辞書って読んでて面白いもの [2012年10月27日(Sat)]
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いつも使っている言葉でも、 これを定義することは容易でないことが、 しばしばある。
私は子どものころから辞書をあちこち見ることが 大好きだったが、 きょうは久々にそんな時間があったので、
例えば、 「今夜、何時に西の方に向かう予定ですか?」 という一文。
まず、「今夜」の「今」。 小学館の『日本国語大辞典』によれば、 「今」とは @ 過去と未来との境になる時。 現在。ただいま。この瞬間。 A 現代。今の時代。現今。今日(こんにち)。 B 新しいこと。また、そのもの。 C ごく近い過去に関して用い、 D 互いに経験や知識で知っているものを指していう。
次に、「夜」。今度は講談社の『日本語大辞典』。 「太陽の沈んでいる間」。 日の入りから日の出まで。 岩波書店の『広辞苑』も 「日没から日の出までの時間」。
私には少し違うように思うのだが、 どうだろうか。日没後まだ西の空が 明るいときのことを、夜とは 言わないのではないか。同様に 日の出前でも空が明るくなったら、 まだ夜だというだろうか。
3番目に「何」。『日本語大辞典』では 「わかっていないこと・もの」、 『広辞苑』は「物事をどんなものだとは、 はっきり定めずに指し、 また名がわからない物事を 指すのに用いる語」。
今度は「西」。『日本語大辞典』は 「四方の一つ。日の沈むほう。 南に向かって右のほう」。
ちなみに、「南」は「日の出る方(東)に向かって 右のほう」。『広辞苑』でも「西」は 「四方の一。日の入る方角」。
そして「向かう」は、『日本語大辞典』では 「顔をそのほうにまわす」を第一に挙げ、 「出かける。おもむく」などと続けている。 『広辞苑』では「おのずと湧いて来る勢いに乗って 進行・行動するの意。前へ出る。 前へ行く。進行する。前進する」。
みんさんも、時には辞書と遊んでみませんか?span>
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吹浦 忠正
at 21:20 |
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「交響曲」は森鴎外の訳(やく) [2012年05月01日(Tue)]
「交響曲」という言葉は森鴎外が訳したのだそうです。 名訳のせいか、今も普通に使われていますね。 「協奏曲」も「コンチェルト」より多く使われているように思います。
それでは「夜想曲」「奏鳴曲」「鎮魂曲」はどうでしょう? 「セレナーデ」「ソナタ」「ミサ曲」のことです。 これらはだれが考案したのか知りませんが、これまた名訳ですよね。
しかし、今では漢字による訳語はまず使われませんよね。
思えば、私が中学生のころは「蹴球」「排球」「籠球」「庭球」 のクラブ活動もありましたが、言葉として残っているのは 「野球」「卓球」くらいでしょうか。
音楽史、スポーツ史、言語学、文化論などに詳しい方、 のこる言葉と消える言葉のわけを教えてほしいのですが・・・。
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吹浦 忠正
at 13:11 |
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白い恋人と吉本興業 [2011年12月02日(Fri)]
撮影は鷲田マリさん。ジャパンナレッジという小学館系の グループの会員あてにとして、 こんなメルマガが来、私はうなりました。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜
お盆明けに、 「面白い恋人」という お菓子をいただきました。
関西に帰省したスタッフのお土産です。
ネーミングといい、パッケージといい、 「白い恋人」の パロディのようです(中身は全く の別物でしたが)。
そしてその3週間後、別のスタッフが 北海道に出張し、 なんと、「白い恋人」を買ってきました。 確かに、「面白い恋人」に似ている……。
と、そんなことは すっかり忘れていたところに、 本家本元の「白い恋人」を製造販売する 石屋製菓が、「面白い恋人」を売り出した 吉本興業など3社を商標権侵害で訴えた、 という記事が目にとまりました。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2011112800783
単なる冗談なのに、 訴訟なんて頭の堅いことを言うなぁ と思いましたが、 同社には、「間違って買ってしまった」 という苦情も数件寄せられているとか。
また、吉本興業は「面白い恋人」の商標登録を 特許庁に出願したものの、 「白い恋人」と同一であるという理由で 認められなかったようです。
それにしても、 これだけの「類似商品」を、 本家に何の断りもなく 堂々と発売してしまう 吉本にも驚きです。
「モノマネ」は お笑い芸の一ジャンルとして 確立されているし、「軽いノリ」、 だったのでしょうか。
一方、石屋製菓にとっては、 ブランド・イメージを守るという 企業戦略もあるでしょう。
