包丁と太公望 [2008年10月15日(Wed)]
シルエットやギロチンが固有名詞に由来することは よく知られているが、 「庖丁(旧字では「苞丁」)が固有名詞に由来するとは 知らなかった。
通勤時に読んだ、司馬遼太郎、陳舜臣、金達寿の 鼎談集『歴史の交差路にて』で知った。
そこで、「日本国語大辞典」(小学館、以下「日国」)を引いてみた。
<『荘子 (書物)』の養生主篇に庖丁(ホウテイ)と呼ばれる 料理人が登場する。「庖」は調理場、「丁」は召使 と言ったほどの意味で、 「調理場で働く男」のことである。
この逸話の中で庖丁は見事な刀捌きで 魏の恵王に褒められ、 後にその刀を庖丁といったのが始まり。
これが日本語読みで「ほうちょう」となった。 「庖」が当用漢字外とされたため、 同音の「包」で代用することとなり、現在に至る>。
「調理場で働く男」が古人の名前になり、 それがさらに普通名詞になったということか。
「太公望」が固有名詞からというのは、 いかな浅学菲才の私でも知っていた。
これまた、「日国」によれば、
太公望という人は、 <国、周の政治家。春秋斉の始祖。姓名、呂尚。 渭水(いすい)で釣りをしていて文王に見出されて その師となり、 文王、武王をたすけて殷を滅ぼした。
周の祖太公(古公亶父)が待ち望んでいた賢者という意味で、 太公望と名づけられた。兵法の書 「六韜(りくとう)」の著者という。生没年不詳>。
もっとも、陳舜臣さんによれば、 屈原の『天問』という詩に、 肉屋が十人くらいの客に見事に均等に肉を裁くのを見た太公が 気に入って朝廷に連れてきたという話も出ているそうだ。
固有名詞が普通名詞になった例はほかにもいろいろありそうだ。
ご教示いただきたい。
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吹浦 忠正
at 15:49 |
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電車通勤の1年半 [2008年10月15日(Wed)]
昨年1月から、私は35年ぶりに自動車通勤を止め、電車を乗り継いでの通勤にかえた。最初の3日は、正直言って大変だった。定期券を駅の職員に見せたら、ブスッとして改札口を指差したのには驚いた。
浅学菲才、地下鉄網がこんなに発達したというのも、正直、知らなかった。東京はほんとにありがたい。本がこんなに読めるというのもいい。
以前は、車内で新聞を読むのは朝日新聞が圧倒的だったが、今では、読んでいる人の9割が日本経済新聞。特に、若い(といっても30代?)女性が他の新聞を読んでいるのを見かけることがないくらい、日経が圧勝している。
マナーのよさも、実に向上している。
35年前は、新宿駅などで 「オヂルカダガ シンデガラ ゴズンニ オノリクダシャイ」 (降りる方が済んでから、ご順にお乗りください) というアナウンスがよく聞かれたのを思い出す。
電車が入ってきてもドアが開かず、フォーム側の客が開いて、 フワッと出てきたところに すかざす乗り込むなどという“至芸”は いまや、まったく見られない。
閉まりかけたドアに巧みに滑り込むというのも、 いまやあまり見ることの出来ない“芸当”になったのかもしれない。
ただ、電車もバスもアナウンスが多すぎるように思う。 山手線など、駅ごとに大きな音で、音楽が鳴る。 うるさくてしょうがない。
他方、「男のイヤホン、女の靴音」はウンザリだ。
イヤホン装着の人から離れられないときなど、地獄だ。
靴音同様、他人の迷惑、恥ずかしいことであるのが わからないのか、あの連中は「ゼッタイニブスダ」(と心の中で叫ぶ)。
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吹浦 忠正
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日本語教師 in チェコ [2008年10月15日(Wed)]
 その昔、 早稲田大学政経学部政治学科でおなじクラスにいた 吉田晃治くんは、 某一流企業で活躍後、 この秋から、チェコで日本語教師に就いている。
宿舎が提供される以外は、まったくのボランティア。
こういう生き方が出来る、 否、する同級生がいることを私は誇りに思う。
これはその吉田くんからの第一報。
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早いものでこちらに着いて以来すでに2週間になります。 今日は2週間のチェコの生活について書きます。 まずは私の住居です。
