傾聴するとストレスにはならない」と相談員の武藤晃子さん(43)。

 駆け込み寺は「出張相談会」も行う。近所づきあいが濃密な地方では、人目が気になってなかなか相談する場所がない。そういった人たちのためにも地域に応じた支援が必要だ。栗原市や石巻市を訪れた時も何人もの人から相談を受けた。中島さんは「自分を頼って待っている人がいる。これからのライフワークにしたい。」と目標を見据えている。

相談に訪れる人は氷山の一角だ。見えない所に悩みごと困りごとを抱える膨大な人々が隠れている。「たった一人のあなたを救うこと、一人に対しての取り組みが社会全体を良くすることにつながる」国分町駆け込み寺はそう信じて日々の相談を受けている。

「ご相談ください。秘密は厳守します」(TEL 022-395-7740)

(仙台市青葉区 郡山孝幸)


公益社団法人の相談所「国分町駆け込み寺」.jpg
▲やさしい語り口が印象的な中島さん
2016年08月03日(Wed) 感謝されることが活動源 @plus



感謝されることが活動源 @plus.jpg
▲ボランティア先の児童館の人気の遊び「バナナ鬼」ポーズで決めてくれた@plusのメンバー。左から菅原さん、遠藤さん、藤善さん



仙台圏の大学生らでつくるボランティアサークル「@plus」(アプラス)は、児童館に来る子どもたちの遊び相手や、仙台市中心部の公園周辺でのごみ拾いなど、さまざまな活動を行っている。

2011年3月の震災発生後、「今、大学生として何かしなくてはならない」との思いを抱いたメンバーたちが自然に集まり、復興支援ボランティアを始めたことが、サークル発足のきっかけだった。

東北大、東北学院大、宮城学院女子大、仙台白百合女子大などに通う計約140人で組織し、2年生が活動の中心的役割を担っている。

「子どもたちと一緒に遊び、触れ合えるのが楽しい。児童館を訪ねる日が待ち遠しい」と、代表の宮城学院女子大2年遠藤響子さん(20)は語る。東北大2年藤善慧さん(20)と共に、仙台市宮城野区の幸町にある児童館でボランティアに打ち込む。

二人は「『ありがとう』と感謝の言葉をもらうことや、地域の役に立てていると実感できることがやりがい」と笑顔で話す。

アプラスでは「仲間が得られ、やりがいを感じられるボランティア活動の魅力をもっと身近に知ってもらおう」と、ホームページの更新や交流サイトを通じた情報発信に力を注いでいる。遠藤さんも、1年の時に短文投稿サイト「ツイッター」でアプラスを知り、メンバーに加わった。

広報を担当する東北学院大3年菅原詢さん(21)は「活動を通じ、学生と地域との間に社会的なつながりを作り出せるようにサポートしたい」と話す。

全メンバーのうち、50人は7月から加わった新入生。活動の飛躍に期待が掛かる。「学生時代にさまざまな年齢の人たちと接することができるアプラスの活動は貴重で刺激的だ」と遠藤さん。「メンバーが成長できて、地域をより良くするためにサークルとしての環境を整えていきたい」と意気込む。

(仙台市太白区 阿部恵利子)
2016年08月02日(Tue) 仙台国分町に、悩みごとの相談駆け込み寺あり


暮らしの中の個人的な悩みごとや困りごとなどに、無料で相談に乗る「公益社団法人 日本駆け込み寺」の本部が東京にある。

その仙台支部である「国分町駆け込み寺」は、2016年7月に開設4周年を迎えた 。事務所は、仙台市青葉区国分町の中心部だが目立たず入りやすい3階にある。支部長の中島一茂さんと(48) 武藤晃子さん(43)とボランティア8人が交代で、電話やメールや面談などで対応し、秘密厳守で相談に乗る 。

一般に知られている駆け込み寺は、江戸時代に立場の弱い女性から離縁出来るようにと幕府が認めた寺である。地域の繋がりが薄くなっている現代は、老若男女が駆け込み寺を訪れる。いろいろな所に相談し、たらい回しにされ疲弊し辛い想いで駆け込む。

