バターンって知ってる? [2007年11月28日(Wed)]
『バターン 遠い道のりの先に』 (梨の木舎、2700円)の表紙小欄を通じ、伊吹由歌子さまとお知り合いになりました。
レスター・I/テニー著『バターン 遠い道のりの先に』(梨の木舎、2700円)の4人の共訳者のお一人です。この本を私にご恵贈くださいました。ありがとうございます。
まだ少しだけしか読んでいませんが、訳文はすばらしいし、読みやすくて、今夜からはまりそうです。
そんなことよりも、この中身が訴えることに、もう、感動しています。「過去を忘れず寛容の心を持って、相互に思いやりに満ちた未来を作り出そう」ということかと、お見受けしました。
もしかして、バターンのいわゆる「死の行進」については、私の認識とは異なる部分もあろうかと思います。そこはしっかりと拝読いたします。
しかし、要は、こういう事実が起こったことについて、現在はあまりに等閑視してしまっているのではないでしょうか。
「利己心、無関心、認識不足、想像力の欠如は“人道の敵”である」と、J.S.ピクテが『赤十字の諸原則』の中で書いているのを、高校時代に私は目からウロコが落ち思いで読んだことがあります。
若い人々、次世代の方々が、この本で、日本人の歴史、あの時代にもう少し関心を持っていいのではないでしょうか。
ピクテは、「無関心は利己心をつつましく隠した形。これが重なれば確実に人を殺す」と書いています。
以下は、伊吹さんからいただいたメールです。
☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★
連合軍捕虜も80代90代。毎年、数人は日本再訪なさり、今年も英国から元捕虜4人とご家族が、恵子ホームズさんアガペー・グループのお世話で10月に2週間、来日なさっていましたね。
普段、日本での関心は薄くニュースもないのですが、11月14日、長崎県佐世保の相当ダムへ取材にゆきました。
1942年から44年、ウェーキ島で捕獲された265人の米民間人捕虜を使い、旧海軍の建設したダムで、53人中31人の捕虜犠牲者と14人の日本人名を書いた慰霊碑があります。そのうち捕虜5人の名前しか該当しないこと、そして53人全員の正確な氏名を、このほど、地元のアメリカ人ヒストリアン、フィリップ・エイキンスさんが、多数の協力を得てつきとめに成功しました。
「捕虜 日米の対話」サイト、ニュースの項に私が送った記事があり、リンクしたAFN Sasebo のヴィデオ・ファイルではフィルさんが、話しているのがご覧になれます。
奥様が日本人、佐世保、長崎界隈がオモシロイ、大好きという穏やかで朴訥な好青年(42才)。12月半ばに市当局と正式にお会いになるようです。http://www.us-japandialogueonpows.org/
現地でダムサイトへ行くのに、星条旗新聞記者たちの車に乗せてもらったのですが、彼らの記事に、サイト紹介と私のコメントも載せてくれました:
http://www.stripes.com/article.asp?section=104&article=50479 これが初の全国版ニュース。九州では読売、朝日、長崎新聞、TV。
米元捕虜のみなさん、サイトの体験記だけでは伝わりにくいのですが、各自、日本人が関心もつことをとても喜び、その出会いで心癒されたと語ってくださいます。
私はシベリア抑留者の皆さんの月例ニュースレター発送・配布をお手伝いしますが、彼らも自分たちは捕虜という意識があり、連合軍捕虜たちに関心をもってくださり、私も海外ではほとんど知られないこの捕虜たちにつき、「日米の対話」サイトにレポートを送っています。
南方捕虜の方がたへは、国が違う対処をしたという理解がシベリア抑留者一般に強いのですが、現実には、その恩恵に預かった方は少数派。この3種の捕虜たちの体験がもっと一般の共通知識になり、戦争の実態もみえ、平和、人権などに理解が進むように思います。 南京事件にも捕虜はからみますね。
学校教育の日本史は大正あたりで終わってしまいました。自分で手探り勉強するほかありません。とても心強くなりました。有難うございます。
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吹浦 忠正
at 17:45 |
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富士山といえば [2007年11月28日(Wed)]
石田良介画伯による近作「観音平・眺望」。 ☆☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★★ 私のイジワルな写真の1つ。絵はうらやましいですね。 一番いいところでちゃんと、鳥が飛ぶんですから。 これぞ、画竜点睛。脱帽。「富士山が見えますか」といういささか意地の悪いことを書いて、 見えにくい写真を掲げたところ、 みなさまからまたまたいろいろご意見を頂戴しました。
「富士山を軽々に扱ってほしくない」。ごもっとも。
「富士は日本人すべての信仰の山。おっしゃるとおり、 心が美しければ見えるのです。私にはみえませんでしたが・・・」。 これは単に凝視しなかっただけではありませんか。 根性で見てください。
「富士山を見るために生まれてきた私なのにこれは酷い」 というのは極めつけ。
そんなところに石田良介画伯から、 近作の富士山の水彩画がおくられてきましたので紹介します。