約束どおり大学の講師寮ですが、 3階までをこの大学のどこかの学部が占有しており、 その4階の屋根裏部屋のワンルームマンションです。
広さ凡そ6畳位の居住スペースと シャワー・トイレ・洗面台の3畳くらいの 別スペースがあります。
設備は、TV・ベッド・ミニ冷蔵庫・ポット・ 洋服掛け・洋服ダンス(?)・ 机と椅子・一人用ソファに物入れで、 パソコンが繋げます。
ベッドの上が屋根のスロープになっており、 時々ここに頭をぶつけます。 食事は、寮で自炊は出来ますが 共同なのでもっぱら外食です。
丁度、世界遺産の近くなので安くはありませんが レストランは多くあります
。私のひいきは、上海という中華料理店、 シーザーというイタリアレストラン ヴェトナムのラーメン(フォー)屋さん、 それに最近開拓したGreen Barという ヴェジタリヤンレストランです。
味はロンドンと違い何処も大変うまい味付けですが 、難点は少し塩分が濃い目というところです。
これではチェコ人は皆高血圧になるのではと 他人事ながら心配です。
朝は、パンや牛乳・ヨーグルト・果物などを スーパーで買いこんで自室で食べます。
水道の水は直接飲めますが、 ご存知のようにカルシウム分が強いので、 湯冷ましした水をポットで再度沸かすと 上に白いカルシウムの結晶が浮き出てきます。
これなら牛乳を節約して水を飲んでいれば カルシウムの補給は十分かなと思います。
大学の学生・先生はジーンズにTシャツ・リュックが定番です。 ネクタイ・背広は誰も用いません。
私は、日本人の沽券にかかわらないように (馬子にも衣装と言ってもよいです)、 初日は背広にネクタイ(折角持参したので)、 次週からは上着にオープンシャツで通しています。
白状すると、ジーンズもTシャツも忘れてきました。 コートを着ている人は半分半分です。
女子学生は、たいしたものは着ていないのですが、 お洒落が上手というか、 何を着ても様になっています。 「若さ」を着ているせいですね。(ウマイ!)
今朝の8:00AMの温度は11℃でした。丁度、 秋真っ盛りというところで、まだ寒くはありません。
この寮のすぐ裏手に野川公園そっくりの大きな公園があり、 木の葉が黄ばんで盛んに落ち葉しています。
『今ワー、もうアキー』ぴったりの雰囲気です。
親子で栗みたいなドングリみたいな物を袋に入れて 拾っていました。
『食べられる?』と聞いたら、なんとなく 『ウン!』と言っていた感じなので、
私も拾って帰って電子レンジで料理して一つだけ食べてみたら、 栗みたくな味でこれならいけそうに感じました。
そうはいっても少し心配なので 翌日大学の日本人に聞いてみたら、 それはマロニエの実で、 楊枝を刺して子供のおもちゃにしたり、 ペットの餌にするそうで、 人間は食べない方が良い、と言っていました。
理由は言いませんでしたが、幸い私に異常は無く、 事無きを得た感じです。
食いしん坊のお粗末でした。(わしはペット並と思われたのかな。)
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お互い、根性だけでは、夢が実現できない歳、 クリ(マロニエ)もムリもいけません。
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日本人の人質事件 [2008年10月15日(Wed)]
産経webより MDM(世界の医療団)のスタッフ2人が エチオピア東部から誘拐された事件で、 オランダ人男性看護師とともに人質となっている 赤羽桂子さん(32)のことが、心配でならない。
報道が不熱心だ、足りないと 小欄では書いたが、ようやく重い腰を上げ始めたところが 出てきた。中日新聞だ。まず、 10月13日付でこんな記事を載せている。
邦人保護を公務とする外務省とは 未だ連絡がとれていないというのも残念だ。
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エチオピアで誘拐の赤羽さん「帰りたい」 本紙が電話取材
赤羽桂子さん(32)らが11日夕(日本時間12日未明)、 本紙の電話取材に応じた。赤羽さんは 「早く日本に帰りたい思いでいっぱいです」と 心情を吐露した。
インタビューは、英国在住のソマリ人の仲介で 行われた。赤羽さんとの電話は5分間に限られたが、 日本語での会話が認められた。
赤羽さんは、医師で長崎大大学院生との身分を確認した上で 「身体的には健康です。
ただ、 もう3週間近くも、こういう状況なので、 精神的には疲れています」と語った。
解放交渉については「まったく分からない」とし、 「(外務省などと)連絡は取れていません。母と一度、 10日ほど前に(電話で)話しただけです」 と述べた。
