• もっと見る
« 2012年01月 | Main | 2012年03月»
<< 2012年02月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
北方領土返還への道M [2012年02月04日(Sat)]





択捉島の散布山遠望





北方4島の返還を求めるのではなく、
全千島、場合によっては南樺太までを
要求すべきだという案もある。

<領土要求の拡大論>とでもいおうか。

つまり、大きく要求して、
そこから妥協してという考え方である。

ロシア得意のいわゆる「バザール商法」を
日本も行い、4島で妥協しようという案だ。

日本共産党の案は「全千島」である。

南樺太は日露戦争の結果締結された
ポーツマス条約(1905)で
日本に割譲されたところなので、
この返還要求にはかなりの
論理構成が必要だが、
占守(シュムシュ)島までの全千島を
要求するのは、1875年の
「樺太千島交換条約」で
4島はその20年前の条約で
日本のものであるが、
それに加えて全千島が
平和裏に日本が取得したところであり、
日本共産党の主張はそれなりの理屈が通っている。

しかし、この政党の面白いところは、
「現実離れ」を気にしない?ことだ。

千島はサンフランシスコ講和条約(1951)で
日本が放棄させられたところであり、
依然、厳密には帰属先が未定であるとはいえ、
その取戻しには
同講和条約締結国全体の賛同を
得なくてはならない。

また、1991年、ゴルバチョフ大統領訪日時、
93年のエリツィン大統領訪日時の
共同声明(後者の場合は「東京宣言」)で
4島の名前を明記して、その帰属問題を
解決し、平和条約を締結するという
これまでの成果を覆すことになる。

そこで私たちは、ソ連時代から、
「日本にはあなたたちと同じ名前で、
かつては友党といっていた
日本共産党がある。彼らは
全千島返還と言っているのであって、
今のうち、4つで平和条約を
締結しようじゃないか」と、
日本共産党さんの主張を
利用させていただいている。

ただ、度重なる国会決議で、
「歯舞、色丹、国後、択捉等の
北方領土返還を求め」となっているのは、
時に、ロシア側には奇怪に感じられるようだ。

これは、国会決議が満場一致の原則で
行われるため、
共産党の賛同を得るために
入れている「等」なのである。

今年もあと3日で、「北方領土の日」となり、
日本青年館で「北方領土返還要求全国大会」が
開催される。

私は「北方領土返還要求大阪府民大会」で
記念講演を行うため参加できないが、
大いに盛り上がることを期待したい。

そしてその場(全国大会)にも
各党の幹事長書記長クラスが出席し、
党を代表して一言述べる。
日本共産党にはぜひ、今年も、
全千島返還論をぶってほしいものだ。
| 次へ