例えば、家族や近所等のコミュニティーを失って孤独な若者老人。うつを発症した働き盛りの男性 。小中学校の引きこもり。引きこもりが長期化し中年世代に入っている 。問題は 多種多様にわたる。相談者の中には 世間体を気にして県外からの方も来る 。時には、昔を懐かしむ余り、昔はこうで無かったと前に進めない人には昔と違うということを納得し昔を諦めて頂くこともある。

東京から仙台へ転勤した中島さんは 、「東京では、他の環境も整って要るから今の環境をやめることも選択出来るが、東北は今の生活に戻そうとする傾向が強い」と話す。複数の人が関わる問題には、当事者同士が、各々出来る限り幸せになれるようにと、何か所かの行政機関と連結していくこともある 。

二人は「相談者が 悩みを話すことで、自分の気持ちが見えたりする。そして、次に進めるように相談者の後方支援をする。善悪で人を裁かない。一喜一憂しないで心をフラットにし、ひとり一人の相談の瞬間を大事にする。リセットし、次の相談者に100%向かうことが礼儀。ライフワークでもある」と力強く話す。

中島さんは 、問題を抱え訪れてくれる人は、氷山の一角と、出張相談にも意欲的に取り組んでいる。福島・名取・栗原・石巻・盛岡の困っている人に会いに行く。

電話番号022(395)7740 fax 022(395)7742

HPアドレスhttp://www.kokubunchokakekomidera.com/

(岩沼市館下 荒井京子)


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▲駆け込み寺の思いを話す中島さん(左)と武藤さん(右)
2016年08月01日(Mon) 自然の恵みで地域に笑顔を おりざの家


 全国的に「孤食」が問題となっている。「孤食」とは家族と食卓を囲むことなく一人で食事をすることだ。育ち盛りの子どもには健康の面でも人格形成の観点からも影響が大きいと言われており、孤食の子どもたちに食事を提供する「こども食堂」が全国的に増えている。今、仙台市太白区長町で夕食を共に頂く地域居場所づくりの準備している人がいる。NPO法人おりざの家理事長の佐藤宏美さん(54)だ。

 佐藤さんは長町で料理教室を開いている。講座ではおいしい玄米の炊き方や体にやさしい野菜中心の献立など食物が持つ自然の力を生かした調理方法を伝える。「講座で学んだ料理を家に帰ってから作ってみましたと受講生から報告を聞くのが楽しみだ」と佐藤さんは笑う。

 佐藤さんが「食」の大切さを気づいたのは20年ほど前。自身の体験がきっかけだ。不規則な生活を続け、体調を崩した。通院しても原因が分からず悩んでいた時に出会ったのが食事療法。玄米を炊き、おかずは野菜中心。自然の素材を生かした調理法。歩くこともままならなかった体が次第に回復してきたことが嬉しくて、友だちに話し、一緒に料理を作っているうちに教室となった。体に優しい食事をすれば疲れにくく心にも余裕ができる。「食は健康な体を作るだけではなく、健康な心も作る」と振り返る。



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▲世代間交流が増えることも楽しみと話す佐藤さん

 長町地区の主任児童委員を務めている佐藤さん。区役所の会議で「こども食堂」の話を聞いて、すぐに立候補した。今年9月、「おりざの家」の隣に太白区と太白区社会福祉協議会、東北福祉大学などの協力で「おりざの食卓」をオープン。体に優しい食を提供する。週1日から始めるが、いずれは毎日開きたいと意気込む。「子どもに限らず一人で食事をしている高齢者、近所の方やボランティアなど多くの人が集い交流する場所にしたい」と佐藤さんの夢は膨らむ。食事がきっかけとなり、子どもたちが自分の役割を見つけることにも期待している。

「おりざの食卓」は登録制。8月11日(木、祝日)に現地で見学会を開催する。

問い合わせ先
NPO法人おりざの家
TEL(022)249-1625

(仙台市若林区 阿部哲也)
2016年07月30日(Sat) 食生活を整え 心も健康に おりざの家


 仙台市太白区の地下鉄南北線長町一丁目駅から南西に徒歩5分のところに、「caféおりざ」がある。花に囲まれたカントリー風の緑の扉を開けると、木のぬくもりを感じる店内でにこやかな笑顔の佐藤宏美さん(54)が迎えてくれる。

 このカフェをつくったのは、佐藤さんが理事長を務めるNPO法人「おりざの家」。「おりざ」はラテン語で「稲」。特に玄米の素晴らしさを知ってほしい、という思いを込めた。