赤羽さんらの解放条件について犯人側は10日、 地元記者の取材に対し、隣国エチオピアで拘束されている ソマリ人の釈放を挙げたとされる。
本紙の取材に、犯人側は 「(エチオピアが要求に応じない限り)人質は いつまでも解放されない、というわけではない」と 柔軟な姿勢を見せた。
この報道に加えて、中日新聞は、15日の社説で 「邦人女医誘拐 優先すべき活動の安全」と題する 以下の記事を載せている。
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エチオピアで誘拐された日本人女性医師と同僚が 銃を持った覆面男たちの前に座らされた写真が公表された。
仲間の釈放が要求らしい。無事解放を望むが、 若者たちの志を生かす安全対策が肝要だ。
この女性医師は、非政府組織(NGO) 「世界の医療団」(本部・パリ)のメンバーで、 長野県出身の医師、赤羽桂子さん(32)と分かった。
富山医科薬科大(現富山大)を卒業後、 茨城県内などで小児科医として勤務した後、 長崎大熱帯医学研究所に在籍しながら 海外の医療支援活動に転じた。
「貧困にあえぐ子どもを救いたい」と 夢を語っていたという。
先月二十二日、エチオピアのソマリア国境に近い 東部オガデン地方で、 オランダ人看護師と医療支援活動中に誘拐され、 ソマリアの首都モガディシオに連れて行かれた。
今回、犯人グループが地元記者に 隠れ家での人質の写真撮影を許し、近況が判明した。 赤羽さんは本紙の電話取材に対し 「早く日本に帰りたい」と語った。
食料や水などを与えられているが、 看護師によると「非常に緊迫した状態」に変わりない。
犯人グループは 「エチオピアに拘束されたソマリ人囚人を解放すれば解放する」 という。
ソマリアでは一九九一年以来、 氏族間対立で無政府状態が続き、 暫定政府とイスラム武装勢力との内戦が続く。
隣国のエチオピア政府は、 ソマリ人の多いオガデン地方の独立運動に神経をとがらせ、 ソマリアにしばしば軍事介入してきた。
犯人たちはエチオピアに捕らわれた仲間を 解放させる手段として赤羽さんらを拉致したようだ。
現地ではこのところ、人道支援の外国人が 身代金目当てで誘拐される事件が多発している。
赤羽さんらの活動の実態や 誘拐の詳しい事情は分からない。
だが人道支援家を紛争の巻き添えにすることは結局、 その国、地域の首を絞めることにつながらないか。
NGOなどの活動は、 どうしても内戦や干ばつ下で苦しむ人々を救済する目的のため、 リスクを負う。
八月末にはアフガニスタンで 日本のNGO「ペシャワール会」の伊藤和也さんが拉致、 殺害されたのは記憶に新しい。武力でなく民生面が主体となる 日本の国際貢献のあり方にも一石を投じた。
海外の支援活動にあたっては、 安全を第一に現地情勢の把握、情報収集など、 治安確保に万全を尽くしてもらいたい。
外務省にも救出へ最大限の努力を望みたい。
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ただ、社説というのは、 こんな平凡なことを書いていていいものなのか、 読んでいささか気落ちした。
アフガニスタンでの伊藤和也さんの お気の毒な事件が 「武力でなく民生面が主体となる 日本の国際貢献のあり方にも一石を投じた」というなら、 「どうすればいいか」について、 中日新聞は言うことはないのか。
「海外の支援活動にあたっては、 安全を第一に現地情勢の把握、 情報収集など、 治安確保に万全を尽くしてもらいたい」というのは、 誰に向って言っているのか。
MDMは長期にわたってこの地域で活動し、 努力してきたNGOだ。
それでも「万全を尽くして」いないからけしからんというのか。
「安全第一」なら、 国際救援活動などありえないのだ。 ある程度のリスクを承知の上で 「それでもそこで生命が危うい」と思うから、 出かけるのだ。
「外務省にも救出へ最大限の努力を望みたい」は、私も賛成。
外務省は、危険情報を出してくれるが、 しばしば、漠然と、たとえば アフガニスタンなら、 「全土が危険だから行くな」という 警報を出している程度だ。
日本人が世界中で外務省の言うことだけを聞いていたら、 「気の小さい国民」 「小さな勇気も持たない日本人」 「自己責任を自覚しない人たち」と 言われはしまいか。
「安全第一」の妄信は、 建築現場だけにしてもらいたい。
あらためて赤羽桂子さんらの早期生還を望む。
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吹浦 忠正