石田画伯は、日本剪画協会の会長として、今春は国連本部で 展覧会を開いたのをはじめ、大活躍ですが、 剪画で富士山の四季を描いた(剪った)大きな作品があります。
これも今度ご紹介します。
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吹浦 忠正
at 17:09 |
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「ロシアへの反論」刊行 [2007年11月28日(Wed)]
ユーラシア21研究所の宿願であった、 『ロシアへの反論』(自由国民社、税込み:1680円)が刊行できた。
これで、ロシア側(モスクワ)との書籍による「論戦」がさらに1つ階段を昇ることになる。
経過はこうだ。 日本側からはまず、1999年、文春新書として 『変わる日露関係――ロシア人からの88の質問』を2万部刊行した。 わが師・末次一郎存命中のことであり、その主宰する安全保障問題研究会が木村汎北大教授を中心に、私も執筆者の一人として加わりながら発行した。
これが、翌年、『Вехи на пути к заключению мирного договора между Японией и Россией – 88 вопросов от граждан России»(日露平和条約締結への道標-ロシア市民からの88の質問)』の題で、駐ロ日本大使館広報部のお世話になり「今日の日本」社から刊行、約4千部をロシアの国会議員、オピニオンリーダー、全国の図書館、そして各種の国際会議参加者や北方領土在住者にも配布した。
これに対して、ロシア側からの反論がすぐに出た。
『Россия и Япония: пропущенные вехи на пути к мирному договору(ロシアと日本:平和条約への見失われた道標)』の題でモスクワのБИМПА社から2001年に出た。4年後、これが日本語に翻訳されて、 『ロシアと日本:平和条約への見失われた道標 ロシア人からの88の質問への回答』の題で、モスクワのСоциум社から刊行、日本での発売はナウカ社から出された。
ロシア側で中心になったはサプリン氏。ロシア外務省アジア局次長であり、かつて、駐日公使や札幌総領事を勤められ、今はご令息が、狸穴の駐日大使館で働いているという人だ。もっとも、形の上での執筆者代表はV.V.アラージンという経済学者。名前の通り「不思議な」人で、これまで、日露関係で一度も名前の出てきたことがなく、変だな、と首をかしげているうちに、産経新聞の内藤泰朗特派員がこの学者を「発掘」し、インタビューした。
「ええ、私は何もしていませんよ。はしがきというところにサインしただけですよ」と言ったとか。
なんともロシアの大らかさには、今さらながら驚いた次第。
中身ははっきりいってあきれるほどデタラメ。よく言って、我田引水、曲学阿世、事実誤認、針小棒大、小を見て大を見ない。しかし、この状態をほうって置いては、「日本側はわが方に屈した」と誤解されるので、私どもは鋭意反論への反論の執筆に当たってきた。
幸い、一昨年度の東京財団の研究と近接していたし、8年前の執筆者は全員、元気にその後も日露関係を追及して研究してきていたので、今年初夏までに完成原稿が出来上がった。
しかし、今はこういう本格的な内容の原稿を進んで出版しようというところはごく少ない。
結局、ユーラシア21研究所で、かなりの部数を買い取り保障しての刊行と相成った。「国家的見地で」「主権に関わる重要な課題」と言っても、「その意義と意気に感じて」などという奇特な版元はまれである。
みなさまにおかれましては、「わがユーラシア21研究所を助けると思って」ではなく(それは2の次3の次)、先人が汗水流して開拓した、日本固有の領土である北方領土が占拠されたままであるという主権侵害を解消して、日ロ間に「平和条約」を締結し、真の平和と友好協力関係を構築するために、是非、この本をご購読いただいて、協力してほしいものである。
全国の有力書店、アマゾンでも買うことができるが、ユーラシア21研究所に申し込んでいただければ、送料当方負担でお送りできる。お申しこみはファックスで03−3500−0215へ。郵便番号、住所、氏名、電話番号、ファックス番号をご記入ください。
また、メールアドレスをお持ちの方はお書きいただけると助かります。
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流行語大賞は決まり!? [2007年11月28日(Wed)]
あと1週間ほどで、新語・流行語大賞が決まる。
私が推すのは「偽装」か、「賞味期限」。
ほかにも「テロ特」「補給艦」「ゴルフ接待」「党首辞任」「大連立」・・・ いろいろあろう。
選考基準は、 @広くあまねく巷間で話題になり使われた言葉 Aその言葉の発信源に深く関わっている人物が 発表の式典に出席できること
そう考えると「偽装」と「賞味期限」は@は完全にクリア、 他を凌駕している。
これ以外の言葉を選定したら、それは この賞自体の「偽装」であり、 この賞を選ぶ意義の「賞味期限」が切れたことにもなる。
問題はA。 私なら、「不二家」「白い恋人」「赤福」あたりの社長を呼ぶ。
そしてもしも私が「白い恋人」の社長なら、復活をPRする 最高のチャンスではないかと考えて、堂々と出席する。
