• もっと見る
« 2012年09月 | Main | 2012年11月»
<< 2012年10月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
ミャンマー少数民族に積極支援 日本財団 [2012年10月20日(Sat)]




260px-Flag_of_Myanmar_svg.png

 一昨年11月に全面改訂されたミャンマー政府の国旗。


220px-Karen_National_Liberation_Army_flag_svg.png

  カレン民族解放軍(KNLA)の旗。最近でも日本人の参画もあったし、旗ももしかして、
  日本の旭日旗の影響かもしれない。ただ、なぜかテキサス州旗ともそっくりだ。




 こんな気分のいい記者会見に久々に出席させていただいた。

 日本財団はミャンマーで長く政府軍と戦闘を続けてきた少数民族系の武装勢力10団体の代表を招聘した。
18日、笹川陽平会長は、11の少数民族武装勢力で作る「統一民族連邦評議会」(UNFC)に対して、医薬品や食料など総額300万ドル(約2億4000万円)分の人道支援を行うと発表した。12月にも1回目として30万ドル分の医薬品などを輸送する。

支援は、ミャンマー政府から「和平プロセスの一環」として合意を得たもので、政府と武装勢力との和平交渉への足がかりになるものと思われる。

ミャンマーでは長年、少数民族との紛争が続いており、本来の居住地域に住めなくなった国内避難民は100万人に上るとされる。避難民は僻地にいるケースが多いため、タイ、中国、バングラデシュなど隣接する国々から陸路で支援物資を搬送することも検討するという。

笹川会長は「ミャンマーは民主化が進む半面、少数民族との争いは終わっていない」と支援の必要性を強調した。

他方、笹川会長とともに会見したクン・オカーUNFC副議長は「少数民族は武力衝突の悲劇的な被害者。人道的な支援を必要としている」と話し、改革を進めるミャンマー政府との恒久的な和平の必要性や少数民族の経済的な窮状を訴え、「政府が政治的目的を放棄させようと少数民族を説得するかもしれない。国際社会が監視役になってほしい。日本政府は諸事情で私たちの問題を内政問題として関わりできないとしているが、教育、福祉、保健衛生など緊急かつ重要な人道問題が山積している中で、日本財団には援助、和平の仲介・保証をしてくれるよう大きく期待している」と訴えた。

 援助から平和構築まで、こうした分野での日本財団への期待は各方面にあり、かつ、その力量が試されているように思う。ただ、日本政府がそれを傍観するだけではなく、必要な便宜を与え、協力してこそ、わが国への評価と信頼を一層高めることができるのではないか。また、日本財団はさらに実力・経験豊かな人材を充実し、この大事業を達成してほしいと願う。

 私にととっても単に「気分のいい」だけではなく、日本のNGOのあり方について、大いに示唆を受けた記者会見だった。