• もっと見る
«日本外交焦るに及ばずA | Main | 彦根城玄宮園 @»
<< 2014年04月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日本外交、焦るに及ばずB [2008年11月26日(Wed)]










  こうした時代にあっては、
米国のみならず、
中印露の3国やアジア諸国においても、
これからの国際社会で
日本を自国のパートナーとしてゆきたいと
考えざるを得ないものがわが国にはある。

  そのシステムを日本自身がいかに有効に構築してゆくかが、
中長期的な大きな課題となろう。

 さしずめ、日米関係を機軸とする日本としては、
米国が中国に傾斜する前に、
具体的な形で、
日米関係を強化すべきである。

  安全保障面においては、まず、
ソマリア沖などでの海賊へ対応し、
武器など危険物の輸送をチェックするため、
海上自衛隊によるインド洋での海上警備が求められよう。

  P3C警戒機を含む多彩な艦船により、
インド洋や南シナ海を各国の船舶が
安全に航行できる水域にすべきである。

  中東からマラッカ海峡に向う船舶の圧倒的大多数は、
日本がらみのものである。

  必ずしも船籍は日本ではなくとも、
大部分は日本の船会社のものだったり、
日本との通商に従事している船なのである。

  いうまでもなく、
このシーレーンはわが国の経済的繁栄、
市民生活の円滑な享受にとって
死活的に重要である。

  にもかかわらず、
それを、すべて外国の、つまり米国の第7艦隊に
護ってもらっているというのでは、
米国のみならず、世界各国にとって
信頼すべきパートナーたりえない。

  そのためには、
日本政府は、すみやかに
集団的自衛権の解釈を変えなくてはならないだろう。

  日米共同でインド洋でパトロールを実施し、
「海を守る」日本を世界に示してゆくべきである。

  この長い水路をいつまでも
米国の水兵たちの
苦しくも辛い任務にだけ任せて、
自国の繁栄を享受していてはいけない。

  そのことは、むしろ
ロシア、中国、アジア諸国をはじめ
相互依存性を格段に強めつつある国際社会の、
日本への信頼を醸成する結果になることは
論を俟つまい。

  2050年に日本は質の高い「准大国」として
地域と国際社会に信頼される国になることが、
ロシアや中国に対応するためにも、
最も現実的な進路である。

  わが国の政治家は緊急に
この課題に挑戦すべきである。
                    (完)

コメントする
コメント