「ロシア」の国名の語源 [2012年02月15日(Wed)]
もしかして、世界一のマトリョーシカです。ソ連崩壊直後にモスクワの レーニン丘(雀が丘)の路上で買い求めました。いつも、私の 研究室に並んでいます。 2月12日に、「マトリョーシカ」さんから こんな質問をコメント欄にいただきました。 <記事とあまり関係がないのですが、 「ロシア」という国の名前の意味が、 「ボートをこぐ人たち」という話を ききましたが、 本当ですか? そうだとしたら、理由などご教示ください。> 私はもとより浅学菲才ですので、 少し時間をくださいと返事をしましたが、 私も、わがユーラシア21研究所の 吉岡明子常務理事もなんとか 解答を見つけました。 とりあえず、お答えします。 私が見たのは『世界地名歴史事典』、 古今書院の発行です。著者は、 蟻川明男さんという札幌開成高校の 地理の先生をしておられる方の ようです。 <バイキングの船の漕ぎ手はrusと呼ばれ、 彼らの活躍した北ヨーロッパから ウクライナ間のルートはルス人の居住地、 すなわちRussiaと呼ばれた。これは 古来から平坦なヨーロッパには 進水陸路という運河ルートが確立されていて、 その地をルスが支配化に入れていったことを 物語っている。これがロシアの 起源となった言葉と推測されている。> 吉岡さんからは、 <私もあの後引き続きインターネットで 検索しておりましたところ、 国の名前の語源について、 個人がペンネームで情報を 投稿し合うサイトがあり、 そこにロシアについて次のような 2つの説が掲載されていました。 カッコの中はそれぞれ投稿者の ペンネームです>として、 <ロシア: スラブ地域に侵入した スウェーデン・バイキングの総称 Rusに地名接尾語-iaが 付けられたもので 「バイキングの国」の意。 Rusそのものの語源は 古ノルマン語の ruotsi「オールを漕ぐ人」とされる。> (乱気流さん) <6世紀ごろから、 北欧のバイキング (ロシア語でヴァリヤーグ)が バルチック海の東岸に 殖民するようになり、 「ルーシ」と呼ばれたのが ロシアの語源> (のんきさん) <もともと「キエフルーシ」という 地名のところにいた ルシアン(ルーシの人々)から、 ロシアになったものだそうです。> (そくらちゃん) 「乱気流」さんの説は、私が調べた 蟻川先生の説と似てますね。 二つ目の説は、 吉岡さんがロシアに留学中に 歴史の授業で聞いたこともありましたが、 一つ目については初めて知りました。> 二人からあらためて、 <マトリョーシカ>さんに御礼を言います。 「大変勉強になりました。 ありがとうございました」。 |