これを許してしまうと、「白い変人」とか、 「鼻白い恋人」とかが続々と出てきて、 収拾がつかなくなるんでしょうね、 きっと。(ならないか……。)
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これって判断が難しいんじゃないのかなぁ。
確かに吉本興業のこのやり方は酷いですが、 特許庁のように考えると、 「恋人」の前に何もつけられなくなるのかな。 「黒い恋人」「黒い変人」、そして 「初恋の人」も×なのかなぁ。
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吹浦 忠正
at 15:49 |
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紅葉を詠んだ詩と歌と [2011年12月02日(Fri)]
撮影は、石田良介画伯。山梨県内で。近所の楓が紅く色づきました。 今年は暖かい日が続いたので 紅葉が遅かったように思います。
みなさまの周辺ではいかがですか? 以前、中国の歴史に詳しい方から、 中国では紅葉を観賞する習慣がなかったらしく、 盛唐のころの詩には紅葉を詠んだものがないと メールで教えていただいたことがあります。
その先生から久々にメールをいただきました。
晩唐の詩人杜牧の詩に「山行」という すばらしい詩がありました、というのです。 遠上寒山石径斜 / 白雲生処有人家 停車坐愛楓林晩 / 霜葉紅於二月花 遠く寒山に上れば石径斜めなり/ 白雲の生ずる処に人家あり 車を停めて坐(そぞ)ろに愛す 楓林の晩きを 霜葉は二月の花よりも紅なり (入谷仙介訳) 杜牧は『春秋左氏伝』の注釈を作った 杜預の子孫なのだそうです。
杜預は杜甫の500年前の祖先ですから 同じ祖先を持つ人物だったということなのですね。
紅葉といえばカナダ、国旗も真っ赤な楓、 でも、でも、しかし、紅葉は日本ですよね。
「秋の夕日に照る山紅葉」いいし、 「渓(たに)の流れに散り浮く紅葉」もしかり。
先週、高野辰之終焉の地・野沢温泉で 「朧月夜記念館」を訪問、 高野の書斎を再現した班山文庫を見て きました。ああいうすごい国文学者が かくもすばらしい作詞を してくれたことが嬉しいですね。
そして、十和田湖、中禅寺湖、芦ノ湖・・・ 紅葉には湖がよく映えます。今年の 秋は紅葉を愛でる余裕は 全くありませんでしたが、 来年はと、今から思いを馳せています。
そしてカナダでのような赤一色よりやはり、 日本人には 「濃いも薄いも数あるなかに」 「赤や黄色の色さまざまに」 という紅葉が、気持ちとして ぴったりくるのではないでしょうか。
そうそう、なぜか「万葉集」には 紅葉を詠ったt短歌が意外に少ないのです。
このことは次回、触れましょう。
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吹浦 忠正
at 12:50 |
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笹川会長のブログをもじってみれば [2011年10月25日(Tue)]

「最近中国のインターネット上で 流行っているものです」という、 昨日の笹川陽平日本財団会長のブログを もじってみました。未定稿。
まずは、笹川会長のブログ。
♪‥☆‥★‥♫♫‥★‥☆‥♫♫
最近中国のインターネット上で 流行っているものです。
―それぞれの視点― 北京から全国を見て どこも末端
上海から全国を見て どこも田舎
広東から全国を見て みんな貧乏人
河南から全国を見て みんな馬鹿正直
山東から全国を見て みんな義理がない
江蘇から全国を見て どこも遅れている
浙江から全国を見て どこも開発途上にいる
四川から全国を見て どこにも美人がいない
陝西から全国を見て どこも文化度が低い
新疆から全国を見て どこも混んでいる
チベットから全国を見て みんな信仰がない
山西から全国を見て どこもうさんくさい
遼寧から全国を見て どこも度胸が足りない
雲南から全国を見て どこも単調し過ぎ
寧夏から全国を見て どこも忙しすぎ
内モンゴルから全国を見て どこも牛乳不足
河北から全国を見て どこも立ち退きが必要
海南から全国を見て どこも寒すぎ
青海から全国を見て みんな酒の量が少ない
以下は、それを日本にあてはめてみようと 私がムリしたもの。
霞ヶ関から全国を見て どこも単なる地方
大阪から全国を見て どこもぶさいく
田園調布または西宮から全国を見て みんな貧乏人
在日中国人から全国を見て みんな馬鹿正直
東電から全国を見て みんな義理がない
永田町から全国を見て どこも遅れている
IT企業から全国を見て どこも開発途上にいる
秋田から全国を見て どこにも美人がいない
京都から全国を見て どこも文化度が低い
北海道から全国を見て どこも混んでいる
高野山から全国を見て みんな信仰がない
北海道から全国を見て どこも胡散くさい
福岡から全国を見て どこも度胸が足りない
沖縄から全国を見て どこもずるい
山陰から全国を見て どこも忙しすぎ
福島県から全国を見て どこも小さな勇気が不足
もう一度、沖縄から全国を見て どこも分担が必要
北海道から全国を見て どこも寒すぎ
与那国から全国を見て どこも酒の度数が少ない
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吹浦 忠正
