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環境「難民」の急増 [2008年07月03日(木)]





   「観音平眺望」。挿画は石田良介画伯の特段の
ご厚意で掲載させていただいております。禁無断転載。




 

  何にでも難民という言葉をつけるのは嫌いだ。本来なら
特定の政治、宗教、思想によって差別され、迫害され、
国外に逃げる人々を表す言葉であるに関わらず、
昨今は、
結婚難民、帰宅難民、環境難民などという言葉が多用され、
単に「困っている人」を指す場合が増えてきた。

  それだけに本来の国際法的な意味をしっかりと把握した上で、
そういう類語?を使用したいものだ。


  難民を助ける会からの情報によれば、
サイクロンで14万人を超す死者・行方不明者を出すという
大きな被害を受けたミャンマー(ビルマ)のデルタ地帯では、
救援の手が届かず、餓死する人々も出ているという。

 なんともお気の毒なことである。

  温暖化、砂漠化、洪水、震災・・・
気候変動と自然災害の拡大と激化で、
人々の暮らしが脅かされている。

 洪水の一方で、砂漠化も進んでいる。北京のすぐ郊外で、
乾燥が深刻化し、砂漠化が進んでいるのを、万里の長城に
向うたびに目のあたりにする。

  読売新聞(7月1日付)によれば、
難民や移民を支援する政府間組織「国際移住機関」は
今年の報告書で「気象災害により、
2050年までに2億人の避難民または移民が出る」
と予測した。

 パプアニューギニアでは05年の台風で1000人が移住し、
インドのガンジス川の支流の三角州は06年に水没、
数千人が家を失ったなどと列挙し、
報告書は「最悪の場合、
中国南部、南アジア、サハラ砂漠南縁部の大部分が
居住不可能になる」「移民は10億人という推計もある」と記す。

 7日からの洞爺湖サミットへの期待は大きいし、
日本の資金と技術を存分に発揮してもらいたいものだ、

 こうした環境の激変により、
まず苦難を強いられるのが開発途上国の人々であり、
とりわけ、そうした地域に住み、障害を持っている人たちだ。

 人類が挙げて取り組まねばならない多くの課題で、
日本は、自らの災害克服の経験を
国際的に活かしていけるのではないか。

 これまでの福田首相の発言や行動を見てくると派手ではないが、
存外、
こうした大きな課題への対応を間違えてこなかったように思う。

 少し、期待しながら洞爺湖サミットの報道に注目してみたい。
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