主催する自由国民社にはそのくらいの”勇気”を期待する。
諸兄姉、いかがであろうか。
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吹浦 忠正
at 07:58 |
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地雷シンポ(再) [2007年11月27日(Tue)]
2006年4月、早稲田大学を会場に開催した、 ジョディ・ウィリアムズさん(1997年ノーベル平和賞受賞者)を 招いての講演とインタビュー。 モデレータは難民を助ける会の長(おさ)有紀枝さん。「対人地雷禁止条約から10年、 着実にその成果は上がってきたのか」
「10年前に地雷関係の人がノーベル平和賞をとらなかったっけ? 長野オリンピックの聖火ランナーも地雷の被害者だったような 気がしたなぁ。」
「昔は盛り上がっていたけど、 そういえば最近はテレビのニュースでもあまりやらないなぁ。 いったいどうなったんだろう?」
「地雷除去が簡単にできる機械ってできていないの? まだまだ被害ってたくさんでているんでしょう?」
「学校で募金活動をして、地雷被害者のためにって お金を送ったんだけど、活用されたんだろうか?」
難民を助ける会と外務省の共催により、 12月1日(土)午前10時から 東京・平河町の日本海運クラブ(地下鉄永田町駅下車すぐ)を会場に、 対人地雷禁止条約(オタワ条約)署名10周年記念シンポジウムを 開催する。
「もう一度地雷について考えていただく機会になればと思い、 企画した」と同会で地雷問題を担当している紺野誠二くんは語る。
今回のシンポジウムでは、日ごろのこんな疑問について、 政府、NGOの実務者、海外の専門家がお答えする。
日程等詳しくは難民を助ける会ホームページをご参照ください。 http://www.aarjapan.gr.jp/lib/event/event0711-2jiraisymposium.html
「師走のお忙しい時期ではございますが、 ぜひともお運びいただきたく、 また、お知り合いの方にお知らせいただきたく、 よろしくお願い申し上げます」と紺野くんは呼びかける。
私も出席する。会場でお待ちしたい。
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吹浦 忠正
at 14:27 |
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富士山が見えます [2007年11月27日(Tue)]
4つ目の写真で富士山が見える人は「心の美しい人」? 11月24日に「富士山が見えますか?」という題で写真を掲載したところ、3人の方から、 「見えないものを見えるように書くのはけしからん」といわんばかりのお叱りをいただきました。
最初にメールをくれた外務省勤務の友人T氏には 「心の美しい人には見える」などとふざけた返事をしましたが、 こうも続くと、少々反省しています。
他にも26日に撮影したものがありますので、 こちらなら「誰にでも」見えるはずと思い、 掲載いたします。
中央自動車道で約100キロを出しているときに撮ったものですから、 手前のほうはぶれているかと思います。
それにしても人間の目というのはすばらしいですよね。 どの写真の場合でも、富士山がはっきりと見えていたのですから。
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吹浦 忠正
at 14:02 |
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外務省、財務省前だって [2007年11月27日(Tue)]
こちらは財務省 こちらは外務省 国会正門から下ってくると、右に財務省、左に外務省。 その財務省の職員が集団婦女暴行で逮捕された、 とテレビで言っていた。
外務省には知り合いが多いので、「えっ!だれ?」。
2つの省の名前を耳で聴いてこんなに区別の出来ないのは、 私が秋田弁で育った田舎者だからか。
その評価にも甘んじよう。
しかし、そんじょそこらの江戸っ子よ。 財務省と外務省、聴いてわかる? 取り違えない?
どちらにもさびしいながら紅葉している木があった。 さくらだ。
国旗が立っている。「金星紅旗」。 星は社会主義国の旗に共通のものだったが、 今では中国、北朝鮮、ベトナムのみ。 ベトナムから、グエン・ミン・チョト大統領が国賓として 来日しているからだ。
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吹浦 忠正
at 08:21 |
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国会前の銀杏がきれい [2007年11月27日(Tue)]
衆参ねじれ状態で、 この大事な時期に国会がさっぱり機能していない。 しかし、 周辺の銀杏並木は、 外苑の絵画館前と並ぶ美しさに輝いている。
あと一週間もしたら、 国会議事堂をまっ黄色に囲むだろう。
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吹浦 忠正
at 08:06 |
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