at 15:19 |
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夫婦別姓、日韓での呼称に思う [2011年10月25日(Tue)]
「杉並の令夫人」からご質問を いただきました。
韓国籍のご夫人についての 呼称についてです。
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上海でのチャリティコンサートの模様を 興味深く読ませていただきました。
その中で、些細なことですが、 疑問に思った事が 出て来てしまいました。
その内、お暇がお出来の時にお教え 頂ければ幸いでございます。
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「互人多(フレンド)」は上海在住の 日本人駐在員の奥様方(といっても、 韓国籍の人も中国籍の人も)が 1997年に創設した ボランティア団体。
今回は、進士代表、君島夫人(中国人)、 尹夫人(韓国籍)そして、 難民を助ける会の理事でもある 菅沼真理子さんが中心になって 進めた様子。
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「韓国では、夫との結びつきよりも、 自分の父親との結びつきの方が強いし、 大切だから、 結婚後も実家の父親の姓を使い続けると 聞いたことがあります。
それで上のブログの中の 【日本人駐在員の奥様方】の お一人の尹夫人(韓国籍) の【尹】というのは、 この女性の実家の父親の姓 なのだと思います。
そうすると、 【夫人】という敬称は、 夫の姓に付けて使うものですから、 韓国の既婚女性には 使えないのではないでしょうか?
難民を助ける会の柳瀬房子会長の事を 【吹浦夫人】とはいえるけれど 【柳瀬夫人】というのは おかしいのと同じことだと思うのですが、 如何でしょう。
韓国の既婚女性には、 どういう敬称をつければ よいのでしょう。
英語のMsに当たる様な 敬称があるのでしょうか?
お忙しい先生をくだらない質問で お邪魔をして申し訳ございませんが、 よろしくお願い致します。
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韓国での事情は承知しております。
要は、状況が複雑なので、 混乱を招く表記になってしまいました。
正しくは、「君島氏の奥様である 尹夫人」とでもすれば よかったのでしょうね。
ご本人も日本語のほうが上手いし、 日本人の団体として、全部、 日本語でやっていますので、 つい、省略してしまい、 ご不審を抱かせてしまったようです。
申し訳ございません。
Ms.にあたる韓国語の単語は ないのではないかと思いますが、 これは機会を見て、 聞いてみます。
男には「氏」をつけますが、 これも本来、韓国語には なかったと聞いています。
ですから、Mr. Kimとか Mr. Leeといった言い方を あちらでは普通にしていますよね。
ただ、女性はどう呼ぶのでしょう?
小欄読者の方、 どうぞご教示ください。
それにつけても思い出すのは、 3年ほど前の両陛下もご臨席の 総理主催晩餐会で、 私の席に「柳瀬忠正」と 書かれていたことです。
そんな人はいないわけで、 私は架空の人物として せいぜい、美味しいものを 好き勝手に頂戴しました。
夫婦別姓も事情によるでしょうが、 プラスマイナスよく考える必要が あるようです。
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吹浦 忠正
at 11:40 |
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鳥の名の読み方・みやまの部屋の名 [2011年10月03日(Mon)]
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吹浦 忠正
at 14:02 |
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「おちょこになる」って知らなかった [2011年09月24日(Sat)]
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吹浦 忠正
at 16:47 |
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高田高校書道部の作品(下) [2011年09月24日(Sat)]
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吹浦 忠正
at 12:44 |
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岩手県立高田高校書道部の作品 [2011年09月24日(Sat)]
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吹浦 忠正
at 12:30 |
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