at 11:44 |
難民・国際協力 |
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太郎さんと一郎さん [2008年10月15日(Wed)]
札幌の「どさんこ」さんから、 いいことをお知らせいただきました。
「どさんこ」さん、ありがとうございます。
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太郎さんと一郎さんにこの国の運命を握られることの不安さを 消してくれるのは、 以下のフレーズを教えてくれた大学生たちかと…。
Watch your thoughts;they become words. Watch your words;they become actions. Watch your actions;they become habits. Watch your habits;they become character. Watch your character;for it becomes your destiny.
思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。 言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。 行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。 習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。 性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。
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軟派な私は, これでは”五段”論法みたいで、趣味にあわず。 すぐ別の訳を作ってしまいました。
思ったことは口に出る。 口に出したらやってしまう。 一度やったらクセになり、 慣れてしまえば身につくぞ。 それがあなたの運命さ。
◆ ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
これからの1年は、 戦後、日本政治が経験したことのないような 激動になるかもしれない。
すでに2人が口に出したことがあまりに際物が多く、 それが日本の運命に直結するのかも。
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Posted by
吹浦 忠正
at 11:10 |
政治・社会 |
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北への武力行使容認か? [2008年10月15日(Wed)]
「アメリカは北朝鮮をあまやかさず、 武力行使せよ」、ですか? 今朝は産経新聞から読んだ。1面トップで、 麻生・小沢両トップの対米観を対照的に報じている。
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10月15日の参議院予算委員会で、 麻生総理はアメリカが北朝鮮に対して テロ支援国家の指定を解除したことに対し、 「核の問題を動かす一つの手段として、 分からなくもないが、 われわれは不満だと言うことをはっきり申し上げている」 と述べた。
(中略)
これに関し、民主党の小沢代表は同日の記者会見で、 「ブッシュ政権のやり方は筋道が通らない。 独裁者ではあったが、 イラクのフセインが『大量破壊兵器はない』 と言ったのに戦争を開始した。北朝鮮は 『核兵器がある』と言っているのに、 一生懸命機嫌をとっている」 とブッシュ政権を批判した。
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こうした重要な外交問題に対し、選挙前とはいえ、 過剰な発言は慎むべきではないだろうか。
相手は半月後の大統領選挙を前に、 レイム・ダック化しつつあるとはいえ、 最大の友邦であり、同盟国である。
麻生総理の「不満」はまさに国民の声だ。前日は 「容認」だったから、大きく起動修正したが、 これでいい。
しかし、 小沢代表の発言は、 「ブッシュ政権が筋道を通そうとするなら 北朝鮮にも武力行使をすべきだ」 ととられかねない。
あるいは、実際そういう意味で発言したのだろうか。
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