 玄米の美味しい炊き方、旬の野菜を使った献立、行事食の意味など、昔からの知恵が詰まった自然食講座を定期的に開催している。「体の事を考えて、食事を選んで欲しい。食生活が整えば、心に余裕が出来る。体と心を健康にすることで、家族の仲も良くなれば」と話し、希望があれば家族カウンセリングなど心のサポートも行う。

 佐藤さんが活動を始めるきっかけは、32歳の時に感じた体調不良。本で学んだ自然食を試したところ、少しずつ体調が回復。食の大切さを伝えたいと自宅で小さな教室を始め、2013年にNPO法人化、現在のカフェを拠点とし活動を続けている。

 原動力は参加者の変化。「自宅で作ったものを持ってきてくれたり、教室で教わった事を家庭で活かしてくれていることが何よりも嬉しい」と笑みを浮かべる。

 現在カフェ運営を休業し、今年9月から始める「おりざの食卓」という事業の準備に力を入れている。一人で食事を摂る「孤食」の人に、無料で食事を提供するもので、貧困と言われる子どもだけでなく、共働き親の子どもや高齢者まで、対象を幅広くするのが特徴だ。カフェ隣の2DKのアパートを借り、家庭的でぬくもりある食卓を目指す。「季節ごとに日本の伝統料理を一緒に作ることや、食事の準備を手伝うことで、子ども達に日本の食文化や生活の知恵を学んで欲しい」と話す。週1回開催予定だが、「将来的には毎日にして、子どもの居場所をつくりたい」と佐藤さんの夢は膨らむ。8月11日(祝・木)に見学会を行う。

問合せは022(249)1625まで。

(仙台市青葉区 黒川夕紀)

食生活を整え 心も健康に おりざの家.jpg
▲店内であたたかく迎えてくれる佐藤さん
2016年07月29日(Fri) 過労死東北希望の会 生き方、働き方を見つめなおすきっかけに


過労死東北希望の会 生き方、働き方を見つめなおすきっかけに.jpg
▲前川珠子さん(=仙台市青葉区)。辛い経験を語るときの力がこもるまっすぐな目と、対照的な笑顔が印象的だ。

 

 茫然としていた遺族が、「生きていてほしいと言われたときの気持ちを確かめに来た」と感情の動きを口にする。前川珠子さん(51)は彼らの心の動きに喜び、あたたかく見守る。

 仙台市青葉区一番町にある「過労死東北希望の会」の代表。季節の行事や月の例会を開き、過労死・自死の遺族や過労死問題に関心を持つ人に居場所を提供する市民グループだ。

 遺族には精神の負荷とともに、労災申請など法的な課題も降りかかる。生活の激変で精神を患う人も少なくないという。同会の顧問弁護士は「法手続きを終えても心の問題は終わらない」と指摘する。

 遺族の見守りと並び、前川さんが熱を込めて語る課題がある。「過労死は一部の人の不幸な物語ではなく、働き方と命が結びつく普遍的な問題。悲劇で終わらせず、積極的に効率的な働き方を考える人を増やしたい」。

 2012年に東北大准教授だった夫を過労自死で亡くした。仕事に責任とやりがいを感じ、長時間働く夫を案じていたが、自死は想像できなかった。生きるための仕事で、死に追い込まれるなんて。やり場のない怒りは、過労対策の法整備を求める署名集めの原動力に。

 東北と東京を中心に約3千の署名を集めた。2014年11月、過労の調査研究と防止を掲げた過労死等防止対策推進法が施行された。全国の署名は55万に達していた。厚生労働省が過労死防止事業に取り組み、同会も行事を開催しやすくなった。

 自らも遺族でありながら会を立ち上げた背景には「家族の自死という経験をし、笑顔を取り戻した人に会いたい」という息子の願いがある。13歳で父を亡くし、大学や父への怒りをあらわにしたことも。傷ついた人が孤立しないためには、集う場が必要だ。親子で「希望の会」と名付けた。

 11月26日、仙台市青葉区のエル・パーク仙台でシンポジウムが開かれる。仕事で体を壊した人や、過労自死の遺族が仕事や生活で復帰できる方法を考える。参加無料。同会(022−212−3773)。

 まず、知りに行こう。

(仙台市太白区 山口史津)
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